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※注意! これはありえない出来事シリーズの番外編です。
なぜこのような展開なのかは本編を参照してください。



ありえない出来事

番外編2 親友が彼女?

作:NATO





 よ、俺の名前は水元健一(みずもと・けんいち)だ。青根(あおね)高校の2年。
 まあ、いたって普通に生活しているんだが……
「水元君、おはよ〜」

 来た!

「ああ、おはよ」
 問題は今、あいさつした親友の高野友也(たかの・ともや)だ。
 一応、あいつはだ。なのに自分のこと「あたし」とか言ってるんだ。
 なぜかは知らない。
「ねえ、この前のあれ……使ってみる?」
「あ、あれって?」
 突然の質問に戸惑う俺。
「もちろんあの機械だよ」
「あの『寺』で拾ったやつか?」
「そうだよ」
「あんな機械、使用価値はないだろ?」
「ううん、あるよ。願いを叶えてくれるんだ」
「まさか……」
「実際、お母さんのあの癖も直ったんだよ?」
「うそ! あの覗き込み病が?」
「そーだよ」
「す、すごい……」
「でしょ?」
「だったら俺も使ってみようかな?」
「うん、そうしなよ」
「じゃあ、しばらく借りるぞ」
「いいよー」
 俺は高野からその機械を受け取った。










「さて、なにを願おうか」
 俺は自分の部屋で願いを考えている。
 一番に叶えてほしい願い、それは高野を男らしくすることだ。
 一人称を除けばだからそれさえ直ればいい。
 早速、俺はその願いを機械に入力した。
 「高野友也を男らしくしたい」と入力すると画面には「受付完了」と表示された。
 明日にはちゃんと叶っているのだろうか?
 俺は不安になりながらも機械の電源を切った。




















 翌朝……
 いつもの朝がきた。窓から朝日が射し込んでいる。
 ベットから起き上がるとアレを直すためにトイレへいく。
 トイレに入るとズボンに手を入れて股間のアレを出す。
 ……が、手は何の障害物にも当たらなかった。
「あれ?」
 今度は目でアレの場所を確認しようとした。
 ところがそれはどこにもなかった。
「な、ない?」
 俺の股間のアレは消えていてそこは女のアソコになっていた。
「うそ……だろ?」
 胸をみると大きく膨らみがあることがわかった。
「む、胸?」
 触ってみるとムニっとした感覚があった。
「お、女になってるー!!」





 部屋へ戻ると俺は鏡で自分の姿を確認した。
「これが俺?」
 鏡には髪をポニーテールにした可愛い少女が映っていた。
「これでどうやって学校いくんだよ?」
 服も男子用しかないし、あったとしても行きたくはなかった。
 しかし、これがあの機械の答えだとしたら学校へ行かなくてはならない。
 男子用でもいいので着替えるためにクローゼットを開けた。
「!!」
 驚いたことにクローゼットのなかには女子用の制服など、女物の服がそろっていた。
「準備がいいな」
 あの機械は身の回りの物は一通りそろえてくれたようだ。
 早速、制服を着るためにパジャマを脱ぐ。
 ブラとショーツの下着姿になる。
 その上にセーラー服とスカートを着て着替え終了。
「なんか恥ずかしい」
 そんなことも言ってられないので、朝飯を食べてさっさと出発する。
「いってきまーす」










 スカートのためか足元からすーすーと風が感じられる。
 それだけでとても恥ずかしい。しかし、高野のためにいかなくては……
 おっと、前方に高野を発見。早速、声をかける。
「高野、おはよ」
 高野はこちらを振り向いて驚いた顔をした。
「おはよう。君、誰?」
 ありゃ、親友と気づかないか。さすがにこの格好じゃな……
「俺だよ。水元健一」
「うそ……水元君なの?」
「そうだよ」
「可愛いね」
「そうか?」
「うん」
「でさ、お前に相談があるんだけど……」
「あたしに?」
「デートしないか?」
「男同士で?」
「今、俺は女だぞ?」
「あ、そっか」
「で、いいのか?」
「あたしでよければつきあうよ」
「ほんとか?」
「うん」










 数日後の休日……
 とある店で飲み物を飲みながら俺は高野と話しを始めた。
「でさ、水元君。なんで女の子になったの?」
「わからない」
「心当たりは?」
「ない」
「ホントに? 機械に願ったとかない?」
「『女になりたい』だなんで願うものか」
「じゃあ、何て願ったの?」
「『高野を男らしくする』って」
「……それ、ホント?」
「ああ」
「どうしてそんなこと願ったの?」
「だっておまえ、自分のこと『あたし』っていってるから……」
「自分のこと、どう言おうとその人の勝手じゃない?」
「それは違うと思うぞ」
「どう?」
「つまりな……男は男らしく女は女らしくだ」
「それとこれとが関係あるの?」
「ある」
「じゃあ、あたしが自分のこと『僕』とか『俺』とか言えばいいわけ?」
「そうだ」
「どうしても?」
「ああ」
「わかったよ……。せめて『僕』って言う」
「わかればいいんだ」
「でもそれで僕が男になれるのかな?」
「俺がさせてやる」
「え? それって……」
「もちろんアレだ」
「ちょ、ちょっと。それはいくらなんでもダメだよ」
「いや、こうでもしないと男として俺が認めない」
「じゃ、水元君も女として自分のこと……」
「わかった、『私』って言えばいいんだろ……でしょ?」
「それなら……いいよ」
「ありがとう」




















 数日後……
 結局、俺……私は元には戻れなかった。
 高野……君はちゃんと『僕』って言うようになったからいいんだけどね。
 でも、私は女のままなのでその後の関係は親友から恋人へと変化した。
 これでよかったのかな?





すべてはあの機械が知っている……

(終わり)


おことわり

この物語はフィクションです。
物語に出てくる人物、団体は全て架空の物です。実際の物とは全く関係ありません。





〜あとがき〜
 初めて書いた作品のシリーズ最新作です。
 最初と今の文章能力を比べるにはもってこいですね。
 しかし、何も変わっていない気もするが……?
 まあ、それはさておき。
 最新作「サリーエンジェル」も半分の執筆を終えました。
 公開にはもう少し時間がかかりそうなのでこちらを公開しました。
 ちゃんと投稿するのでご心配なく。

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