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華代ちゃんシリーズ
「通り魔」
作:夢追い人

※ 「華代ちゃん」シリーズの詳細については、以下の公式ページを参照にしてください。
http://www7.plala.or.jp/mashiroyou/kayo_chan00.html



 こんにちは。初めまして。私は真城華代と申します。
 最近は本当に心の寂しい人ばかり。そんな皆さんの為に私は活動しています。まだまだ未熟ですけれども、たまたま私が通りかかりましたとき、お悩みなどございましたら是非ともお申し付け下さい。私に出来る範囲で依頼人の方のお悩みを露散させてご覧に入れましょう。どうぞお気軽にお申し付け下さいませ。
 報酬ですか?いえ、お金は頂いておりません。お客様が満足頂ければ、それが何よりの報酬でございます。
 さて、今回のお客様は…。




夕闇の住宅街
一人の男が歩いている。
男の名は、金田宗一、名は立派だが唯のフリーターである。
しかし、その男は血に餓えていた。そして今日も獲物を探して家を出た。
そう、その男はその地区で頻発している通り魔事件の犯人であった。
すっかり警戒されて、住宅街は未だ夕方時にも関わらず、閑散としている。
家から出て、早くも1時間は経とうとした頃だった。
男の前には少女が一人。
男は周りを確かめると、上着の裏ポケットからナイフを取り出す。
カシャン、そう音を立て、ナイフはその刀身を現す。
バタフライナイフのようだ。
少女にばれない様にこっそりと後ろから忍び寄る。
少女まで目測で五歩、四歩、三歩。
男は少女に近づいていく。
二歩、手を伸ばせば少女に届く位置だ。
男は手を伸ばす、その瞬間・・・・・・・・・

「おにーさん、何しようとしてるの?」

少女は後ろを振り向いていた。
男はとっさにナイフを隠し、こう言った。

「お譲ちゃんは何してるのかな?こんな時間だ、親御さんが心配してるぞ。」

「それは大丈夫。それより、あたし、こういう者なんです。」

そう言って男に名刺を渡そうとする。男はあっけに取られながらも受け取った。その名刺を見ると、



「ココロとカラダの悩み、お受け致します。
               真城 華代」



とあった。

「おにーさん、なんだか悩んでいそうだから、何でも言って。力になるから。」

男は苦笑しながらこう返す。

「いやー、ご名答。すごいね。それじゃ、今欲しいものがあるから言ってみようか。」

そう言って男は服のポケットに手を入れ、こう言った。

「君の、血だ。真っ赤なね。」

そう言うが速いか男はポケットからナイフを出し、少女の胸元にナイフを突き立てた。
その直後、男の顔色が変わった。

「一体、何だ・・・これは・・・。」

ナイフは空を切ったように少女の体を通り抜けていた。
少女は何事も無かったかのようにこう言った。

「おにーさんの悩みはそれ?残念。叶えて上げられそうに無いや。」

そう言って、男の体に触る。
するとその瞬間、男は苦しみ始めた。

「くっ、がっ、がぁぁぁぁぁぁぁ」

言葉にならない声を上げ、のた打ち回る男。
その男に少女はこう言った。

「私の血はあげられないけど、これで毎月一回は血を見られるよ。」

だんだん、男の体はスリムに、そして小さく変わっていく。
数分後、そこには女性がただ一人倒れていた。

「ふぅ、さっきのは、一体・・・。」

痛みが治まったのか、ついさっきまで男だった女性は立ち上がり、周りを見渡す。
そこには、閑静な、いつもの住宅街が広がっているだけだった。





今日は随分と怖い目にあいました。世の中にはこんなに危ない事もあるんですね。
今度からはもう少し気をつけないといけないですね。
でも、これであの人はもうあんな事をしなくても過ごしていけるでしょう。

 困ったことなどありましたらなんなりと私に相談して下さい。私に出来る範囲でお力になりますので…とは言っても風来坊ですのでそうそう都合よくはいかないのが辛いところです。今度あなたの街に訪れる機会などありましたら、その時は宜しくお願いいたします。

 それでは…。


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