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とある町の人通りの少ない道に怪しげな黒い服を着た男がいた。
男の名は通称SNP。本名は決して明かさないが、この通称は元からあったものではない。
ある少女から付けられたものだ。その少女の名は恵子。
といってもその少女は元々は少年だった。
その少年はこの男によって少女にされたのだ。
詳しくは以前の話を読んでもらいたい。
今回は謎の男、SNPの物語……


少女への目覚め〜外伝〜

作:NATO



男A「さて、今日は君に例の仕事を頼みたいのだが、いいかね?」
男B「ターゲットは?」
男A「こいつだ」
そう言うと男Aは写真を男Bに渡した。
男B「中学生か」
男A「そうだよ。君ならできるだろう?」
男B「もちろんです。では、そいつの知り合いは?」
男A「心配しなくても調査済みだ」
そう言うと男Aはもう一枚、写真を男Bに渡した。
男B「こいつも中学生か。だが、女だな」
男A「問題は無かろう? お前は経験済みのはずだ」
男B「はい。では行ってきます」
そう言うと男Bは部屋を後にした。





男B「さて、ターゲットの家はここだな」
男Bはある家の前でそう呟いた。
男B「ターゲットは……あいつか」
男Bは男子中学生がこちらに歩いてくるのを確認した。
男B「ん? あの女も一緒か」
男子中学生と一緒に女子中学生も歩いているようだ。
男B「あいつらの関係はたしか兄妹だったな」
男Bは物陰に隠れながらそう呟いた。
男B「なら、妹を使わせてもらおう」
男Bはそう言うと場所を移した。男Bが向かったのはある建物の中だった。
男B「ここなら誰にも見つからず、安心して作戦を実行できる」
男Bはベットを見つけると横になった。
男B「さて、やるか」
男Bは何かを呟いた。なんと、男Bの体から何か半透明なものが出てきた。
「この状態なら誰にも見つからない」
どうやらそれは男Bの魂のようだ。魂はそのまま建物の壁をすり抜け、
さっきの家の中へ入っていった。
「さて、女はどこだ?」
魂は家の中をさ迷い、女を捜した。
「お、いたいた」
魂はある部屋で女を見つけた。どうやらその女の自室らしい。
「お前の体、使わせてもらう」
魂は女の体へ入り込んでいった。
女「う……」
女はそのまま倒れこんだが、しばらくすると起き上がった。
女「成功だ。あの女の体だ」
どうやら魂が女の体を支配したらしい。
女「この体の持ち主は気絶してるみたいだな。それで好都合だ」
女「さて、少し情報をもらうぞ」
女は何かを呟いた。
女「まあ、だいたいわかった。さて、早速ターゲットを処理しなくては」
女はその部屋を後にした。










女「作戦成功だ。さてあいつの名前が『真人(まさと)』だったから『真奈美(まなみ)』と
名前を決めてしまったが、まあいいだろう」
女「一ヶ月ほどあいつのTTPを採取させてもらう」
そう言うと女はある装置を取り出した。
女「これを起動させておけば自動でTTPが採取できる」
その装置は小さく、目立たなかった。
女「明日からが楽しみだな」










女「やはり強く術をかけすぎたようだ。精神面での女性化は無くなったが
肉体面で残ってしまっている」
女は真人という兄を性転換していたらしい。
女「まあ、あとはこの女がなんとかしてくれるだろう」
元の持ち主は気がついていたが震えていた。
女「怖がるな。もうお前の体は返す」
元の持ち主は何かを訴えている。
女「俺の名前? それは教えられない。まあ、真奈美に付けられた『SNP』
というのを名前としておこう」
女「じゃあな」
そう言うと女は倒れこみ、SNPの魂が出てきた。
「作戦完了。本部へ帰還する」
魂はそのまま、さっきの建物へと戻っていった。
しばらくすると女が起き上がった。
女「なんなのよ。あいつは……」
女「お兄ちゃんがお姉ちゃんか。それもいいかもね」
女「さあ、お姉ちゃんは何してるかな?」
女は真奈美の部屋へ向かった。
女「お姉ちゃん? 入るよ〜」
女が部屋に入るとそこには顔を赤くした元兄、現姉がいた。
真奈美「おい、春香(はるか)。これは好きで着ているんじゃないぞ」
春香「かっわいい〜」
真奈美「は、春香?」
春香「こんな可愛いのに男なんて勿体無いよ」
真奈美「俺は嫌だぞ」
春香「駄目だよ〜お姉ちゃん。女の子が『俺』だなんて」
真奈美「いや、だから俺は……」
春香「大丈夫。心配しなくても私が女の子のこと教えてあげるよ」
真奈美「いい! 教えなくて」
春香「遠慮しなくていいんだよ〜」
真奈美「俺は遠慮なんか……」
春香「さ、まずはお買い物しよっか?」
真奈美「ま、待て春香! まだ心の準備が……」
春香は嫌がる姉を引きずって買い物へ出かけた。










男B「あれからしばらくたったが、あいつはどうなっただろうか?」
男Bは以前のターゲットの写真を見ながら呟いた。
男B「男が女になるのをいくつも見てきたがターゲットは平気なのだろうか?」
男B「この前の作戦では女の体を使ったが、それは一時的なものだ。それが一生だと……」
男Bは考えこんでしまった。
男B「実際、女になってみないとわからんな。無理な話だろうが……」
男Bはため息をついた。
「おじさん、何か悩みごと?」
びっくりして振り向くとそこにはこの間の少女がいるではないか!
少女「あ、私こういう者です」
少女は名詞を差し出した。そこには

あなたの悩み、解決します。

         真奈美

と書かれていた。これはどういうことだ?
少女「おじさん、女の子になりたいの?」
男Bはまた、びっくりしてしまった。自分の今の願いをずばりと当てられたのだから。
少女「ふふふ。図星? いいわ、女の子にしてあげる」
そう少女が言ったと思うとみるみるうちに男Bの体が変化していく。
平らだった胸元には二つの膨らみが形成され、あそこの膨らみは
しだいに小さくなっていき、あれは体内へ消失した。
背は縮み、肩幅も小さくなり服がぶかぶかになる。
すると服はそれに合わせるかのように小さくなりぴったりのサイズになった。
スボンは可愛いミニスカートへと変わっていた。
あっという間に男Bは可愛い少女へと変わってしまった。
男Bはびっくりするばかりである。だが、これでターゲットの気持ちがわかるのは間違いない。
礼を言おうと少女のほうへ向き直ったが、すでにそこに少女はいなかった。
あの少女はどこへいったのだろうか?










真奈美「また一人、悩みを解決してあげられたわ。これも春香のおかげね」
春香「よかったね。お姉ちゃんの経験が役立って」
真奈美「私もまさかあの能力が身についてるとは思わなかったわ」
春香「どう、お姉ちゃん。女の子も悪くないでしょ?」
真奈美「ええ、女の子になってよかった」
春香「これからもたくさんの悩みを解決してあげようね」
真奈美「うん!」

(終わり)

〜あとがき〜
少女への目覚めで謎の男、SNPが今度は逆にTSされてしまったということで
書いてみましたがどうでしたか?
本編の謎にやや踏み込みましたが、完全には今回でも明らかにしていません。
それが私のこだわりなので……

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