華代ちゃんシリーズ
ハムナムラージュへようこそ♪

作:Tarota

※「華代ちゃん」シリーズの詳細については、以下の公式ページを参照して下さい。
http://www.geocities.co.jp/Playtown/7073/kayo_chan00.html





こんにちは。初めまして。私は真城華代と申します。

最近は本当に心の寂しい人ばかり。そんな皆さんの為に、私は活動しています。まだまだ未熟ですけ れども、たまたまた私が通りかかりましたとき、お悩みなどございましたら是非ともお申し付け下さ い。私に出来る範囲で依頼人の方のお悩みを露散させてご覧に入れましょう。どうぞお気軽にお申し付け下さいませ。

報酬ですか?いえ、お金は頂いておりません。お客様が満足頂ければ、それが何よりの報酬でございます。

さて、今回のお客様は…。




そのお店はいつも盛況だった。

都内にわずか4店舗しかない希少さから?

おいしい料理が食べられるから?

まぁ、その辺が受け入れられている部分もあるだろう。

しかし、その店に来る、特に男性の目的はそんなものではなかった。


それは、制服!!

ひらひらと短く、見えそうで見えないと評判のスカート!

女性の象徴、大きな胸をより大きく強調する上着のデザイン!

加えて、店の女の子のレベルが高いときている。

まぁ、そんなところが世の男性を魅了してやまない理由であった。

その店の名は「ハムナムラージュ」

俗に言うファミレス系制服マニア御用達のお店であった。


というわけで、ここにも「ハムナ」の制服にとりつかれ、少ない給料を削って足繁く通う若者がいた。

男の名は、まぁこの際どうでもいいだろう。

小太りで、眼鏡をかけて、ボサボサの頭をした、汚れたTシャツによれよれのGパンを履いた、まぁそんな外見の男だ。


その日も彼は一等地と呼ばれる店全体の女の子が観察できる場所に陣取っていた。

時間帯によっては絶対座れないこの席も、彼が訪れるような平日の閉店間際には、客もまばらなので容易に居座ることができる。

彼は毎日その場所で、コーヒーにハムサンドといったオーダーで閉店まで粘り、女の子達を…制服を…観察しつづけるのだ。


うんうん、今日も「あきな」ちゃんも「みなほ」ちゃんもみんな可愛いなぁ。

おお、「えみ」ちゃん、今日は水色バージョンを着ているのか。


店の女の子を把握してはいるが、必要以上にお話などしている訳ではない。

彼女らそのものに興味があるわけではなく、あくまでも、制服を着た彼女達が良いのだ。

だから、彼女達に街中で出くわしたとしても、特に興味は払わないだろう。

というか、会ってもわからないのではないだろうか。

まさに正しい(あきれた?)制服おたくの心意気といったところであろうか?


「コーヒーおかわりいかがですか?」

突然の耳慣れない声で、鑑賞タイムは中断した。

彼が知らない、幼い子供のような声だ。

はっと我に返って声のした方向を見る。

が、誰もいない。

「コーヒーのおかわりですよぉ」

もう一度聞こえてきた声は、彼の向けていた視線の下から聞こえていた。

テーブルに、頭が出るくらいの子供だった。

まだ幼い、小学生くらいの女の子。

その娘が、小さいハムナの制服を着て、彼のテーブルの前に立っていた。

「え?あ?君は??」

慌てて制服の名札を確認する。

『かよ』と書かれていた。

「かよちゃん??」

「もう、わたしの名前はどうでもいいのよ!
 今、大事な事はコーヒーのおかわりが欲しいかって事!」

「ああ、いります。貰いますよ、お替り」

押し切られるように、お替りを注文してしまう。

しかし、こんな子、この店にいたかな?

店の女の子は全員把握していたし、第一こんな子供を働かしていては労働基準法違反ではないか

彼の中で、この子についての情報を知りたいという好奇心がムクムクと湧き上がっていた。

かよちゃんが、重たそうにもっていた容器から、彼のカップにコーヒーを注ぐ。

その様子はなんとも危なげだ。

「はい、コーヒーのお替りです、ごゆっくりどうぞ」

「あのさ、かよちゃん?」

彼は今までに絶対した事ないような行為、ウェイトレスに話し掛けるという行動にでていた。

「え?」

なんですか忙しいんです。という非難の目つきで彼を見る。

「こんな時間にお店で働いていていいの?
 子供はもう寝る時間だぞ」

「失礼ね、あたしは立派なレディなんですからね」

「ごめんごめん」

子供に見えるが実は高校生なのかも知れない。

あれ?高校生でも深夜のバイトは禁止のような…

まぁ、いいや、そんなことは問題ではない。

「ところで、かよちゃんは新人さんなのかな?俺、毎日ここに来てるけど初めて見るよ」

「華代は新人さんじゃないですよぉ、もう3日もここで働いてるもん」

いや、3日くらいではやっぱり新人というのではないだろうか。

それにしても、昨日も一昨日もきている筈だが見覚えがない。

「あれ?じゃあ、この時間は初めてなのかな?」

「そんなことないよ、毎日この時間に働いてるもん。
 こうみえても、昼間は忙しいんですからね」

昼間忙しい?やっぱり学生なのだろうか。

「おにいちゃんが、あたしの事を覚えてないのは、お姉ちゃん達ばかり見ているからだよ。
 毎日、鼻の下を伸ばして〜」

彼は思わず鼻の下を押さえる。

「ねぇ、お兄ちゃん、やっぱりこの制服が好きなの?」

かよちゃんが、片手でスカートをつまんでひらひらさせてみせる。

「うん、まぁ、制服というか、制服に身を包んだ女の子が…」

思わず、自分の心情を吐いてしまう。

「やっぱり、制服を着た女の子がいいのね!」

「うん、制服を着て働く彼女達は素敵だ。憧れるね」

「わかったわ!華代に任せておいて!」

「え?」

バイト仲間でも紹介してくれるのだろうか?

紹介してもらったところで、どうせロクに話せそうもないが。

「でも、ここじゃ目立ちすぎるから…」

かよちゃんは、彼の手を取って、店の奥へと引きつれていった。

途中で、もう片手で持っていたコーヒーの容器は保温器の上に戻された。

そうして、到着した場所は男子トイレの前だった。

「え?ここ?」

「いいからいいから」

有無を言わさず男子トイレの中に押し入れられる。

小用のスペースと大用のスペースが1つづつあって、鏡と洗面台あるだけの狭いスペースに、かよちゃんと2人で向かい合う。

「か、かよちゃん、ここ男子トイレだよ」

「あ、そうそう、ちゃんと自己紹介しないとね」

彼の言う事は、まったく意に介さず、かよちゃんは、制服のポケットをごそごそと漁る。

「あった、あった、はい、これ!」

差し出された名刺大の紙を見ると、

『ココロとカラダの悩み、お受け致します。
               真城 華代』

と書いてあった。

本当に名刺だったようだ。

「こ、これは?」

「えへん、それが、あたしの本当のお仕事なのだ」

まいったかという顔で彼を見る。

「か、カウンセリングかなんかなの?」

「違うよぉ、セールスレディなの」

「でも、俺、ココロとカラダの悩みなんかないよ?」

「いいからいいから、専門家に任せておいてよ」

その声が合図であったかのように、突然男の体がきしみ始めた。

「な?」

体全体が引っ張られるような感覚に襲われ、のけぞり返る。

骨がきしみをあげる。全身が縮んで行くようだ。

ついで、体中の肉が移動するような、削ぎ落とされていくようなそんな感覚に全身が覆われる。

手と足がほっそりとなり、腰がくびれる。

余った肉が胸と尻とふくらはぎにまわされ、全体的に丸みを帯びたフォームになる。

男の口が苦しそうにパクパクと動くが、声はでない。

やがて、体の脈動が収まり、呼吸が楽になった。

「な、何がどうなって…え?」

やっと言葉を出せるようになったが、その声はいつもの自分の声ではなかった。

いつもよりずっと高い、鈴がコロコロと鳴るような可愛らしい声。

女の子の声だった。

声にも驚いたが、ちらっと鏡を見て、更に驚いた。

そこには、華代ちゃんと、眼鏡をかけた可愛らしい女性だけが映っていたのだ。

この狭い空間に、しかも男子トイレに、女性が隠れていたとは思えない。

恐る恐る鏡に近づく。

女の子もこっちに近づいてくる。

確かめるように鏡に手を伸ばすと、ひんやりと鏡面の冷たい感触が伝わってきた。

その手も、以前のようなごつい男の手ではなく、すらっとした女性の手であった。

鏡には女の子の…いや自分の顔が大写しになっている。

ぱちっとした、二重まぶた。

桜色の唇。

ふっくらとしたほっぺ。

眼鏡を除いて彼の知っているパーツは何もなかった。

童顔な顔と対照的に、いつものTシャツに包まれた胸が、巨大にその存在を主張していた。

確かめるように押さえた両手では支えきれない程のボリュームだ。

作り物でないことは、触られたという感触で実感できる。

「満足してくれたみたいで、あたしもうれしいな。
 それじゃあ、仕上げね!」

鏡の中で、女の子の格好が見る見るうちに、ハムナムラージュの制服に早変わりする。

「よし、完璧っと!」

視線を下にやって自分の姿を確認すると、ハムナの制服に身を包まれた巨大な胸が見えた。

あまりの衝撃に、思わずよろけると、スカートがひらひらと揺れた。

「それじゃ、お兄ちゃん、じゃなかったお姉ちゃん、少し休憩したら、華代と一緒に働こうね!

そういい残すと、華代ちゃんは、その場から立ち去っていった。

後には、ハムナの制服を着た眼鏡の女の子が途方に暮れている姿だけが残った。


「お、俺は…
 ハムナの制服を見るのは大好きだが、
 自分で着るのが好きな訳じゃないんだぁ〜」

可愛い女の子の悲痛な叫びは、いつまでも男子トイレに木霊していた。

<FIN>




★あとがき
はじめまして、これを書きましたtarotaです。
華代ちゃんで「コスプレ」シリーズ、書いてみました。
まんま、直球ですね^^;
まぁ、こんな話でも楽しんで頂ければ幸いです。
では、また。

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