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 ・・・・・・・・・・ん? ここは・・・・・・・・?
 
 ・・・・・あー・・・またあの公園か・・・・・・・
 
 俺はまたもや幼い頃の夢を見ていた・・・・・・
 
 
 実は最近、小さい時の明に貰った指輪を見つけてからというものの、ほぼ毎日のように小さい頃の夢を見ている今日この頃・・・・
 
 ナオ(幼):「はい!あーくん。あーんして♪」 っとおそらく家から持ってきたのだろうスーパーなどで売っている三つ入りのみたらし団子を片手に幼い頃の俺・・・・ナオは明に団子を差し出していた。
 
 アキラ(幼):「は・・・はずかしいって、ナオちゃん(汗)」 まぁ、当然だわな・・・・・
 
 ナオ:「・・・・食べて・・・くれないの・・・・・・(涙)」 涙ぐむ幼い俺。
 
 アキラ:「ち・・・ちがうって。わかったよ、食べるから、泣くなよ。」
 
 ナオ:「うん♪(喜)」 ・・・・・やっぱ見てて恥ずかしいな。これ・・・・・・(恥)
 
 こういう甘い会話をほぼ毎日見ていると何かこうウンザリするというか、イライラするというか・・・・・。でも(嫌でも)こう見てるとなんだかあの頃に戻ったような気がしてならない。何故だろう・・・・・?
 
 ナオ:「はい!あーん♪」 やはり恥ずかしい・・・・・・。
 
 
 
 

 ・・・・・・・・・・うーん・・・・
 
 「・・・・・・・おい・・・」  
 
 ・・・・・・・うー・・・・・・・?    何だ・・・・誰だ・・・・?
 
 「・・・・おい、奈緒。起きろ、着いたぞ。」 ・・・兄さんだ。俺の頬っぺた抓ってるし・・・・
 
 「・・・・・う・・・・うん。」 ん・・・起きるか・・・・頬っぺた痛いし・・・・・・
 

 「あ、起きたお姉ちゃん?もう着いたよ?」 藍が声を掛けてきた。何故かはしゃいでるし・・・・
 
 「着いたってどこにだよ?」
 
 「もう!寝ぼけてるのお姉ちゃん!?ここ、どこだと思ってるの?」
 
 「え?ここって・・・・」 っと周りを見渡すと見慣れない光景・・・・・・え?
 
 「・・・・・・飛行機の中?」
 
 「もう!そうじゃなくて!ほら、外!」
 
 「外?・・・・・あ、そうかここは・・・・・・」




奈緒の憂鬱(黄昏vacation)
第四話:奈緒と沖縄と看板娘
作:SAYA




 
 突然だけど俺たちは今、沖縄に来ている。
 
 祐貴・藍「「ゆいゆいゆいまーるぅ♪」」

 飛行機を降りるや否や、空港内で呑気に沖縄の歌(しかもいつの歌か分からない歌)を歌っている二人。 
 
 正直見ててかなり恥ずかしい・・・・・・・。
 
 俺と浩兄さんは俯きながら歩く。他人の振り、他人の振り・・・・・・・
 
 しかし、
 藍:「あ! ねぇ、お姉ちゃん、ほら『シーサー』だよ♪」 っと仕舞には空港内にある売店のマスコットのシーサーを抱きながらこっちに来る始末。他人の振り・・・・はもう無理か。
 
 奈緒:「そんなもん見れば分かるよ。ってかそれ非売品だろ?勝手に持って来たら店の人に怒られるよ?」
 
 藍:「へ?そうなの?」 
 奈緒:「そうだ。揉め事になる前に返して来い。」
 藍:「・・・・うん。」  残念そうに抱きながら『シーサー』を元あった場所に持っていく藍。
 
 一方、
 浩:「・・・・で、お前は何してんだ祐貴?」
 祐貴:「んを?」
 
 そしてもう一人、呑気にお土産コーナーにある試食のお菓子を手当たり次第食う祐貴。これにはもう浩兄さんも黙ってはいられない。止めに行った。だよな、これじゃあ営業妨害だ。
 
 浩:「・・・・・・美味いかそれ?」
 祐貴:「んまいんまい♪」 っとモグモグする。祐貴は浩兄さんの様子に気付かずに食い続ける。
 
 
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・  そんな擬音が正しいかな?兄さんからオーラが出る。
 
 
 そして、
 浩:「馬鹿、何お前だけ食ってんだ。俺にも食わせろぉ!」 ・・・・・・はい?
 
 祐貴:「ん!」 っと試食の菓子を浩兄さんに渡す。
 
 浩:「ん。ん〜確かに美味いなこれ!」 ブルータスお前もか・・・・・・
 祐貴:「だろ、兄貴!?」    
 
 店員:「お・・・お客さん!食べすぎですよ!?買わないんだったら試食はお断りです!!」
 
 怒る店員さん。ごめんなさい駄目な家族で・・・・・・。
 ちなみに母さんは微笑みながら黙ってこっちを見ている。別に他人の振りをしている訳ではないけど・・・ 
 
 浩:「あ・・・ああ、すみません。ちゃんと買いますから。ご勘弁を(汗)」
 祐貴:「え?これ買うの?もう飽きたよこれ。」
 
 おいおいおいおいおい!そんなこと言うな!!
 
 藍:「お姉ちゃーん♪」 テコテコと戻ってくる藍。その手には・・・・・
 奈緒:「おい、返してこいって言わなかったか?」 
 
 藍:「あのね、お店の人がこれ、貰っていいんだって♪」 っと言って嬉しそうに『シーサー』を強く抱きしめる。可愛いかそれ?
 奈緒:「・・・・・・あそ。ヨカッタナ。」

 ・・・・・というより藍のやつ、なんか幼児化してねえか?
 
 祐貴:「兄貴ぃ!もっと食いたいぃ!」
 浩:「うるさい!騒ぐな!近所迷惑だぞ!」  それ、意味ちがう。
 藍:「えへへ〜。おいシーサー♪」 『シーサー』を抱きながら沖縄のブルーシールアイスクリームのソフトクリーム(バニラ)を食べる藍。駄目だ完全に幼稚園生だこいつ。しかも寒い・・・・・

 奈緒:「頼むからお前ら静かにしてくれ・・・・・・(泣)」
 
 ちなみにこの後、空港を出るまで色んな目線を浴びることとなったのは言うまでもない(恥)





 奈緒:「母さん、何でこいつ等止めなかったんだよ!?」
 
 俺たちは今、俺達を迎えに来た叔父さん(父さんの兄)の車で沖縄本島南部へと下っていく。俺はいつの間にかいなくなっていた母さんに問い詰めていた。全くそれでも母親か?
 
 その所為で俺は色んな空港内関係者に迷惑をかけた三人(浩兄さん、祐貴、藍)に代わって謝罪をする羽目に。 
 
 母:「だってあまりにも面白かったんだもん。それに私とあんた達が親子だってバレて病院の経営に影響出たらと思うと恐ろしくて恐ろしくて・・・・・(笑?)」
 
 奈緒:「うそつけ!あんたその病院の院長だろ!?自分からメス持って手術するような奴があんなのでスキャンダルになるかよ。大体『(笑?)』って何だ!?『(笑?)』って!?」 
 
 言うの忘れてたけど、母さん病院の院長でもある。院長なのに自らメスを持って手術するくらいだから患者からの信頼も厚いらしい。テレビドラマとかではここまでしないよな、普通。
 
 母:「うふふふふh・・・・・」
 奈緒:「笑ってごまかすなーー!!」  はぁ・・はぁ・・・・はぁ・・・・。 全くもう・・・・・・
 
 浩:「お前も大変だな奈緒。」 俺の方に手を乗せて悟ったように言う兄さん。
 
 奈緒:「あんたが言うなーーーー!!」 ・・・・・ったく、今日は何回切れたらいいんだ?
 
 祐貴:「何だよ機嫌悪いなー。・・・・あ、姉ちゃんもしかして今日、『あの日』か?」
 
 
 
 ・・・・・・。
 
 ドゴン!! 
 
  
  
 っと車の後部座席に座っていた祐貴に無言で一発かます。勢い余ってか宙で一回転して元の位置に戻る。
 
 
 ・・・・・あれ?
 
 ・・・・・・・・・あ。
 
 ・・・・やりすぎた。また気絶してるし・・・・・・
 
 「ははは、相変わらず賑やかだな。君たちは(笑)」 黙って運転していた叔父さん(孝明さん)が笑いながら会話に入ってきた。
 
 「あはは・・・・もう大変ですよ。色々と。」 苦笑する俺。
 
 「そうみたいだな。『色々』と大変だったみたいだな奈緒。」 
 
 「へ?それってどういう意味・・・・・」 
 
 「あ、すみません。そこのコンビニによってもらえますか?」 『色々』の意味を尋ねようとしたとき母さんの横からの口出しによって聞き出すタイミングを逃してしまう。ま、いっか後で聞こう。 
 
 
 ちなみに今、俺は女の姿でここ沖縄に来ている。何故かって?
 
 みんながそうしろ(女のままでいろ)っていうからだ!! まあ、理由はそれだけじゃないんだけど。
 
 毎年夏に『用事』で沖縄に来ることになってるけど今年はこんな感じになっちゃったわけで、指輪を付ければ男に戻れるんだけど、もしここで指輪を無くしたりしたらもう戻れなくなるから仕方なく指輪は向こうに置いて来た。
 
 ・・・・で、今それ(指輪)を持ってるのは灯だ。
 
 この前、灯とその側近達に拉致られて下着を(もちろん女性用・・・・)買いに行った時、沖縄に行くと相談したら「ならあんたが向こう行ってる間に私がその指輪の事調べてあげる」と言われて渡したのだ。
 
 正直怪しかったけど、「こいつは悪戯はするが決して悪い奴じゃない」と以前、和也と理奈に言われたのを思い出し(まあそんな事するようなやつじゃないって分かってたけど)渋々指輪を渡したのだ。
 
 つまりこっちにいる間はず〜〜っと『女』のままってことだ!  うわ〜〜ん!(泣)





 ※:方言はほぼ使いません(いきなり使い出すと訳分からなくなる為)
 
 俺がそう嘆いている間に俺達を乗せた車は目的地へと着いた・・・・・・・
 
 そこは海に近く、まるで何かのテレビで見たような沖縄の家、そのものって感じの家だ。
 ちなみにこれがオジィ(じいちゃん)の家。うん、他の人から見たらワンパターンなのかもしれない。でも現状は結構シビア。だってトイレは和式。っつか『ポットン便所』と言うやつだ。正直使いたくない。その他はまあ別に平気なんだけどトイレだけはさすがにきついだろう。なにせその下(便器の下)は現物の山なのだから・・・・・・
 
 「ふう。やっと着いたか。」 車から降り、伸びをする兄さん。
 
 「おばあちゃんいるかな?」 勝手に家のドアを開ける藍。
 
 「おじぃー、おばぁー、いる〜?」 勝手に上がりこむ祐貴。
 
 「お前ら、大胆すぎ・・・・・」  
 
 祐貴と藍が呼びかけた時、
 「そんな大きな声出さなくても聞こえてるよ。」 っと台所からオバァ(ばあちゃん)の声が聞こえてきた。
 
 祖母ちゃんは台所で天ぷらを揚げていた。イモ、サカナ、イカ、砂糖天ぷら(サーターアンダギー)の四種類。沖縄では家に来客が来た時や、行事(正月やお盆)があるときに大抵天ぷらを揚げているのだ。そしてこれは俺ら家族の好物でもある。
 
 浩:「なぁ、オバァ、これ食っていいか?」
 おばぁ:「その前に手を洗いなさい。」
 浩:「ほいほい。」
 
 「うめーー♪」 祖母ちゃんが兄さんにかまってる間に勝手にイカ天ぷらを食っている祐貴。
 「モムモムモム・・・・」 藍はサカナ天ぷらを食べていた・・・・・・。
 
 しかし、

 ・・ゴッ・・・ゴン!!
 
 「「・・・・・痛〜い(涙)」」 祖母ちゃんのげんこつによって沈んだ我がアホな弟と妹(笑)
 
 「いったー(※あんたたち)私が手を洗ってから食えって言わなかったかー?」
 
 藍・祐貴:「「・・・・ごめんなさい」」
 
 「うふふふふ・・・・(微笑)」 
 「わぁ!? 母さんいつの間に・・・・・」 いつの間にか祖母ちゃんの代わりに台所に立っている母さんがいた。あれ?でも今さっきまで自分の荷物運んでたんじゃないか?
 
 「うふふ。さあ、奈緒もそんなとこで突っ立ってないでお祖母ちゃんの手伝いなさい。」
 
 「え? ええ!?」 ちょ・・・・
 「ちょっと待ってよ母さん。祖母ちゃんに俺の事説明しなくていいのか?」 コソコソとな・・・・・
 
 「ふふふ・・・大丈夫よ。ちゃんと事前に説明してあるから♪」 微笑む母さん。サイですか。
 「さあ、奈緒もお昼(ご飯)の準備、手伝って♪」
 
 「・・・・・まぁ、別にいいけど。」
 
 ちなみに今、現在の俺は『サマードレス』というやつを着ている、今更女装する分は慣れてしまっていたけど、こういう服はなんかその・・・・ネグリジェ?に似てる感じがするのは俺の気のせいなんだろうか?
 
 それに俺がこんな格好をしていたら祖母ちゃんや祖父ちゃんに何か突っ込まれるんじゃないか?
 
 ま、事前に母さんがじいちゃん達に説明したから別に余計な説明はしなくてもいいか?
 
 
 ここに着いたのがついさっきの昼前11時、お昼前だ。俺と母さんが祖母ちゃんの昼飯の手伝いをして兄さんの待つテーブルへと持っていった。ちなみに昼飯は『ソーキソバ』とさっき祖母ちゃんが揚げていた天ぷら。
 
 「ん〜、まーさん(※美味い)」
 兄さんはソーキソバをもう四杯も食っている。ってか中途半端に方言使うなよ・・・・・。
 
 「んまんま♪」 祐貴はソーキソバ一杯に後は天ぷらのみを食っている。
 「そんなに油物ばかり食べると太るぞ?」
 「んぐんぐ・・・いいじゃん。美味いんだから。それにサカナ天とイカ天はあまり向こうじゃ食べれねーし。」
 「それはそうだけど・・・・・」
 「もぐもぐも・・・・・・ぐっ!?」  ・・・・・ん?
 「お・・・・おい!?」   まさか・・・・・?
 
 ・・・・・・・・あまりにもいっぺんに物を詰め込んだ為、祐貴は喉を詰まらせた・・・・・・・・
 
  
 五分後・・・・・・・
 
 奈緒:「はぁ・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・・・」 
 浩:「・・・・・全く。いきなりビックリさせんなよな。マジで心配したぞ。」
 祐貴:「・・・・・・ごめんなさい(_ _)」
 
 「モムモムモム・・・・・・」 藍はソバを半分くらい食べて後は砂糖天ぷら(サーターアンダギー)を食べていた。ちなみにソバの半分は祖母ちゃんが食べていた。年寄りなのによく食えるなー(失言)
 
 「なあ、祖母ちゃん。祖父ちゃんはどこ行った?」
 「ん?オジィならこの近くに出来たホテルとの打ち合わせに出かけたさー」
 
 奈緒:「ホテルって・・・あのホテル?」 俺が指差したのは丁度祖父ちゃんの食堂『島宝』のすぐ横に立っている立派なホテル。確かまだオープンしてなかったよな?

 浩:「そういや、あのホテルとオジィの店を繋いで昼は食堂にするって電話でオジィが言ってたな。」
 奈緒:「あのホテル、どこのだよ?」
 オバァ:「なんだったかねー。忘れたさ。」
 浩:「まあ、なんだっていいさ。どうせ俺らのすることに変わりは無いんだろ?」
 奈緒:「まあね。」
 
 俺たちは今年(旅行も兼ねて)沖縄に来て、祖父ちゃんが夏の間経営している海の食堂『島宝』でバイトと言う名のお手伝いをすることになったのだ。ちなみに看板娘は俺らしい・・・・・
 不本意だけど女で文字通り『看板娘』なんだけど、身体も女であるがゆえに水着での客寄せ、水着の上にエプロンをつけてウエイター(ウエイトレス)までやらなきゃならなくなった。ちなみにその水着はこの前『ビショップ』で買った物。本当は女物の水着なんか着たくないんだけどな。恥ずかしいし・・・・・・

 母さん、絶対こうなるって分かってて俺にあんなの(水着)買わしたな!?





 
 三十分後、祖父ちゃんがホテルから帰ってきた。
 「あ、祖父ちゃんお帰りー。」 祖父ちゃんを迎えたのは祐貴。
 
 オジィ:「おー祐貴か、また大きくなったなー。」 
 祐貴:「ふふーん。今年は部活でレギュラーだったんだぜ」 ちなみに祐貴は野球部である。
 浩:「何言ってんだ馬鹿。県大会敗退の癖に・・・・・」
 祐貴:「う・・・・・俺、それでも頑張ったんだぞ!」 そして県大会決勝、一点差で敗退。
 奈緒:「兄さん、あまり苛めたら可哀想だろ?」
 浩:「いや、苛めてないし!」
 
 
 オジィ:「奈緒。」
 奈緒:「ん?」
 オジィ:「麻奈華さんから話は聞いたぞ。とんだ災難だったな。」
 奈緒:「・・・・・・うん。まあね。」
 オジィ:「今までお前を男らしく育てたのはワン(わし)の間違いだった。すまなかった・・・・・」
 奈緒:「・・・・・・はい?」
 
 ・・・・・・・えっと・・・・・・何の話・・・・・?
 
 ・・・・・・・・・・・・・・・ 
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 「母さん!!(怒)」 俺は祖父ちゃんから母さんが話した内容を聞き、怒りをあらわにして母さんの下に来た。

 「あら、奈緒。どうしたの?そんな血相変えて?」
 
 「どうしたのこうしたもじゃない!母さん、祖父ちゃんにどういう説明したんだよ!?」
 
 「どうって・・・・・・」
 
 祖父ちゃんから聞いた話によると、母さんは祖父ちゃんに俺が『女性仮性半陰陽』だと言って手術で『アレ』を取り除いたんだと・・・・・・
 
 「・・・・・・・って事なんだけど?」
 

 「ふ・・ふざけんな───────!!(怒)」 
 
 その後、祖父ちゃんと祖母ちゃんへの誤解を解くのに一時間近くも掛かった・・・・・(疲)





 現在午後三時ちょっと前、俺達(浩、奈緒、藍、祐貴)はとりあえず先にお土産をなどを買いに沖縄の中心部である那覇市の国際通りを訪れていた。母さんは双子のお守りのためご同行。
 
 「・・・・おい奈緒、大丈夫か?」 兄さんが心配して声をかけてきた
 
 「・・・・大丈夫・・・・一応ね。」 俺はもうクタクタのヘロヘロだ。
 
 空港内で謝罪して、祖父ちゃん達に事情説明して、俺の喉はもう筋肉痛になっていた(←意味不明)
 ちなみにこの格好だと説得力無いんで『Tシャツ』と『デニムパンツ(勿論女性用)』に着替えた。
 
 藍:「ねえ、お母さん早く行こうよ!」 母さんを急かす藍
 
 祐貴:「そうだよ早く行こう。俺は金タコのタコライスが食べたい!」 目線は既に向こうに行っている祐貴。 
 
 母さん:「はいはい。それじゃ私はこの子達に付き添うから、二人とも用事が済んだら電話してね。」
 
 奈緒・浩:「「オッケー。」」
 
 母さん達は国際通りの奥へと消えていった。
 
 浩:「・・・・・・俺達も行くか。」
 奈緒:「・・・・・そうだね。」   
 
 そして俺たちも国際通りの中へと入っていく。
 
 
 
 
 一時間後、俺たちは国際通りのど真ん中、『GPA(ゴーパ)』に来ていた。そこで俺は今、大いに悩んでいた。

 お土産、どうしよう?
 
 そう、お土産の事。クラスのみんなにはまとめてお菓子とか買えばいいんだけど問題はそれ以外。明と和也、理奈と灯の四人には違ったお土産をあげようとしたんだけどどれにしようか迷っている。あの四人にはみんなと違うお菓子にするかそれとも地域Tシャツとかペナント、もしくはアクセサリーなどの小物系・・・・・
 
 ・・・・・・と、お土産をあれこれ選んでいる内に小一時間が経過していた。
 
 「お前、まだ選んでるのか?」 この店の近くにあったゲーセンで遊んでいた兄さんが痺れを切らしてやって来た。ちなみに兄さんはメンズ用の香水(種類不明)とベルトを買っていた。ってそれお土産じゃないよね?
 
 「う〜ん、だってどれがいいのか迷っちゃうんだよ?  あ、これも可愛い♪」
 
 「可愛い・・・ってお前、これ顔が微妙だぞ?」 ゴーヤーマンのパチモンを指して言う兄さん。 
 
 「うん、だからその微妙な表情が可愛いじゃない♪」 そのゴーヤーマンの表情は笑顔ではなく苦悶の表情をしていた。まるでどこかの角に足の小指をぶつけて痛がる様な感じの苦悶の表情。
 
 「いや、可愛いとは言わないだろ?夢に出てきそうだ、コレ」 額を押さえて兄さんは言う。
 
 「そうかな?」 
 「そうだ。」
 
 そしてさらに三十分くらい兄さんを待たせてバンドの四人の為のお土産をようやく選び終え、レジに持って行った。
 
 「んー結構混んでるな。」 並んだレジが六、七人くらいの会計待ちの人で詰まっていた。どうやらレジの故障らしい。仕方なくお店の店員は計算機と紙用紙で清算をしていた(ちなみにレジは一つしかない)
 
 ???:「遅いわね。一体いつまで待たされなければならないの!?」 俺の前に並んでいた女の子がプリプリと怒っていた。一体何分待っていたんだろう?
 
 ???:「まったく、ちゃんと普段から整備してないからこんなことになっちゃうのよ。ねぇ、あなたもそう思わない?」  うわっ!? 急にこっちに話を振られた。
 
 奈緒:「え?あ、うん、そうですね。」  とりあえずその気持ちだけ賛同しておく。
 
 ???:「こうなったら店長呼び出して文句言ってやろうかしら?」 うわぁ、めちゃくちゃだ。
 
 奈緒:「いや、それじゃあここの店員さんが可哀想だよ。別に壊した訳じゃないんだから。」
 
 ???:「だからと言ってお客をこのまま待たすのはどうなのよ!?もう二十分もこの状態なのよ?」
 
 奈緒:「そんなに待ってたんだ・・・・・」  お疲れ様。
 
 ???:「きっと私達、まだ待つことになるかもね。」
 
 奈緒:「そうですね。」 俺はその女の子と目を合わさずに適当に流そうとしていた。
 
 しかし、そうは問屋が許さなかった。
 ???:「ん? ちょっと待って。あなたどこかで会ったことない?」 ギクッ!!(汗)
 
 奈緒:「き、気のせいですよ。多分他人の空似かなんかじゃないですか?(汗)」
 
 ???:「いいや、そんなはずは無い。けどあなた・・・・いや、まさかね(笑)」
 
 奈緒:「あはは・・・・」 こっちも笑って誤魔化すしかない。だって俺、この女の子と面識あるんだもん。
 
 ???:「だよね、ここにいるはずがないし、あの子は男の子だし・・・・・。」
 
 奈緒:「・・・・・・・(汗)」
 
 ???:「う〜ん、きっと他人の空似ね。ごめん『奈緒』、この話は忘れて。」
 
 奈緒:「うん、そうさせてもらうよ『ひなた』」 
 
 
 ・・・・・・・あーーー!!!
 
 
 ひなた:「・・・・やっぱりあんた、奈緒なのね。」  ひ・・・引っ掛けやがったこいつ!
 
 奈緒:「もう説明するの・・・嫌ぁ(泣)」 うわぁ、また一から説明しなきゃならんのか!?





 さらに一時間後、午後五時半あたり、俺とひなたは『GPA』の目の前にある喫茶店で話をしていた。話と言っても俺が『何で女になっててしかもここにいるのか』という説明が主な内容だ。
 
 
 
 俺は家庭の事情で小学二年〜中学一年までの間ここ(沖縄)に住んでいて、ひなたは俺が沖縄に住んでいた時の友達だ。それ以前(小学一年まで)は向こう(関東)に住んでいたけどあの時は明がいて、ここ(沖縄)にいた時はひなたともう一人、あいつがいた・・・・・・。
 幼い頃、人見知りの激しかった俺にとってこの三人はまさに心の友と言ってもいいくらい仲良しだ。もちろん別れの時は悲しかったけどそれなりに携帯など(電話とメール)で連絡してたからすぐに立ち直っていた。あ、そういや今年、ここに帰ってくるのこいつに言ってなかったっけ?
 
 
 そうそう、こいつの名前は『大城ひなた』。歳は俺と一緒で、今思うとこいつは理奈と灯をかけて3で割った様な(意味不明)性格だ。まあ、灯ほど腐女ではないからまだまし。ここに引っ越して来てからの最初の友達(もう一人いるけど)で、あの頃は本当に色々とお世話になった。
 
 
 ちなみに海でのバイトの件は明達とひなた達を含め、誰にも言っていない。違う理由でここにいると言っておいた。
 
 ひなた:「それじゃあんた本当に奈緒なのね?」 何故か疑っているひなた。まあ、そうだろうなかつての親友が女の子になって(?)いたんだ。普通は考えられないね。
 
 奈緒:「だからそうだって言ってんじゃん。俺だってこうなるの望んだ訳じゃないんだゾ!」
 
 ひなた:「んーまあ自分の事『俺』と言う辺りそうなんだろうけど。・・・・・で奈緒、お家ならともかく外にいる時は自分の事を『私』もしくは『僕』といった方がいいよ?」 後半ボソボソと俺の耳元で話すひなた。
 
 奈緒:「何で?」
 
 ひなた:「普通の女の子が自分の事『俺』って言わないでしょうが。俺っ娘じゃあるまいしそれに・・・・・」
 
 俺達は周りをキョロキョロ見渡して再び俺の耳元で話す。
 ひなた:「こういう風に周りから変な目で見られるからやめなさい。分かった?」
 
 奈緒:「・・・・・うん。」 うわぁ、気付かなかった。今度から気を付けよう・・・・・
 
 ひなたとそんな話をしていると、
 ???:「あ、やっと見つけた。ひなた、何やってんだよこんなところで。あちこち探し回っちまったぞ?」 
 
 ひなた:「え?ちゃんとメールで連絡したじゃない。返事が無かったけど?」
 
 ???:「携帯の電池が切れたんだよ!連絡なんか取れるかっつの。・・・ってかそいつが・・・・奈緒か?」
 
 うわ!?一発で看破された!?何故バレた?ひなたでも最初怪しむ位だったのに。
 
 
 で、もう一人。こいつの名前は『轟 剛(とどろき つよし)』直感が鋭く、(中学一年のまだ俺がいた頃)の中間テストではこいつのヤマが約85%当たり、その学年の頭の出来が悪い連中からかなり慕われていた。まあ、そのかわり先生からかなり警戒されている。ピンポイントでテスト範囲絞ってたら勉強の意味無いもんな。で、結局テストの内容が授業と関係無い物になることが結構あった(らしい)。ちなみにあだ名は昔、『ゴウ(轟)ゴウ(剛)』って呼ばれてたけど高校に入ってからは『番長』と呼ばれているらしい。何故そう呼ばれているか俺も最初分からなかったがそのことを明達に話したら和也が、
 「それ、多分パチスロ『押○・番長』の事だと思う・・・・・」
と言っていた。調べたらそのパチスロのキャラクターの主人公の名前が『轟 金剛(とどろき こんごう)』といい、剛と名前が一字抜けているが、(名前が)似ている為、高校ではそう呼ばれているらしい。 
 
 
 奈緒:「よ・・・よう、おひさだな剛(つよし)。相変わらず鋭いな・・・・・・」 素直に感想を述べた。
 ひなた:「私だって最初奈緒だってわかんなかったのに・・・・・」
 
 剛:「いや、それがさ・・・・・」 と、剛は自分の後ろを指した。そこには、
 浩:「剛は俺が連れてきたんだ。そのついでにお前の事をな。」
 
 ああ、そういうことか。要するに、俺は兄さんに自分がひなたと一緒にいると言った後に剛がひなたに連絡が取れなくなって探し回っていたのを見かけて連れて来たのか。俺の事を先に言ってるのならこいつには説明はいらないか。
 
 と思っていた矢先、剛が重い口を開く、
 剛:「・・・・・・・・・・・で奈緒。」  
 奈緒:「な・・・・何かな?」     え? 何この緊張感・・・・・?
 
 剛:「お前って・・・・・・。」 兄さん達もその緊張感に飲まれる・・・・・
 
 
 剛:「・・・・・・久しぶりに会ったけどなかなか可愛いじゃんか(楽)」 


 ズルッ・・・・   俺達(奈緒、浩、ひなた)はコケた。  引っ張っといてそこかよ!?
 
 剛:「いやーマジで久しぶり、二年振りだな。で、話は浩兄から聞いたぞ。何でもお前『女性仮性半陰陽』だったんだって?」 
 
 え?  俺は話の根源である兄さんを見つめた。
 
 奈緒:「剛?ちょっとその話よく聞かせてくれない?」 顔をひくつきながら剛に言う。
 
 兄さんが剛に話した俺の事情は母さんが祖父ちゃんに話した内容とほとんど同じだった。
 奈緒:「お兄ちゃん。後でちょっとお話があるんだけど、いいかなぁ?」
 
 浩:「丁重にお断りさせていただきます。」
 奈緒:「あなたに拒否権はありません。」
 浩:「ゴメンナサイ。」
 奈緒:「いやいや、そんな簡単に許すつもりはありませんよ?」

 「・・・・・・・・・。」 「・・・・・・・・・・・。」
 
 俺と兄さんは互いに間合いを取る。そして、

 ダッ!!  俺が一瞬瞬きした瞬間、兄さんは隙を見て逃げ出した。
 
 奈緒:「あ、こら待て、このクソ兄貴!!!(怒)」 俺も慌てて追いかけようとするが、
 店員:「あ、お客さん、お会計お会計!!」  店員に呼び止められた。そういや俺、ケーキセット食べてたっけ?
 
 奈緒:「はいこれ、お釣りはいりませんから!」 俺は千円札を渡して兄貴の後を追いかけた。
 店員:「え? あ、ちょっとお客さん!?」  店員は再び俺を呼び止めようとしたがすでに時遅し。
 
 ひなた:「すみません、連れがお騒がせしてしまって。」 
 店員:「あ、それなんですが、」 店員は奈緒が食べた領収書をひなた達に見せた。
 剛:「・・・・・・金、足りないじゃん。」
 
 奈緒が食べたのはケーキセット(ストレートティー130円、ショートケーキ270円、ショコラ310円、モンブラン330円、フルーツタルト200円)合計で1240円。つまり、
 
 1000−1240=−240円  240円の不足。
 
 剛:「って奈緒、あいつ食いすぎ!!」  甘いもん好きだったっけあいつ?
 ひなた:「え?私もいつもそんくらい食べてるよ?」
 剛:「お前は女の子だからだろ?」
 ひなた:「奈緒も今は女の子なのよ。」
 剛:「あー。」             そういやそうだったな。
 
 話がこじれたけど店員がまた割って入る、
 店員:「そ、それですみませんが足りない分、払ってもらえますか?」
 
 剛:「マジっすか!?」         俺、何も食べてないのに・・・・・
 
 ちなみにここに着いたばかりの剛と浩は何も食べていないし注文もしていない。
 
 ひなた:「剛、ここはあなたが払ってね♪」
 剛:「何でだよ?」
 ひなた:「だって待ち合わせの場所の時間に来なかったじゃない。」
 剛:「だ、だから携帯が死んでて(電池切れ)さ・・・・」
 ひなた:「男ならごちゃごちゃいわない!たかが千円や二千円くらい出せるでしょ!?」
 剛:「わ、わかったよ。・・・・・・で、何でお前のまで俺が払うんだ?」
 ひなた:「だから待ち合わせの・・・・・・」
 剛:「あーはいはい、ごめんなさい。」
 
 
 会計を済まして剛たちも外に出る。
 剛:「そういや、浩兄から聞いたんだけど奈緒のやつ。今年は海でバイトするらしいな。」
 ひなた:「うん。お祖父さんが『経営している波佐間(はざま)ビーチ』でやるって言ってた。」
 剛:「奈緒は俺らのこと知ってるのか?」
 ひなた:「あ、ううん言ってない。その前に剛たちが来たからいえなかったけど。」
 剛:「・・・・まあいいか、どうせ明日になったら『また』会うことになるんだし」
 ひなた:「そうだね。」





 奈緒:「兄さん、何であんな説明したんだよ!?」
 
 浩:「何でって、じゃあお前『指輪』の事上手く説明出来んのか!?」
 
 奈緒:「う・・・・それは・・・・・・・」
 
 浩:「今、その現物を向こう(内地で)調べて貰ってるからその証拠を見せる事が出来ないし。何しろその話に現実味が無い。」
 
 奈緒:「・・・・・・・。」
 
 浩:「で、とっさに思いついたのが母さんが言っていた『女性仮性半陰陽』の話をそのまま言い回した訳だ。多分母さんも『指輪』の事をオジィ達に説明出来なかったんだろうな。」
 
 あーそっか、だから母さん・・・・・・・
 
 奈緒:「・・・・・・分かった、じゃあ許してあげる。」
 
 浩:「いや、俺悪いことは何もしてないんだけど?」
 
 奈緒:「うるさいうるさい!許すっていったら許すの!分かった!?」
 
 浩:「お・・・おう。ありがとう(?)」
 
 奈緒:「・・・・それと。今度あいつらと会ったらちゃんと説明してよな。いつ会えるか分からんけど。」
 
 浩:「え? あ、あーそうだな『今度』あったらちゃんと説明しような。」
 
 奈緒:「・・・・何故ドモる?」
 
 浩:「いや、気のせいだろ。気のせい(奈緒、やっぱりあの事聞いてないのか?)」 
 
 奈緒:「??」  
 
 
 奈緒は知らない。世間がどれだけ狭いかっていうのを──────────
 
 
 ─────────そして奈緒はそれを後日、思い知る事となる。





 《あとがき(?)》 
 
 どうもSAYAです。今回のはいかかだったでしょうか?夏休み(設定上)ということで海を舞台に移しての話になってます。新キャラ『ひなた』と『剛』は奈緒が沖縄にいた時(小三〜中一)の友達として奈緒の世話(?)をしていました。明とは小一以下、中二以降の関係になってます。
  
 そしてさすがに四年も沖縄に住んでいた浩達は若干ながら方言が混じっています。でもこの話にそれを使いだすと通訳するのが大変なので止めておきます(固定名詞などは除く)
 
 ちなみに沖縄の人は沖縄以外の都道府県のことをまとめて『内地』と呼んでいます(既に知っている人も何人かいるのではないでしょうか?)実は作者でもある私も沖縄出身です、意味はないですけどね。
 
 向こう(内地)に残された明達の話も随時話していこうと思います。
 
 それではもう少しお付き合い下さい↓





 
 後日・・・・というか翌日、祖父ちゃんのお店『島宝』で俺達は接客のレクチャーを受けていた。ちなみに明日オープンである。
 ・・・・・ってそんなのはどうでもいい、うん確かにこの20m×20mの400u、客が百人くらい入りそうなほどの店だ。俺と兄さん、藍だけで足りる訳が無い。うん、だから他からバイトを雇うのはいい。
 
 ・・・・・・・けどな、
 奈緒:「・・・・・何でいるの?」 俺は尋ねずにはいられなかった。
 
 ひなた:「何でってバイトをしに来たんだけど?」
 
 奈緒:「いや、それはその格好を見れば分かる。話はそっちじゃなくて、いきなりここにいるからビックリしてるんだよ。何で昨日言わなかった?」
 
 ひなた:「言おうとしたらあなた浩さん追いかけていっていなくなったじゃない。」
 
 奈緒:「あーー。で、お前も一緒な訳だ。剛。」
 
 剛:「そういうことだ。なかなか似合っているぞ奈緒。そう思うだろひなた?」
 
 ひなた:「うん。同じ女として妬いちゃうな。」
 
 奈緒:「う・・・・そこ褒めるなよ。微妙に嬉しくない・・・・・・」
 
 今の俺の格好は前に言った通り、この前『ビショップ』で買った黒のビキニの上からお店のロゴが入ったTシャツを着けている。髪は最近女性化しすぎてまた肩下まで伸びていたためポニーテール(TS定番)にしている。

 浩:「つーか正直エロイ。」  
 
 奈緒:「う・・・うるさい!(恥)」 エロイ言うな!!
 
 藍:「うわぁーお姉ちゃんカッコイイ・・・・・・」 それ、男としてじゃないよな絶対・・・・・
 
 祐貴:「やべ、鼻血が・・・・・」 性格が災いしてお店に出せない祐貴が鼻を押さえて外へ・・・・
 
 オジィ:「・・・もう(レクチャー)始めてもいいかな?」 黙って静観していた祖父ちゃんが静かに言う。
 
 全員:「「はい。」」

 そして祖父ちゃんによる接客に関するレクチャーを五時間かけて全員がマスターした。後は実際にやって慣れるしかないってところだ。・・・・・それよりも、
 浩:「オジィ、大丈夫か?」
 
 オジィ:「・・・・・・・・。」 畳にダウンした祖父ちゃん。五時間も喋りっ放しだったからか、それともこういうのに慣れていないのか。畳にダウンしたままピクリとも動かなかった・・・・・
 
 奈緒:「明日大丈夫かな?」
 

 色んな意味でこれからの事の不安を覚える俺であった──────────
 
 
 つづく────────────(by灯) 
 
 奈緒:(ってお前が閉めるんかい!?) 灯:(いいじゃない今回出番無いんだし。)





 ではまた次回にお会いしましょう♪
 




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