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マインドコネクト

第1話『重度マインドコネクト』
作:G-Cat


これは『電脳戦機バーチャロン』を用いた、小説です。



眠りから覚醒する…。
『またVRに乗らなきゃいけないのか…。』
体を起こし、DNAの制服を着る…。

俺の名は佐伯 要(さえき よう)
VR『フェイ・イェン・ザ・ナイト』のテストパイロットだ。
DNA日本支部に所属している。



いつも通りフェイ乗りこみ訓練…。

『今日の戦闘対象はスペシネフです、呪い主体の戦闘が予想されるので注意してください』
オペレーターの声がM.S.B.Sを通して聞こえる。

要『了解』
フェイ【了解☆】

通常の機体はVコンバーターの自立的思考(つまり、機体自体の精神が存在する)をさえぎり、制御するのだが、俺とフェイは直につながっている、俗に言う"シンクロ状態"だ。
俺の思考がフェイに伝わり、フェイがそれを実行する、理想のシステムだ。
だが…、それがあんなことを引き起こすとは…。

戦闘を開始して数分が経過した。
スペシネフはいままでの機体を凌駕した動きをしていた。
尋常ではないスピードで接近し、至近距離で鬼火を出現させる。
バックステップでやりすごす…が。

『キューン』
スペシネフがダッシュしながらおおがまを振り近接攻撃を仕掛けてくる。

フェイ【キャ!】
要『ク!?』

さらに、至近距離では発動不可能なサイズを振り降ろす。
すんでのところでフェイが反応し、クイックステップ(相手の側面を回りこむ)からソードで牽制する。
しかし、サイズを打って硬直しているはずのスペシネフは硬直しておらず、難なく回避する。

フェイ(なによ、この異常なうごきは!)
フェイの思考が俺に伝わる。
確かにおかしい、フェイと直にマインド・シフトしている俺にはわかる。
M.S.B.Sで自立精神を制御したVRにこんな動きは出来ない、規定の動作しか出来ないためだ、あのスペシネフは期待の限界を超えた動作をしている。

SOUND ONLY
M.S.B.Sコンソールにそう記される。
オペレーター『スペシネフパイロット…C.I.S空間に転送されました』

要(やはりな…)

C.I.S空間…簡単に言えばもうひとつの世界、望めば全てが手に入る架空の世界。
VRはVコンバーターを用いて動作している、いわば原動力だ。
VコンバーターはVクリスタルを円盤状に散布したものをコックピットにしたものである。
VRのパイロットは精神をVコンバーターにある程度預ける。
Vコンバーターはその内部にパイロットの複製精神を多量に作成し、その複製した精神がシンクロの元になる、VRがパイロットの意思に関係なく緊急的に動作するケースはこれによるものである。
ただ、Vクリスタルはいわゆるブラックボックスであり、まだ人類には理解しがたいものである。
ときにVRが暴走し、パイロットをVクリスタルの世界へいざなってしまうことがある。
肉体は現実世界に残るが、精神のみC.I.S空間に転送されてしまう。
肉体をいう容器を失ったパイロットは自我が広がっていく苦痛に耐えきれず、自壊する。
つまり、スペシネフのパイロットは…もういない。
スペシネフに搭載されたVコンバーターの自立精神が暴走しているのだ。

DNA指令『暴走スペシネフの破壊を佐伯要少尉に命じる』
M.S.B.SコンソールにDNA指令が直接命令を出してきた。

要『…了解』

操縦桿に力がこもる。
要(行くぞ…フェイ)

スペシネフの側面を周回しながらソードで切りつける。
が、スペシネフは難なくこれを回避、と同時にブラックホール上の怨霊弾を多量に放つ。

要(これでは近づけない!、くそ!)

フェイ【要、ちょっといい?】
要(なんだ)
フェイ【だめ、M.S.B.Sを解除しないと…勝てない】
要(規定の動作ではだめか)
フェイ(うん…)
要(わかった、重度マインドコネクトをしよう)
フェイ(いいの?、最悪あなたは私になっちゃうんだよ?)
要(この状況では仕方がない)
フェイ(いいのね)

M.S.B.S解除…Vコンバーター最大出力、アウトプット:パイロット《要》
入力が終了した。
【ディープ・マインドコネクト・スタート】



…ここは?

先ほどまで戦闘していたはずの俺が…どうやら病室にいるようだ。
要【どうしたんだ…俺は?】
点滴や計測器も特にない、自分の体に関しては問題はなかったようだ。
だが、妙に自分の体に力が入らない。
要【重度マインドコネクトの後遺症か?】

ここが病室なら、看護婦が回診にくるはずだ、そのときに状況を聞けばいいさ。
…と鏡をのぞいてみる。
要『?』
知らない女性の顔がそこにはあった。
要は自分の顔を触ってみる。
すると、鏡の中の女性も同じ動作をする。

要『どうなってんだ?』
声が高い、まるで自分の声ではないようだ。

手を見てみる…貧弱だ。

要『俺は…フェイと同化してしまったのか?』
それなら話はうなずける、フェイは人にもなることが出来る。
自立可能なVコンバーターの精神は自己を電脳虚数空間から精製することが出来る。
現に俺が乗っていたフェイも通常人がVコンバーターを制御して作り出していたVRとは違い、フェイの意思から作成していた。
フェイはプレイベートでは好んで14歳前後の体を作って生活していた。
よく見ると、今の自分の体はその時のフェイによく似ている…。
が、以前の俺の面影も残っている。
やはり同化してしまったのか?

混乱してきた…いまわかっていることをまとめて考えてみよう。
1、 俺とフェイは重度マインドコネクトをした。
2、 重度マインドコネクトの影響か、からだが女性になってしまった。
3、 同化した可能性がある…が自分の精神にフェイが共存している気配はない。

…以上だ。

とにかくかがみの前に立って確認する。
低い身長、狭い肩幅、小ぶりな胸。
ピンクの髪、ハートの髪飾り…フェイの面影がたっぷりだ。


要『でもよくみりゃカワイイじゃないか…。』

ちょっとかがみに向かってにこっとしてみる。
思わず赤くなってしまう。
要『うう〜ん、なかなかじゃないか…って、どうすんだよこれ。』


どうすればいいんだ、おれは?
パイロットを続けることは出来るのか?



そのころDN社本部会議では…

日本支部指令『彼ははじめてのVクリスタル同化者になります』
DN社社長『そうか…やっと現れたか…』
中国支部指令『わが国から暴走スペシネフを送り出したかいがありましたね』
日本支部指令『彼…どうなさいますか?』
DN社社長『タングラムへの切り札…と言っておこう』


はじめまして、G−Catともうします。
ロボットもののT’s小説が少ないようなので、バーチャロンを用いて書いてみました。
小説を書くのはほぼ初めてに等しいのでへぼいです。

CGもはじめて挑戦しました。

基本は恋愛にする予定なので、今後要は女の子へ変化していきます。

短いです、あんま暇がないので…ちょっとづつ投稿させていただきます。

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