戻る



なのは(N)「始まりはいつだって突然。見たことのない魔法陣の魔法少女と白い犬、そして彼女たちが暗黒騎士と呼んだ謎の生物。あなたたち何者なの? そして、どうしてこんな ところで戦ってるの? えっ? 教えない? もう、話してくれないとわかんないってば!」

OPへ。







魔法少女リリカルなのはT's第2話
『あなたの名前は?なの』


作:大原野山城守武里




 7月22日AM6:55 トリノの夢の中
 真っ暗な空間に漂うトリノ。そこにはトリノしか見当たらないが、女の笑い声が聞こえてくる。

女の声「ふふふっ」
トリノ「誰?」
女の声「私は私、あなたはあなた、あなたは私、私はあなた」
トリノ「????」
女の声「まだわからないの? 私はもう一人のあなたよ」
トリノ「えっ?」
女の声「よく覚えておきなさい。あなたたちがどう足掻こうと大魔導師ゴルラーミの呪いはあなたの一族を破滅に追い込むわ。覚悟しておくことね。アハハハハハ…」
 女の声が遠ざかる。

トリノ「待って!」
 トリノ、声を追いかけるように手を伸ばすもそこで目が覚める。


 トリノ、起床。天井の方に伸ばした右手をしばし見る。

トリノ「……夢?」

 シーン変わって食堂。朝食を取るトリノと白い北海道犬。トリノはトーストと牛乳、犬は犬用食器に犬用缶詰と水。

犬「なかなかうまいな」
トリノ「この世界は犬を大切にしているようですね。そうそう知ってますか? この世界では他にも呼び方があるそうですよ」
犬「ほう」
トリノ「ドッグ、カーネ、フント、ペロ、サバーカ…呼び方も違えばスペルも異なるんです」
犬「同じ世界なのにそんなに違うのか。面白い世界だな」
トリノ「ええ、面白くていい世界ですよ。そして、平和な……」
 トリノ、手に持っていたトーストを皿に戻す。

犬「やはり迷いがあるようだな」
トリノ「無いと言えば嘘になります。何も知らない無関係な人たちを巻き込む危険がありますから。でも、僕たちはやめるわけにはいかない。たとえ世界のすべての人たちから非難さ れたとしても」
犬「……ところで昨夜の娘だが」
トリノ「確か…高町なのは…」
犬「管理局の魔導師のようだが、まさかとは思うが時空管理局が動き出したのか」
トリノ「いえ、それは無いでしょう。金と銀の仮面は表向きは古代王朝の王の装飾品でしかありません。その真の役割を管理局が知るにはまだ時間がかかるはずです。暗黒騎士たちの ことも管理局は知らないはずです」
犬「しかし、昨夜の事で管理局も我々の事を調べることだろう。一戦交えるやもしれん」
トリノ「その時は潰せばいいだけです。管理局には何の恨みもありませんが義理もありません。己のために他者を犠牲にするのは間違っている。これは道理です。しかし、人は何かを 犠牲にしなければ生きてはいけない。これは真理です。もう僕には道理をどうこう言う資格はありません。それに、もうあまり時間も残ってないでしょうし」
犬「すまぬ…私がこんな体で無ければ……」
トリノ「やめてください。それは言わない約束でしょ。もうまともに戦えるのは僕しかいない。僕しか皆を助けることができない。だから僕は戦うんです。たとえ誰かを犠牲にしたと しても」



 同日AM9:30 アースラ艦内
 クロノ、フェイト、エイミィ、なのはが話をしている。長テーブルをはさんでクロノ、エイミィとなのは、フェイトが向かい合う形。なのはが昨夜の事を3人に説明している。

クロノ「それでその魔導師と犬の正体はわからないということだな? なのは」
なのは「(うつむき加減に)うん…見たことのない魔法陣だった」
エイミィ「ミッド式でもベルカ式でもないんだよねぇ。だとしたら地方ローカルの魔法かなぁ」
なのは「地方ローカル?」
クロノ「ああ、現在魔法体系はミッド式とベルカ式が大きなウェイトを占めているんだが、この二つ以外にもその世界だけでしか使われていない魔法もあるんだ」
エイミィ「それか大昔に途絶えたと思われた古代の魔法が実はひっそり残ってたとかだね」
フェイト「昨日クロノが言っていたことと何か関係があるのかな?」
クロノ「それはまだわからない」
なのは「昨日言ってたことって?」
エイミィ「ちょっと待ってね」
 空間モニター表示。モニターには隕石が落下したような巨大なクレーターが移っている。

なのは「これって……」
クロノ「一週間ほど前のことだ。とある世界で結界反応が出たから近くにいた局員が調査に向かったんだが、その直後に突如大爆発が起きてこのクレーターができたそうだ。幸い、近く に民家は無くて負傷者はいなかったんだが一歩間違えたら大惨事になってもおかしくない。局員が現場に到着した時にはすでに誰もいなかったそうだ。もし、街中でこんな戦闘をやられ たらどれだけの被害が出るか」
エイミィ「そこで、たまたま手が空いてたうちらが捜査することになったわけ。といっても手掛かりは全く無し。なのはちゃんが昨日会ったというその魔導師がこれに関係して いるかわからないけど一応調べておく? クロノくん」
クロノ「ああ、何の手がかりも無い以上、少しでも疑わしいものがあれば調べる。それしかない。フェイト、今晩から海鳴市の警戒をしてくれ」
フェイト「わかった」
なのは「クロノくん、私も」
クロノ「ああ、なのはも頼む。フェイトを手伝ってくれ」
なのは「うん!」



 同日PM09:00 海鳴市
 ビルの屋上に立つなのはとフェイト。すでに変身している。

フェイト「昨日、この近くで会ったんだね。その魔導師と」
なのは「……うん」
フェイト「でも、また同じ場所に現れるとは限らないよ、なのは」
なのは「わかってる。でも、私あの娘とどこかで会った気がするの。初めて見た顔だし、そんなはず無いんだけど……。それにね、似てたんだ。初めて会った頃のフェイトちゃんと。 うまく言えないんだけど、誰かのために自分を犠牲にしてでもって感じがして」
フェイト「なのは……」
なのは「私の気のせいかもしれない。けど、もしそうなら助けたいんだ。もう誰にも悲しい思いをさせたくないから」
フェイト「……」
 回想シーン挿入。プレシア・テスタロッサの最期とリィンフォースの消滅。二人の表情が沈む。

フェイト「そうだね、なのは。私にも手伝わせて」
なのは「ありがとう、フェイトちゃん」
 二人の表情が明るくなる。そこに空間モニターが出現。エイミィからの通信。

エイミィ「結界を探知した。そこからちょっと離れているけど至急向かって」
なのは「はい!」
フェイト「はい!」
 エイミィ、二人に場所を伝える。



 ほぼ同時刻 結界内
 魔法少女と暗黒騎士3番手クラッシュジンが交戦。しかし、クラッシュジンは空中で停止したまま両手をグーで何度も突き合わせている動作を繰り返しているだけ。一方、魔法少女 は必死に空中を飛び回っている。その彼女を追いかけるように空中で何かがぶつかる音がするが何も見えない。

クラッシュジン「おらおらどうした、逃げてばっかじゃ埒があかねーぜ?」
 余裕顔で挑発。魔法少女は顔をしかめるも逃げ回るしかない。だが、ついにマントの端が何かに挟まってしまう。

魔法少女「しまった」
 マントを引っ張るが抜けない。

クラッシュジン「終わりだなっ!」
 両手をグーで突き合わす。魔法少女に左右から見えない何かが迫ってくる。

魔法少女「くっ!」
 両手を左右に突き出して見えない何かを止める。強い衝撃に顔をゆがめる。見えない何かが徐々に姿を現す。黒いモノリス状の物体。

クラッシュジン「(感心した様子で)ほう、そいつを素手で止めたのはてめえで二人目だ。さすがに暗黒騎士を二人も倒しただけのことはあるな。だがな」
 グーにしていた両手をパーに開く。すると、モノリスから無数の棘が突き出て魔法少女の両手を貫通。

魔法少女「!(モノリスを止めていた両手への力が弱まる)」
クラッシュジン「最後まで止められた奴は一人もいねーんだよ!(再び両手をグーで突き合わす)」
 魔法少女はモノリスに挟まれてしまった。やがて、モノリスが消えると魔法少女は血だらけとなって地面に落下。

犬「いかん!」
 地上から見ていた犬がサークルタイプの結界を3段重ねで発生させて魔法少女を受け止める。犬、魔法少女の方に駆け寄る。

犬「大丈夫か?」
魔法少女「(ゆっくり起き上がって)……大丈夫です」
クラッシュジン「俺のクラッシュをまともにくらって立ち上がった奴は初めてだぜ。だが、こいつはどうかな?」
 クラッシュジンが右人差し指を天に向けると上空にさっきよりも大きいモノリスが出現。

クラッシュジン「こいつは素手では受け止められんぞ」
 落下する巨大モノリス。落下したモノリスは周辺の塀や家屋を破壊。

クラッシュジン「終わったな」
 勝利を確信。しかし、モノリスから煙があがって中心部が溶けて穴が開くと驚愕。

クラッシュジン「な、なに!?」
 モノリスの穴は大きくなりモノリスは粉々に崩壊。立ち込める煙の中、魔法少女が右手を突きだした状態で立っている。右手には黒い炎がまとっている。

クラッシュジン「黒い炎だとっ!? なんで、てめぇが」
魔法少女「……終わりだ」
クラッシュジン「くっ」
 クラッシュジンは魔法少女との間にいくつものモノリスを発生させて盾代わりとする。魔法少女、右手をいったんひっこめてからクラッシュジンの方に突き出す。

魔法少女「ヘルフレイム・シュート!」
 魔法少女から放たれた黒い炎はモノリスを次々と突破してクラッシュジンを捉える。悲鳴を上げる間も無いままクラッシュジンは瞬時に蒸発。

魔法少女「ふぅ……」
犬「やったな」
魔法少女「ええ、でも今日は危なかった」
犬「そうだな。ひどい傷だ」
魔法少女「バリアジャケットが無ければ即死でした」
犬「これであと3人。いままでのようにはいかんか…ん?(何かに気づいた様子)」
魔法少女「……どうしました?」
犬「何者かが結界を破って侵入したようだ」
魔法少女「(意外という驚き)えっ?」
犬「来るぞ」
 二人の前に、なのはとフェイトが飛来。

魔法少女「……高町なのはとフェイト・ハラオウン」
なのは「えっ? どうして私たちの名前を知ってるの?」
魔法少女「あっ…(しまったという感じで口に手を当てる)」
なのは「あなた、誰なの? それにひどい傷、早く手当しなきゃ」
 魔法少女に近づこうとする。

魔法少女「来るなっ!」
 なのは、ビクッとなって止まる。

魔法少女「昨日、言ったはずだ。僕らには関わるなって」
なのは「僕ら?」
魔法少女「あ、いや…コホン(わざとらしく)もとい私たちの邪魔はするな」
犬『動揺しすぎだ』
魔法少女『すみません……』
犬『やはり一目惚れした娘には弱いか』
魔法少女「(顔を真っ赤にして)ち、違いますよ!」
なのは「えっ?」
魔法少女「……と、とにかく、ぼ…私たちの邪魔はしないこと。女の子を傷つける趣味は無いが邪魔立てすれば女の子でも容赦はしない」
フェイト「そうはいかないよ。君たちには聞きたいことがあるんだ。私は時空管理局執務官候補生フェイト・T・ハラオウン。任意での同行を求めます」
犬「断る。我々は忙しいのだ。この子の傷も治してならんとな」
フェイト「それは局の医務室でもできます。二、三お聞きしたいことがあるだけですからお手間は取らせません」
犬「断ると言ったはずだ。我々にはそちらの厄介になる理由は無い」
フェイト「(魔法少女の腰の銀の仮面を指さして)それ、盗品ですね? 管理局は個々の世界の事件には関与しませんが情報は入ってきます。目の前に盗品を見せられて 黙って見過ごすわけにはいきません。少し、事情をお聞かせもらえませんか?」
魔法少女『どうやら一戦はさけられませんね』
犬『待て、その体で連戦はさけた方がいい。二人がかりとはいえ私の結界を破ったのだ。相当の使い手と見た』
魔法少女『でも、所詮はミッドチルダ。アニカの敵じゃない』
犬『油断は禁物だぞ』
魔法少女『承知しています』
犬『それに、だ(魔法少女の足を前足でつつく)』
魔法少女「痛っ(顔をゆがめる)」
犬『やはりな。かなり無理しているとは思っていたが。その体ではこれ以上の戦闘は危険すぎる』
魔法少女『しかし』
犬『我々の目的を忘れるな。お前はまだ倒れてはならんのだ』
魔法少女『……わかりました』
犬『よし。ここはひとまず向こうの言うことに従おう。よいな?』
魔法少女「(口惜しそうに)……はい」
犬「(フェイトに向かって)いいだろう。そちらの指示に従おう」
フェイト「ご協力感謝します。とりあえず名前をお聞きしたいのですが?」
魔法少女「えっ? えと……(少し、考える)ジェ…ジェーン・ドウとでも呼んでくれたらいい」
フェイト「いや、本当の名前を教えてほしいんだけど」
魔法少女「そ、そりは……」
魔法少女(心の声)「どうしよう、本当の名を言ったらボクの正体がばれてしまう…」
魔法少女「(しばし考えて)……ランスロット・ハプティズム」
フェイト「(犬の方を向いて)そちらは?」
犬「私はただの犬っころだ。適当に呼んでくれたらいい」
なのは「(ちょっと困り顔)ただの犬はしゃべらないと思うけど……」
フェイト「わかりました。では…そうですね、アルフ…アルフレッドではどうでしょう?」
犬「了解した。アルフレッド・ワイズマンと名乗ろう」
フェイト「では、同行を願います」
アルフレッド「待て、その前に条件がある」
フェイト「条件?」
アルフレッド「事情聴取は私ひとりが受ける。すまないがこの子は見ての通りの怪我人だ。できれば治療を受けさせてほしいのだが」
フェイト「わかりました。ただし、デバイスはこちらで預からせていただきます」
ランスロット「……それはできない。その代わり(両手を前に出す)バインドで拘束してくれて構わない」
フェイト「わかった(ランスロットにバインドをかける)」
 この後フェイトはエイミィに報告を入れる。その間、ランスロットとアルフレッドは思念通話で会話。

アルフレッド『ところでいくら偽名でももうちょっと女の子らしい名前は思いつかなかったのか?』
ランスロット『すみません。あれこれ考えてたら自然と思い浮かんだというか』
アルフレッド『まあいい、仮の名だ。そんなに真剣になることもないことだ』
ランスロット『……』
アルフレッド『どうした?』
ランスロット『いえ……』
 エイミィへの報告を終えたフェイトがランスロットとアルフレッドに向き直る。

フェイト「これよりあなたたちを私どもの艦船アースラにお連れします。今日はもう遅いので事情聴取は明日ということで…」
アルフレッド「……そうだな。その方がこちらとしてもありがたい。お前もそれでいいな?」
ランスロット「……はい」
フェイト「(なのはの方を向き)なのははどうする? もう遅いし」
なのは「私は大丈夫。一緒に連れてって」
フェイト「わかった」
 みんなで転送。



 PM11:25 アースラ艦内
 アルフレッドと治療を受けたランスロットは個室を与えられ今晩はそこで休むことに。ただし、銀の仮面は没収された。また、デバイスの引き渡しを拒否したランスロットは引き続き 両手をバインドで拘束。

ランスロット「(ベッドに座って)さすがにこれで寝るのはきついですね」
アルフレッド「だろうな。しかし、外してもらうとなるとデバイスをわたさなくちゃならん」
ランスロット「なら自分で外すしかありませんね」
アルフレッド「お前の怪我を治してくれたのだからな。あまり手荒な真似はしたくないのだが」
ランスロット「仕方ありませんよ。僕たちはこんなところで躓くわけにはいかないのだから」
アルフレッド「……大丈夫なのか?」
ランスロット「まだ痛みはありますが銀の仮面を奪い返して逃げる分には支障ありません」
アルフレッド「それだけではないのだがな」
ランスロット「?」
アルフレッド「なんでもない。それより死人は出すなよ。仲間が死ねば管理局も本気にならざるを得ないからな。いまは管理局を完全に敵にするのは得策ではない」
ランスロット「わかりました。では、いきます」
 ベッドから立ち上がり、両手に魔力を込めてバインドを破壊。

アルフレッド「して、作戦は?」
ランスロット「あまり時間はかけられません。脅しをかけます」
アルフレッド「脅しが効く相手ならいいがな」
ランスロット「やってみるだけですよ。駄目ならその時に考えればいい」
 魔法陣を発生。



 会議中のリンディ、クロノ、エイミィ、なのは、フェイト。
リンディ「それで、あの子たちの事は何かわかったの?」
クロノ「いえ、いま全力で調べてもらっていますが、彼女たちが何者なのか、彼女が使っている魔法体系が何なのかも不明です」
エイミィ「最初はどっかの次元世界のローカルな魔法かと思っていたんですが、いまのところ該当するものは発見できていません」
リンディ「となると昔に途絶えた魔法が実は残っていたってことも考えなければいけないわね。だとしたら厄介だわ」
なのは「なんでですか?」
リンディ「次元空間に存在する次元世界の中には何らかの原因で消滅してしまったものもある。これはなのはさんも知っていますね?」
なのは「はい」
クロノ「その原因の一つが強くなりすぎた魔法の暴走によるものなんだ。まだ断定はできないが、もし彼女が使っていた魔法がその世界を滅ぼすものだとしたら、これはロストロギア に匹敵する危険なものだということになる」
 なのは、不安げな顔になる。

フェイト「大丈夫だよ、なのは。クロノは可能性を言っているだけだから」
なのは「うん」
エイミィ「あ、それからあの子が持っていた艦長が持っているその銀の仮面ですが、持ち主の博物館に問い合わせたらその世界の大昔の王様の装飾品で特にこれといった特徴とかは 無いそうです」
リンディ「そう…だとしたらなんであの子たちはこれを強奪という手段までして手にしたのかしら」
クロノ「それは明日の事情聴取で本人たちに直接問い質しましょう」
リンディ「そうね、今日はこれぐらいにして休みましょう。なのはさんも今日はもう遅いからお家に帰りなさい。フェイト、なのはさんを送ってちょうだいね」
フェイト「はい、母さん」
 一同が立ち上がった直後、艦全体を振動が襲う。同時にアラーム発生。

局員(アナウンス)「エマージェンシー! 艦内に大規模な魔力反応!」
リンディ「(空間モニターを表示させて)何があったの?」
局員「(慌てた様子で)あのランスロットという少女がいきなりドアを破壊して破壊活動をしているようで…現在武装局員と交戦中の模様」
リンディ「なんですって?」



 アースラの通路内。ランスロットと武装局員が戦闘中。5人の武装局員がランスロットにデバイスを向けて魔法弾を発射するもランスロットはそれをかわしながら接近、真ん中の局員 にとび蹴りをくらわせてKO、着地と同時に左側の人間に足払いをかけて転んだところを腹を思い切り踏みつける。そのままジャンプして前の局員の顔に膝蹴り、着地して魔力波で残り の二人を倒す。

ランスロット「他愛のない…鎧袖一触とはこのことか……」
アルフレッド「少しやりすぎなのではないか?」
ランスロット「これぐらいしないと戦意を失ってくれませんよ。中途半端に手加減すれば彼らはいつまでも抵抗を続けるでしょう」
アルフレッド「……気のせいか、お前変身するといや戦闘になると性格が変わってないか?」
ランスロット「(驚いたように)えっ? そうですか?」
アルフレッド「前から気にはなってはいたが、好戦的になっているな。その姿に変身するようになってから」
ランスロット「別に戦闘が好きなわけじゃないですよ。戦わなくちゃいけないから戦うだけです」
 ランスロット、向かってくる新手の武装局員の集団を人差し指と中指で指す。指先に魔力を集中させる。ビー玉ぐらいの大きさの魔力弾は一気に等身大まで拡大、いったん手を放して 一気に押し出す。

ランスロット「アナイアレイション・インパクト!」
 武装局員全滅。周囲の構造物にも被害。前に進もうとするランスロットの前に空間モニター出現。

リンディ(モニター)「私はこの艦の艦長リンディ・ハラオウンです。あなたたちは一体どういうつもりです?」
ランスロット「……あなたがこの艦の長ですか。だったら、お願いがあります」
リンディ「お願い?」
ランスロット「銀の仮面を返していただきたい」
リンディ「返してって、あれはあなたの物じゃないでしょ」
ランスロット「そんなことはどうでもいい。あれは私たちにとって必要なものです」
リンディ「どう必要なの? もし良かったら事情を説明してくれないかしら? 場合によっては力になれるかも…」
ランスロット「今更……」
リンディ「えっ?」
ランスロット「管理局の力は借りません。それより銀の仮面を渡すか否かどっちです?」
リンディ「いかなる理由があろうと盗品を引き渡すことなんてできません」
ランスロット「そうですか…。本来なら力ずくでも返してもらうのですが、傷を治してもらった手前できれば手荒な真似はしたくありません。そこで交渉をしたいのですが」
リンディ「交渉?」
ランスロット「おとなしく銀の仮面を渡せば我々はこのまま引き揚げます」
リンディ「嫌だと言えば?」
ランスロット「残念ですが…その時は」
 ランスロット、魔力波で近くの壁を破壊。

ランスロット「この艦を…沈める!」
 画面が暗くなってエンディング。



 次回予告
なのは(N)「アースラでの戦闘。どうしてこんなことするの? お願い、お話を聞かせて」
フェイト(N)「明らかとなる彼女の魔法、それは封印されたはずのとても危険な魔法でした」
なのは(N)「次回魔法少女リリカルなのはT's第3話『古(いにしえ)の魔法使いなの』にドライブイグニッション!」



 名前の由来
アルフレッド・ワイズマン フェイトが名付け親ということで彼女ならアルフから連想してアルフレッドにするのではないかと。アルフレッドならマッケンジーかワイズマンという ことでワイズマンの方がしっくりくると思いました。



 あとがき
いかがでしたか? まったくの見切り発車で細かいストーリーを考えずにやってしまって正直第2話を出せるか確信が持てませんでした。作り始めたはいいものの、ストーリーの 変更を余儀なくされるという事態もありました。当初は、ランスロットとなのは、フェイトが遭遇してそのまま戦闘になる予定でしたが、その前の戦闘でランスロットが負傷してしまい 急遽アースラでということになりました。これもちゃんと設定を考えてなかったからですな。
 考えてないと言えばランスロットの魔法。本編でもチラッと出てきましたが彼女はミッド式でもベルカ式でもない別の魔法体系に属する魔導師です。その魔法体系の特質を何も考えて ないんです。困ったものです。ただ、めちゃんこ強いってだけは確かです。こんな状態ですがどうか温かい目で見てください。あと、デバイスのセリフなんですが、恥ずかしながら 小生は英語というものは青春時代、教科も教師も諸共相性が悪くてちんぷんかんぷんです。いちいち辞書を使うのも面倒なのであまり出しません。ご了承ください。昔、ガメラ2の 脚本を見た時に「(英語で)×××……」とあったので、これもいいなと思ったんですが何か違うなとも思ったのでやめました。できうるかぎり奮励努力しますので見守ってください。




戻る

□ 感想はこちらに □