華代ちゃんシリーズ
リンカーンは大統領!林間は学校
(ベタベタ)

作:Tarota

※「華代ちゃん」シリーズの詳細については、以下の公式ページを参照して下さい。
http://www.geocities.co.jp/Playtown/7073/kayo_chan00.html



こんにちは。初めまして。私は真城華代と申します。

最近は本当に心の寂しい人ばかり。そんな皆さんの為に、私は活動しています。まだまだ未熟ですけれども、たまたまた私が通りかかりましたとき、お悩みなどございましたら是非ともお申し付け下さい。私に出来る範囲で依頼人の方のお悩みを露散させてご覧に入れましょう。どうぞお気軽にお申し付け下さいませ。

報酬ですか?いえ、お金は頂いておりません。お客様が満足頂ければ、それが何よりの報酬でございます。

さて、今回のお客様は…。


良く晴れた空。

雲一つ無いまさに快晴。

目に眩しい程の木々の緑。

澄み渡る空気。

風が木の香りを運んでいく。

鳥はさえずり。

庭かけまわる。

なんか最後で外したようだが。

兎にも角にも、青陵高校2年生一同は、絶好の林間学校日和を迎えていた。


「おいおい、いつまで芋洗ってんだよ」

だるそうにジャガイモを洗う光一に、博之が見かねて声をかけた。

「うるせぇなぁ…いいだろ」

「良かねぇよ、飯食うのが遅くなるだろ」

博之は人参を切りながら応答している。

その隣では、一樹があくびしながら、だるそうに米をといでいる。

「そういや、雄介の姿が見えねぇなぁ…」

ようやく、芋を洗い終わった光一がそう尋ねる。

「ああ、薪集めに行ったよ」

「おう、そうか」

彼らがだるそうに作っているのは、林間学校名物「カレー」である。

腹は減れども、作るのはカッタルイ。

青陵高校は共学だが、この班には男子しかいなかった。

女子の人数が少ないので仕方ない事なのだろう。

「しかし、遅ぇなぁ〜」

材料の準備が全て整ったのに、雄介はまだ薪拾いから戻っていなかった。

「どっかで、女子でもナンパしてんじゃないのか」

「あいつに、そんな甲斐性があるもんか」

そんな話をしていると、

「お待たせ!」

薪を抱えながら帰ってきた雄介は一人じゃなかった。

同じように薪を抱えた女の子が一緒だった。

クラスの女子ではない。小学生くらいの小さな女の子だ。

「遅ぇぞ!って何だいその娘は?」

「薪拾ってる途中で会ったんだよ、迷子みたいなんだ」

博之の問いに、にこやかに答える雄介。

「そんならさっさと、それ置いて先生の所に連れて行けよ」

「大体、なんでその娘にまで薪持ってもらってんだ?」

薪を置きながら雄介が答える。

「いやぁ…困っている人を助けるのがあたしの仕事です…って  手伝って貰った」

「おいおい」

「カレー作るのも手伝ってくれるって」

「うん、あたしに任せておいてよ」

雄介と一緒に薪をくべながら、女の子が笑顔で答える。

まるで仲の良い兄妹みたいだ。

「じゃあ、僕は米を炊くから、華代ちゃんには、カレー鍋任せたよ!」

「オッケー!」

小さくガッツポーズを取る女の子。

「おい、雄介!」

たまりかねて3人が声を荒立てる。

「あ、忘れてたよ。この娘、華代ちゃんって言うんだ」

「華代です、よろしく」

ちょこんとお辞儀する華代ちゃん。

「はぁ…ども…」

気勢を削がれる3人。

「あ、そうそう」

がさごそとポケットを漁る華代ちゃん。

「はいこれ」

と言って3人に配られたのは、

『ココロとカラダの悩み、お受け致します。
               真城 華代』

と簡素に書かれた名刺であった。

「はぁ」

怪訝な顔で、名刺と女の子を見比べる。

「華代ちゃんはセールスレディなんだってさ」

雄介が鍋の吹き零れを見ながら呑気に解説する。

「そうじゃなくってさぁ、この娘迷子なんだろ、送ってやれよ」

「いいじゃん。本人がやりたがってるんだし。
 それに、そのまま作って貰えば女の子の手料理になるぞ」

「お前、それだけの為に?」

「女っ気なくって寂しいって言ったら、華代ちゃんが手伝ってくれるっていうからさ、
 みんな喜ぶと思って」

「小学生の女の子が手伝ってくれたからって喜ぶ訳ないだろ!
 くだらないお節介焼いてないで、さっさとこの娘を先生のところにつれてけよ」

「ふーん、お兄ちゃん達くらいの女の子ならいいのね!
 それなら!!」

華代ちゃんが言い終わるのを合図に、その場にいる4人の体が形を変える。

その変化は、ジャージの上からでもはっきりと解かる程だった。

「か、体が…」

と言ったのは、その場にいた彼らの誰でもない高い声。

声を上げた光一が、はっと息を呑む。

「こ、声が…俺の声がこんなに可愛く…」

一樹が、自分のさらさらの長い髪に気がついた。

「なんだよこれ!俺の髪がこんなに伸びて…」

さらに、博之が、胸の違和感に気がついた。

触って見ると柔らかく、自分の胸が潰される感覚もあった。

「胸!俺の胸が膨らんでいるよ!」

博之の叫びにより、残りの3人も自分の胸の存在に気がつく。

「ひょっとして、あそこも??」

今度は4人で股間を押さえる。そこにあったものは、影も形も感じられない。

青ざめながら、顔を見合わせる4人。

「おまえ、女!」

「お前だって女だぞ!!」

調理場は、たちまちパニックの場と化した。

「そいじゃお姉ちゃん達、頑張って美味しいカレーを作ってね!」

互いの姿を見て呆然とする彼女らを尻目に、華代ちゃんは森の中に消えていった。

鍋からは、美味しそうなカレーの匂いが立ち込めていた。


夜。

林間学校の夜といえば、そう、キャンプファイヤーです。

炎の周りで踊る思春期の男女。

片想いの相手と、公然と手を触れるまたとない機会です。

でも、大抵、男が余ったりしますよね。

てなわけで…

「あ、なんだよ、次はお前の番かよぉ」

「しょうがねぇだろ、男が余ってんだから」

「まったく、何でこんな所まで来て、男と手を繋がなきゃいけないんだよ」

「それはこっちのセリフだ!
 お前はまた次の番に女子と踊れるけど、
 俺はずっと男が相手なんだぞ!」

「そっち方面に走るなよ!じゃな!」

そんなセリフを残して相手は去って行った。

「走るか!バーカ!」

そう毒づいていると、次の相手がやってきた。

やってきたのはなんと、女の子だった。

しかも、小学生くらいの小さな子。

「え?君?」

「こんばんわ、あたし、こういうものです、ヨロシク!」

差し出された名刺を受け取る。

「え?あ?」

「じゃあ、お兄ちゃん踊ろうよ!」

呆然とする彼の手を、小さな手が握りしめる。

始めはやれやれといった感じで踊っていた彼も、最後にはしっかりとその小さく柔らかい手を握り返し、楽しそうに踊っていた。

「はぁー。やっぱり、女の子と踊るのはいいなぁ〜」

思わず、そんな言葉をつぶやいてしまう。

「え?女の子として踊るのがいい?それなら、お任せね!」

パートナーチェンジで、華代ちゃんが立ち去ると、彼は自分の体に異変を感じた。

全身が蠢くようなその感覚。

キャンプファイヤーの炎が、男子生徒の変形を怪しく照らし出す。

脈動が止まったとき、次の相手がやってきた。

体の変化を確かめる暇もなく、自分の手が、相手の大きく力強い手で、しっかりと握られる。

急に、自分が弱弱しくなり、相手の胸の中で抱きとめられているように感じた。

相手の顔は、よく見知った同じクラスの男であったが、いつも見るより、頭一つ高い位置にあった。

「君、このクラスの娘じゃないよねぇ〜。
 でも、とっても可愛いから、良かったら名前教えてくれないかな?」

「え?」

思わず上げた声は、甘い女の声だった。

何が起きたんだ?と思った瞬間、踊りの振りにより、相手の手の甲が自分の胸に触れた。 胸がつぶされる心地よい感触が脳を直撃する。

『胸がある?背が低くなった?相手の手が硬く力強く感じられる?』

”女になったのか!?”

そう意識した瞬間、胸がドキっと高鳴った。

相手の顔がまともに見られない。

それから、その元男子生徒は、フォークダンスが終わるまで、出会う相手にドギマギしっぱなしであった。


「今日は本当にお疲れ様ですな」

ここは、引率の先生の部屋です。

体格の良い体育の先生。40代のベテラン講師。着任3年目のまだ若い教師。この3人が、部屋の中に入ってきました。

林間学校の一日の日程が終わり、生徒達の世話から開放され、ようやっと部屋に帰ったところです。

「いやいや、まだ見回りがありますからね」

「やれやれ。最近の子は、ちょっとくらいじゃ言う事きかないから一苦労ですな」

「まったく、特に男子は酷いもんですなぁ…」

「最近じゃ、体罰なんて訳にもいきませんからなぁ」

「若い女の先生の言う事なら、素直に聞くんですがねぇ…」

「ノジコ先生にでも、また出張ってもらいますか?」

「あの人しか、うちの学校には若い女教師はいませんからなぁ」

と、そんな風に話が進んだときです。

「お困りのようですねぇ」

突然、網戸が引かれ、外から小学生くらいの女の子が入ってきました。

「ああ、かゆかゆ…」

その娘は入ってくるなり、あちこちに小さく膨れ上がった跡を盛んに摩っています。

「お嬢ちゃんどうしたんだね」

一番年上の40代の講師が落ち着いて尋ねます。

「蚊に食われちゃった」

女の子が無邪気に答えます。

「いや、そうじゃなくって、お嬢ちゃん、迷子なの?
 それとも…」

「あ、心配なく、あたしこういうモンですから」

女の子は3人の先生に名刺を配ました。

「ココロとカラダの悩み、お受け致します?」

「華代ちゃんさぁ、大人をからかっちゃいけないよ、さぁ、お家に案内してあげよう」

体育の教師が強面を崩しながらそう話し掛けます。見かけに寄らず子供好きなのです。

「ご心配なく、あたしは、みなさんの悩みを解決しに来た
 愛とビボーの美少女セールスレディなのよ!」

きっと、テレビ番組の真似なのだろうな…見回りまでの暇な時間、相手してあげてもいいかなと、3人は判断しました。

「で、どうするの?」

「まず、みなさんの悩みを聞かせてください」

「ローンかな」

「少子化から中高年教師が首にならないかとビクビクで」

「はやく、一人前の教師のなりたいですね」

みんな、子供相手に本音言ってどうするつもりなんでしょう。

「ちがうよぉ、さっき言ってたヤツ」

「え?見回りが大変だ…って話かい?」

体育の教師が思い出しながら言いました。

「もうちょい後ぉ」

「男子が、女の教師以外の言う事聞かない…ってやつじゃないですか?」

「それよ!」

若手教師の閃きに、女の子が即座に同意します。

「おじちゃん達、男子生徒に素直に言う事聞いて貰いたいでしょ!」

「そりゃまぁな…」

「よし!!ココロとカラダの悩みは、あたしにお任せ!」

そう宣言すると、突然、女の子が呪文を唱えながらポーズをつけて踊りだしました。

教師達は、自分の子供のお遊戯を見るような心境で、女の子を見守ります。

「パップンポップン、パリラッラ!タラリラーラー、アイヤイヤ!!
 なんでもいいから、若くて美人でナイスバデーな女教師になーれー!」

まるで、本当に変身しそうな勢いに飲まれます。

キラキラ輝くエフェクトが見えた気もしました。

しかし当然、女の子の姿に変化は見られません。

パチパチパチ!

教師達から暖かい拍手が飛び交います。

「いやぁ、凄かったね華代ちゃん!」

「本当に変身するかと思ったぞ」

「家の子にも見せてやりたいねぇ」

思い思いの感想を述べ合う教師達の動きが止まります。

自分達の口から出た声が、妙に甲高い声事に気づいたからです。

「あーあーあー」

それぞれの口から美しいソプラノの発声練習が漏れます。

喉に手を当てていた教師が気づきます。

「お、俺の手がこんなに細く、柔らかくなって…それに、喉仏がなくなってる!」

「うわぁぁ!ある!あるんですよぉ!!胸、胸がありますよぉ」

「いや、ないんじゃよ、ないんじゃ!わたしの大切なアソコに何もないんじゃ!」

あわてて3人は鏡を覗き込みます。

鏡には、3人の若くて綺麗な女性が映っていました。

お互いに顔を見合わせます。

やっぱり、知らない女性がそこにいました。

ということは、残る一人が自分?!

「お、俺は体育の小久保だ!お前は誰だ」

「僕は数学の山下なんです!これが僕なんですか!」

「わたしは、古文の広岡じゃよ、こりゃ一体!?」

3人はパニックになりながら、自分の体を撫で回したり、鏡に向かってポーズを取ったりして、現状の把握を続けます。

「それじゃあ、先生方、見回り頑張ってくださいね!」

華代ちゃんが、一足先に廊下へと姿を消して行きました。

3人の女教師は、いよいよ服を脱ぎだし、自分そしてお互いの体の変化をじっくりと確かめていきます。

その確認作業は、当分終わる事はないように思えました。


2年4組の女子の大部屋には、男子が5〜6人遊びに来ていた。

恒例の枕投げにトランプと、楽しい一時を過ごしていく。

「あ、もうこんな時間じゃん」

中の一人が大時計の指す時刻に気がつく。

「急いで戻らないと見回りがくるぞ」

「ええ〜まだ平気じゃ〜ん」

女子の間からそんな声があがる。

「おい、廊下から足音が聞こえるぜ!」

帰ろうとしていた一人の男子が、血相を変えて戻ってきた。

全員の耳が、廊下に集中する。

ガラッ

隣だかその隣だかの襖が開いた音だ。

「やべえよ…どうする」

「今のうちにダッシュで戻ろうぜ」

「駄目だ、この人数だぞ、気づかれる」

「押し入れだ!今、布団どけて空だから、隠れられるだろ!」

誰かの提案で押し入れを目指す男達。

がらりと押し入れの扉を開く。

すると、中には可愛い先客がいた。

「お困りのようですね」

先客である女の子の口から、いきなりそんな言葉が飛び出した。

なぜ、こんなところに小さな女の子が?

ひょっとしたら、宿の子で、かくれんぼしてたのかも知れない。

「あ、えっと、あたしはこういう…」

がさごそと何かを取り出そうとしていた女の子の動きが止まる。

「ごめんなさい、名刺切らしてます。てへ」

可愛く舌を出す少女。

どうやら配り過ぎたらしい。

「それはいいから、そこをどいてくれよぉ」

「お兄ちゃん達、女子の部屋に遊びに来たけど、帰れなくなって困ってるんでしょ」

「そうだよ、だから早くどいて!」

「大丈夫よ、あたしがすぐに解決してあげるから」

えい!っと少女が手を振ると、男達の体がうねうねと動きだした。

「何…一体?」

「き、気持ち悪ぅ〜」

女子の間からざわめきがおこる。

その場にいる6人の男子全員の体が変形し始めたからだ。

胸が盛り上がり、腰がくびれ、お尻が突き出る。

見物している女生徒達と同じ体型に見る見る変化していく。

変化が収まり、互いの姿をみて愕然とする、元男子6人。

だらしなくはだけた浴衣から、可愛らしい胸やら、豊満な胸がはみ出して見える。

恐る恐るといった感じで、女子の一人が、変身した男子の胸を掴む。

むにゅっと柔らかい音が響くような感じがした。

「ほ、本物だぁ!」

素っ頓狂な声をあげ、何度も確認するように揉む女子。

「あふっ。もっと〜☆」

っと、すっかり感じている元男子。

この後、女子によって脱がされ、あれこれ弄くられる事になる。

他の面々はといえば…

愕然と布団の上にペタリと座り込む者。

互いの胸を揉みあって確認する者。

うっとりと自分の姿に魅入る者。

「アタシよりおっきー!」

「へへーん、いいだろ!」

自分の体を誇示するように、胸や尻を揺らす者までいる始末。もう収拾がつかない状況だ。

その時、混乱する場を制するように、彼女達の部屋の入り口が開かれた。

「こら!いつまで騒いでいるんだ!!」

美しく澄んだ女性の声が、部屋に響き渡る。

それは、彼女達の見知らぬ女性の教師であった。


えへへ!今日は大忙しでした。

こんなに沢山の依頼を一日で捌いちゃうなんて、あたしってば、やっぱり”ゆーしゅー”なセールスレディーなんですねぇ!

青陵高校の2年生は、男女比が半々になって、あぶれる男子がいなくなったみたいです。

それと、美人の教師が多いって事で競争率が上がったみたいです。

やっぱり、学校経営は、華代にお任せですね☆

今度はあなたの学校の課外授業に参加するかもしれません。では、また☆

<fin>


★あとがき★

一発ネタ集大成!(爆)

どうも、またまた投稿してしまったTarotaです。

こういう同じ舞台で、次から次へと犠牲者が続出するってのも面白いかなっと思って書いてみました。

質より量作戦ですかな^^;;

その割に各ブロック毎に特色出すのにえらい苦労したんですがね…
(苦労は報われましたでしょうか?)

ま、最初は単に「女の子の手料理が食べたい」と呟きながら夜食かなんか作ってた主人公が華代ちゃんの犠牲に…

ってだけの話だったんですが、それが林間学校のカレーになり、林間学校といえばフォークダンス…って感じで次々に出てくるアイディアを繋ぎ合わせただけなんですけどね。

お陰で、華代ちゃんシリーズ中、最多の変身シーン数になりましたね。(数を競っている訳ではないですが)

あと、密かにシリーズ最大タイトル文字数も更新^^;(これだけの為にベタなタイトルにしたらしい)

誰か姉妹品で、「臨海学校」とか書いてくれないかな(笑)

それでは、また次回作でお会いしましょう♪

☆蛇足

最初に出てきた4人は某社ゲームの主人公の名前をモジリました。

あと、華代ちゃんの呪文にもあるゲームの曲のフレーズが…

まぁ解かる人だけ笑ってください^^;

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