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私は中崎青井(なかさき・あおい)。水野(みずの)高校の2年生。
名前の通り私は女の子。でも実は・・・男の子だったの。
その時の名前は青雅(あおまさ)。なんで今は女の子なのか疑問でしょ?
その理由を話してあ・げ・る♪

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【序章】小5の出来事
【一章】女の子って大変?
【二章】中学への入学
【三章】恋愛をする
【四章】運命の時
【終章】現在は・・・


枕の呪い?
作:NATO


【序章】小5の出来事

○月○日 今日も俺は学校へ行ってきた。いつもとまったく変わらない毎日。
これからもこのまま何も変わらずに生活したいな。

「よし、おーわり!」
俺は毎日なんとなく付けていた日記を書き終えるとそう叫んだ。
そして、ベットに飛び乗りそのまま大きく伸びをした。
これがいつもの習慣。しかし、いつも同じことばかりではさすがに飽きた。
何かで遊ぼうかな? そう思ったときベットの枕が目にはいった。
そうだ、これを投げて遊ぼーと!そう考えて俺は枕を適当に投げては拾い、
投げては拾いしばらく遊んだ。数分後にはもう飽きちゃった。
やることも無いし寝ようかな? そう思って俺は寝た。



数分後、俺はなぜか目が覚めてしまった。今日はなんでよく眠れないのかな?
俺は不思議に思ってベットの中で首をかしげた。
「お前が枕を大切にしないからだ・・・」
・・・? 何、今の声。空耳かな?
「空耳ではない。我はお前のすぐ近くにいる」
! 誰? 誰なの。出てきてよ。
・・・わかった。ではお前の枕を窓の近くに置いてくれ。
俺はその声に従って枕を窓際に置いた。すると枕から光の柱のようなものが出てきた。
「ふう、やはり外は広い」
「誰?」
俺はその光に聞いた。
「我か? 我は枕に宿る精霊なり」
「精霊?」
「そうだ。我はお前の罪を償わせに参った」
「罪? 俺は何もしてねーぜ?」
「お前の枕に対する罪だ」
「枕に俺が何をしたって言うんだ?」
「枕を投げていじめていたであろ?」
「いじめた? 俺は遊んでただけだ」
「しかし、枕にとっては『いじめ』なのだ」
「そ、そうなのか?」
「だからお前には枕に『いじめ』をした分、反省してもらう」
「反省たって何をすりゃいいんだよ?」
「明日になればわかるであろ」
「おい、教えろよ。それにどのくらい反省するんだよ?」
「・・・5年だ。我が今言えるのはそれだけだ」
「5年かぁ・・・」
「・・・話すのは終わりにする。ではいい夢を」
「あ、ちょっと・・・Zzz」




















翌朝・・・
う〜ん。なんかまだ眠い感じ。寝不足かな?
俺ははっきりしない思考のなかでそう思った。さて、顔を洗わなきゃ。
俺は洗面所で顔を洗ってタオルで拭いた。そして鏡に映ったのは・・・
「あれ? この女の子家にいたっけ?」
俺は鏡に映った女の子を見てそう言った。だけど、隣にはだれも居ない。
「ひょっとして幽霊?」
いや、幽霊がそう簡単に見えるはずがない。
「じゃあ、この女の子は・・・お、俺?」
俺はいっきに目が覚めて急いで体を触ってみた。
髪、胸そしてあそこ・・・。
「な、なくなってる?」
俺のあそこからは今まであったものが消えていた。
「なんで俺、女の子になっちゃっただろ?」
俺は少し考えてみた。・・・あ、もしかして昨日の夢?
あの精霊が言ってた『反省』ってのはこれのことか?
でも、反省するのに女の子になる必要があるんだ?
あの精霊に理由を聞いてみるか。
俺は自分の部屋に戻るとベットから枕を取って窓際に置いた。
「おーい。枕の精霊さんいるかー?」
・・・少し待っても返事が無い。もう出てこないのだろうか。
しかたない。5年間このままで我慢する・・・わけないだろ!
こらー精霊、元に戻せー!

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【一章】女の子って大変?

「こ、これ着るの?」
俺はタンスのなかにあったスカートやブラジャーを見てそう言った。
男のときの服はなぜかすでになかった。あの精霊のせいだろうか?
「何でこうなるんだよー」
・・・でも服、これしかないし。嫌でも着ないと「だめ」だよね?
俺はしぶしぶ服を着る事にした。



数分後、俺は女の子の服に着替え終わった。
「なんか足がすーすーして寒いんだけど?」
スカートのせいかな?
「ま、そのうちなれるかな?」
どんなかんじか見るために俺は鏡に自分の姿を映してみることにした。
「・・・か、可愛いじゃん」
これが俺とは信じられない。でも名前はどうなるんだろ?
さすがに青雅じゃこの姿にはあわないよな? 名前、何にしよう?
「おお、忘れておった。そちのこれからの名は青井じゃ」
「こ、この声は昨日の精霊?」
「その通り。どうじゃその体は?」
「いいわけないだろ。すぐ元に戻せ」
「そういうわけにはいかん。そちにはきっちり5年はその体で生活してもらう」
「えー」
「しかし、十分反省したなら5年経たなくとも戻してやってもよいぞ」
「それほんと?」
「ああ、ほんとだ」
「やった」
「あと、その体が気に入ったらそのままにしてやるからの。心配しなくともよいぞ」
「ない! それはぜったいにない!」
俺は強く否定した。
「まーそう照れるでない」
「照れてない!」
「素直じゃないのう。ではさらばじゃ」
「こら、ちょっとまて」
俺は叫んだがもう精霊の声は聞こえなかった。



数分後、俺は学校に着いた。いつものように教室へ向かう。
教室に入ると「青井ちゃん、おはよう」とあいさつされた。青井ちゃん・・・か。
「おはよう」
俺はあいさつを返した。さて、席に座ろう。俺の席は真ん中の前から4番めだ。
隣は川崎美奈(かわさき・みな)。
「青井ちゃん今日はいつもより遅いね」
う・・・どう答えればいいの? とりあえずてきとーに・・・
「うん、いろいろあったの」
「ふーん」
いきなりこんなに普通に話してしていいのかな? いままで男だったし・・・
「どうかした?」
「ううん。なんでもないよ美奈ちゃん」
ちゃん付けでいいのかな?
不安をもったままのスタートとなってしまった。










なんだかんだでやっと下校時間になった。
言葉遣いもならべく女の子らしくはしているけどまだなれない。
うっかりして男のときの言葉遣いをしちゃって
「青井ちゃんどうしたの?」と言われてしまった。
そのときはなんとかごまかしたけどこれがしょっちゅうになると変に思われるだろう。
これが5年だよ? 先が思いやられる・・・



しばらくして家に着いた。家のなかでも言葉遣いを女の子らしくしないといけないかな?
たぶん母さんが「すこしは女の子らしくしなさい」と言うだろう。
結局、自分の部屋しか落ち着ける場所がないのか。
あー腹減った。夕飯何かな?



数分後、夕飯を食べ終えた。さて、次は風呂か・・・
俺は着替えを自分の部屋に取りに行き、脱衣所に置いた。
そして、着ている服を脱ぎ始めた。
「女の子になって初めての風呂だな」
俺はそうつぶやいて風呂へ入った。初めて見る女の子の体。
肌は少し白っぽくなり髪も肩にかかるほど伸びている。
胸は少し膨らんでるようだ。ためしに触ってみる。
・・・やわらかい。これが胸なのか。
俺は今度はあそこに目を向けた。何も無くすっきりしている。
なんか寂しい。ためしに触ってみる・・・のはよそう。
なんか問題ありそうだし・・・
そろそろ出てすぐ寝よう。

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【二章】中学への入学

時が経つのは早いなぁ。もう卒業式の1週間前。
来年からは中学生だ。・・・となるとあのセーラー服を着ることになる。
俺は来年から着る制服を前にしてそのことを考えるとため息をついた。
本当なら学生服を着るはずだったのにあの精霊のせいで・・・(怒)
これからは毎日スカートを嫌でも着ることになる。今まではズボンでもよかったのに。
くそーあの精霊の・・・(怒)でも反省しないと戻してもらえないし。我慢して着るか・・・



数週間後に中学で入学式をやった。クラスは4つほどあり、俺はC組だった。
俺が教室に入ったらすぐ、同じクラスの女子たちが俺の所へ集まってきた。
女子たちは「青井ちゃん、お友達になろっ」とか「お家どこ? 遊びにいっていい?」とか
「こんど一緒にお買い物にいこっ」とかを言っていた。
俺は一度にいろんな頼みをされて困った。
とりあえず友達になるのと一緒に遊ぶのはいいって言った。
これからこんなことがあるのかな? それだけは嫌だ〜。










時は過ぎ、夏になった。とうとうプールの時期がやってきたのだ!
しかし、俺は喜べない。なぜって・・・
女子と一緒に着替えるからに決まってるだろ!
仮にも体は女の子でも心は男なんだから異性の前で着替えるのには抵抗がある。
それでも結局は他の女子たちに無理やり着替えさせられる。
「青井ちゃんってお肌きれい」とか「青井ちゃん、胸やわらかいね」とか言われながらね。
「ちゃっとやめてよ」と俺が言うと女子たちは残念そうにやめた。
そんなに俺の体に触りたいのかな?










もうすぐバレンタインデー。女の子が好きな男の子にチョコを送る日だ。
俺、誰かにあげないとだめかな? そーいえば下駄箱に5通ぐらいラブレターがあったな。
そいつらに義理チョコでもあげようかな? よし、店で買ってくるか。




数分後、俺は店でチョコを5つほど買ってプレゼント用に包装してもらった。
ホワイトデーには何か返してくれるかな? 楽しみ。










今日はホワイトデー。ふふ、何くれるかな?
俺は今日一日期待して待ったけど、放課後になってもまだ一人返してくれない。
どうしたんだろうと思っているとその男子が俺のところに来た。
「青井さん、ちょっと」
俺はその男子に手招きされ、体育館の裏につれてこられた。
「こんなところじゃないとお返し渡せないの?」
俺はその男子に聞いた。
「いえ、お返しだけならどこでも」
「じゃあ渡せばいいのに」
「そうなんですが、青井さんにどうしても言いたい事があったので・・・」
「言いたい事?」
「はい。僕と付き合って下さい!」
「ええ〜?」
いきなりの告白に俺はびっくりしてしまった。
「ラブレター読んでくれてたんですよね? もしよかったらぜひ僕と」
「ちょ、ちょっとまってよ。広崎(ひろさき)くん」
「お返事はいつでもいいですから。あ、これ連絡先です」
広崎は住所と電話番号が書かれた紙を俺に渡した。
「できれば青井さんのもお願いします」
「い、いいわよ」
俺は住所と電話番号を紙に書いて広崎に渡した。
「ありがとうございます。ではまた今度」
「あ、ちょっと」
広崎は行ってしまった。

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【三章】恋愛をする

困ったなー。男とデートなんて嫌だし・・・
「だめ」って言ったらあいつ泣くかな?
女の子の楽しみってことで元にもどるまでデートしようかな?



数日後、俺は広崎と一緒に食事したり、映画を見たりした。
周りからじろじろみられて恥ずかしかったけど、楽しかったな。
でも、俺は男なんかとデートして本当の女の子になったらどうしよう。
最近、言葉遣いも注意しなくても自然と女言葉が出るようになったし・・・
スカートとか着るのも気にならなくなったし・・・
まさか私・・・はっ!違う、違う。俺だ!お・れ!
は女の子として精神的に完成しつつある?
えーそんなのいやよぉー。・・・!い、いやだ!
俺は絶対女にはならない。男に戻るんだ!
俺は自分にそう強く言い聞かせた。



その後も俺は広崎とデートした。なぜって・・・
楽しいから! こんなに楽しいのにやめられないよ。
男とデートするのになんか変だね。本当に俺、心が女の子になりかけてるかも?
ぶっちゃけこのまま女の子でもいいかな?
いや、女の子のままだとあの生理がやだな・・・
男ならそんなのないし、やっぱり男のほうがいいや。

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【四章】運命の時

中学を卒業し、私は高校生になった。
今ではすっかり女言葉が身についていた。
ちなみに広崎くんは同じ高校に通ってるよ。今でも付き合ってるんだ♪
毎日一緒に通う私たちを見て周りのひとは
「今日も一緒? ラブラブだね」とか「ねえ、ねえ。このまま結婚するの」とか言う。
そう言われた時は私も広崎君も赤くなってしまった。
でも、こんな生活はもうすぐ終わってしまう。
なぜってあの時からもうすぐ5年が経つから。
忘れもしない5年前、私は枕の精霊さんによって男の子から女の子にされたの。
最初は恥ずかしい毎日だったけど今は全然平気。むしろ楽しいくらい。
私はこのまま男の子に戻って広崎君と別れなきゃならないの?
そんなのいやよ。だって、好きなんだもん・・・
男の子に戻るなんて嫌・・・
ああ、私はどうすればいいの?
「ほう、そんなに男に戻りたくないのか・・・」
「! この声・・・あ、あの時の精霊さん?」
「その様子だどよほどその体が気に入ったようだの」
「ええ。最初は嫌だったけど今は別よ」
「ならば昔にも言ったようにそのままにしてもよいがどうする?」
「いいの? 男の子に戻らなくいいの?」
「ああ。そちが望むのであれば」
「やった♪ じゃあお願いね」 「ではそのようにしておく。後悔はしないな?」
「今頃になって気持ちは変わらないわ」
「うむ、よかろう。ではこれでさよならじゃ」
「さようなら。精霊さん・・・」

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【終章】現在は・・・

そんなわけで私は女の子なの。いろいろあったけど後悔はしてない。
広崎くんとは結婚しようとも思ってるの。
人生もこれからなんだし前向きにいかないと・・・ね?
辛いとき、悲しいときあるけれど泣いちゃだめ。
泣いてもいいことないもん。
どうしてもそんなときは私を思い出して。
きっと、きっと元気になるから・・・

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(終わり)


おことわり

この物語はフィクションです。物語に出てくる人物、団体は全て架空の物です。実際の物とは全く関係ありません。


〜あとがき〜
おひさしぶりです。今回はどうでしたか?
内容的に少し涙が出たかもしれませんね。
では感想をお待ちしています。

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