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悪魔を呼んでみよう! 3
作:DEKOI


 悪魔ってどんなんだろう。それが俺がアクぷろを見つけた時の感想だった。
 ああ、失礼。自己紹介がまだだったな。俺の名は坂中大作(さかなかだいさく)。今どき大作なんてダサい名前をつけた親に呪いをかけつつある日々を送っている、ちょこっとコンプレックスが大きめな男の子だ。ちなみに今現在は都内で一人くらしで彼女募集中の22歳です。よろしく。
 ああ、そう言えば。「アクぷろ」って何だ? って方も多いだろう。正式名称は「悪魔召喚プログラム」略してアクぷろだ。名前から予想できるように悪魔を召喚するプログラム・・・らしい。
 これがまたそこらにあるフリーソフトのように無料でダウンロードができるから驚きだ。また色々とお節介な機能が付属しているそうだ。使ってないからわかんないけど。
 チャットをしていて出てきた単語なので一応検索してみると出てきたのが、今PC上にダウンロードしてあるソフトがこれというわけだ。起動ファイル名が「Devilsummon.exe」というのも怪しげすぎる。
 さてと。ほんじゃまあお遊びがてらに起動してみるか。えーっと確かファイルを起動する際には願い事を考えながらダブルクリックすればいいんだよな。じゃあ悪魔に会いたいです、と、うりゃ。
 すると俺の後ろの方で光が放たれ始めた。おどろいて振り返ると床に光で作られた五方星の魔法陣が描かれていた。次の瞬間ぼわわんという音と共に白い煙が辺りをたちこめた。
 
 
 煙が晴れるとそこには一人誰かいた。・・・・かわいい・・・・。青い大きな円らな目、すっきりとした鼻筋にサクランボのような唇が実に構成よくそろっている。そして青色のショートカットの合間から覗く小さな黒い丸っこい2本の角が彼女が人じゃないことを意味していた。まあ、コスプレって可能性もありえるが。
 カーキー色のつなぎを着ているがそれが彼女の清純さをさらに引き立てている。
 少女・・・・まあ見た目は18歳くらいだけど悪魔だから実際には何歳かしらないけど・・・・はまるで他所の家にいきなり連れてこられた子犬のように怯えた表情を浮かべている。
「あ、あの俺が君を召喚した者なんですが・・・」
 俺は思わず改まった調子で少女に声をかけた。すると少女はぱあっと顔を明るくして俺を見つめた。うう、可愛い子に見つめられると照れるなあ。
 そして彼女の可愛らしい唇が開かれるときれいな声が流れ始めた。
「あんれまあ、そうだったんだべか。オラァいきなりこげな所に放りだされたから、えろうべっべっただよ!」
 俺は思わず座っていた椅子からずり落ちた。
 
 
 
「花子の世話してるせえ中にこげなハイカラな所に突然ほんだされたべ? いやオラいきなりなにが起こったか分からぬかったべさ。」
 ハイカラって・・・唯一ほこれるのは24インチテレビくらいなんですが、俺の部屋。
 俺は彼女にお茶をだしていた。どうでもいいけどこの子、本当にかわいいなぁ。
「はあお茶おいしいだべさ。オラこげばうまかお茶初めてだべ。」
 お茶ってパックの緑茶なんですが。これがおいしいってどんなの飲んでるんだろう。
「えーっとあんた様がオラを召喚しただべか? 何が目的で召喚したっだべさ??」
 どうでもいいけどこの見た目と言葉のギャップをどうにかして欲しいものである。まあ格好とはあっているかもしれないけど。
 さてどうしよう。ってここは正直に言うべきだよなぁ。
「えーっと実は俺、悪魔ってどんな者なんだろうと思って召喚しただけでして・・・・」
 そう俺は言うと彼女の顔がみるみるうちに不機嫌な物に変わっていった。あ、地雷踏んじゃったかな?
「そげな事でアクぷろ使ったんだべか? はあどうりでオラのような最下級の悪魔が召喚されたわけだべさ。」
「は? どういうこと?」
「使用説明書ちゃんと読んだだべさ?」
 う・・・実は思いっきり読み飛ばしていたりして。何も考えずにアクぷろ動かしちゃったからなぁ。
「受け売りだべさがね、アクぷろは使用者の願い事の強さに応じた悪魔を召喚するようになってるそうだべ。だからあんた様が召喚した場合は力を持ってないオラが呼び出されたんだべさ。」
「はあ、なるほど・・・って、君もしかして悪魔の中でも一番よわっちいの?」
「うーん、魔力というだけならオラ村でも子供にも負けちまうだだよ。まあ悪魔の中でも3本指に入るくらい魔力は弱いんでなかんべか?」
 うわ。なんか無茶苦茶よわい悪魔呼び出しちゃったみたいだな。というかそんな事自分で笑顔でなぜ言うんだろう。
「それじゃあんた様の願いは叶ったからオラ帰っていいだか? オラ今べべっ子の世話してる最中だっただ。できれんだすぐに戻ってやりたいんべさ。」
「え? 君仕事してるの?」
「当たり前だべさ。悪魔は魔界でぼーっと召喚されるのを待っているだけじゃ生きていけんぺ。オラは酪農をやっているだべよ。」
 へえそうなんだ。・・・・悪魔の生活か、なんか興味あるなぁ。
「あ、そう言えば聞いてなかったけど君の名前は何て言うの?」
「オラか? オラの名前はナナジュラウント=リバントウンロチエス=ヤルタナンリャや。短くしゅうてナナリヤって呼ばれておるべ。そう言えばあんた様の名前なんてんだべ?」
「俺は坂中大作っていうんだ。ところでさ、ナナリヤ。俺を魔界に連れて行くことってできる? 悪魔の生活ってのを見てみたいんだ。」
 俺の言った言葉にナナリヤは硬直した。おいおい、何かとんでも無いこと言っちゃったか?
「えーっと、魔界に逆召喚する術だべか? できなくはないけど、んだとも・・・・」
「だけども?」
「魔力たーくさん使うんだべさ。だからオラの魔力じゃうまくできるかわかんねべさ。」
 う、そう来たか。だがここまでくると好奇心のほうが先だつな。ここは無理を承知で頼んでみるか。
「うーん、とりあえず出来るんでしょ? だったらお願いしていいかな? ダメ??」
「・・・・分かっただ。じゃあちょっくら術をかけるだだよ。ただうまくいかなくても許してくんろ。」
 そう言うとナナリヤ何事かブツブツと唱えだした。おいおい、何かひっかかる事を言ってなかったか?
 いきなり怖くなってきたのでやっぱ止めようと言おうとした途端に辺りを白い光を照らした。そしていつの間にか俺は気を失っていたのであった。
 
 
 
「大作さ、大作さ! 大丈夫だっぺか?」
 何か声が聞こえてくる・・・・誰だろう? どっかで聞いた声なんだけど。
 はっ! そう言えば確か俺はナナリヤの術にかかって・・・・どうしたんだっけ?
 俺はまだ開いていなかった目を開いた。すると不安そうにしている俺の顔が目に飛び込んできた。
 あれ? 鏡が置いてあるのかな・・? でも俺は今こんな表情をしているはずないんだけど・・・? 第一からして俺は今横になっているんだよな?
 すると目の前の俺の顔が動いて驚く事を口にした。
「大作さ、気がついただっぺ!?」
 へ? なんで俺が俺のこと大丈夫かって言って・・・・・ま。ままままままままmmmさかぁ!!!!
 俺はがばちょと起き上がると身体を見た。そこには着た覚えがないカーキー色のつなぎを着ている体があった。そして胸の箇所が微妙に膨らんでいる!
「まさか俺達!」
「へえ、入れ替わってしまったみたいだべさ。」
 なに落ち着いたついた調子で言ってるんだよ! これって凄い大事じゃないか!!
「いんやそう言っても、うまくいかなくても許してくんろって言ったべさ? オラの魔力は少ないから事故が起こっちまっただけずらよ。」
 お願いだから、俺の顔で小首をかしげるのはやめてくれええええ。素でぶん殴りたくなる。
 しっかしナナリヤの方はやたらと落ち着いてるな、何か解決案でもあるのかよ?
 と、言うことを聞いてみると、
「精神の入れ替わりなんて都会じゃ当たり前のようにやってるそうだべさ。だから都会の人に来てもらえばちょちょいのちょいで治るっぺよ。いま父っちゃが連絡とってくれてるべさ。」
 という答えが返ってきた。なんだそうだったのか。じゃあそんなに慌てなくてもいいな。
 そう言えば今の今まで気がつかなかったけどここはどこだ? なんか机にぐにゃぐにゃ形を変え続けているオブジェがあって気味が悪いんだけど。
「ここはオラの部屋だべさ。このオブジェ、可愛いぺさ?」
 そう言って指差したオブジェは三角形を突き通した円錐みたいのから丸がいくつも書いてある正方体になり、次の瞬間にはひし形の箱に変形してさらに・・・・・見てるだけで頭が痛くなりそうだ。
 するとドアと思わしきところがトントンと叩かれて、続いて壁を伝って上から誰かが降りてきた。
 その人はすっごい美形の50歳くらいの男性だった。八の字の髭が違和感なくよく似合っている。こういうオジサンのことを「ダンディニズム」っていうのかな? とにかくかっこいい。
 どうでもいいけど何でドアを叩いた後に壁を伝って降りてくるんだ? というかどうやってドアを叩いたんだ?
「あ、父っちゃ。」
「ナナリヤ、都会の医者に事情はなして来て貰う事になったぺよ。明日にはこっちゃ来るそうだべさ。大作どんも今日一日我慢してくれれば大丈夫だきゃあよ。」
 ・・・・・・・お願いだからその見た目と言葉のギャップをなんとかしてくれよ。
 まあ一日たてば治るんならそんなに気にすることないか。ハア、でも気が重いなあ。
 と、俺が気を緩ました途端にそれはきた。
 ・・・・・・・・こ。これは・・・・・
「大作さ、どうしたっぺ?」
「いや・・・・その・・・・おトイレどこ?」
 
 
 
「はあ、なんで俺がこんな事を・・・。」
「わるいっちゃねー。この子らナナリヤにしかなつかなかとよ。」
 あの後、トイレに行くための手段に30分も費やして肌の色が紫色になる状態までに陥った俺は何とか用を足すことができた。つうかなんでこんなに我慢できないんだ、女の身体って。
 その後酪農を手伝ってくれと言われたのだ。と言うのも飼っている家畜の大部分がナナリヤになついていて、彼女なしでは仕事がなりたたないそうなのだ。
 そこで俺は慣れない餌の運び、小屋の掃除とかをすることになった訳だ。まったくこれが大変な作業なのだ。
「悪魔って悪いことをするだけの存在かと思ってたよ。」
「そんだらこっちゃなかとよ。おまん様が食ってるおまんま作る奴がいるようにオラ達悪魔もおまんま作る奴いなきゃ飢えて滅んじまうだだ。」
 そんなものかねぇ。まあ家畜も予想していたのと違って結構ふつうだし。一角獣の豚とか角のない牛とか。まあ確かに変だけどそんなに気になるものでもない。
 しかしこの家畜に餌をあげたり小屋を掃除したりという行為は・・・・・結構いいものだな。餌をあげて喜ぶ家畜達を見てるとうれしくなってくるぜ。
「大作さー、父っちゃー。飯できたべさ。はよ来てくんろー。」
「おおー、いま行くだらねー。」
 ふと気がつくと結構な時間が過ぎていた。ああ、なんか労働してるって感じで気持ちがいいなぁ。
 どうでもいいけどこの父っちゃさんの言い方にはかなり違和感あるなあ。見た目が超美形なだけに。これで普通の喋り方だったら惚れちゃうかもしれないな。
 ・・・・・・ん? ちょ、ちょっと待て。いま俺なにを考えていた?
 おおおおおおおおい、俺は今は外見はナナリヤだけど中身が男なんだぞ? なんで「惚れちゃう」なんて考えが浮かぶんだ???
「どうしただら? 大作どん??」
 思わずうずくまってしまった俺を心配そうに父っちゃさんが覗きこんできた。
 
 どきーーーん!!
 
 父っちゃさんの顔を見た途端すごい勢いで一発心臓が拍動した。顔も見なくても分かる位に真っ赤になる。
「ななななななんでもありません! ハイ!!」
 気がつくと俺は大慌てでナナリヤの方に向かって走り出していた。
 まともに父っちゃさんの顔が見られない。オイオイ、俺どうしちゃったんだぁ??
 
 
 
 夜も遅くなり、俺は当てられた部屋のベットで眠りについていた。
 いや。つこうとしていた。だが目を閉じるたびに父っちゃさんの真剣に働いている顔が、俺に微笑みかけてくれた輝かしい笑顔が美化120%くらいで脳裏に浮かびあがる。その度に俺は目を開けて上半身をベットから立ち上がらせて必死になって脳裏の映像を振り払っていた。
 まさか・・・・惚れた? いやまさか、そんな筈は・・・・確かに今の身体は女の子になってるけどまさか心まで女に・・・ぶるぶる、冗談じゃない!!
 そんな事を考えているとドアがトントンと叩かれた。何事かと思って横たえていた身体を起こすと、天井からするすると誰かが降りてきた。どうやらこれが普通らしい、魔界では。
 降りてきたのは俺・・・というかまあナナリヤだった。顔がなにか必死にな状態になってる。
「大作さ、実は与子がお産づいちまっただべさ。できれば手伝ってくれんべか?」
「え、なんで俺が?」
「与子はオラに一番なついていただ。お産の作業はは父っちゃがやるだだ、だから側にいるだけでも少しは落ち着くと思うべさ。」
 なるほど、そういう訳か。
「ああいいよ。」
 俺は軽い気持ちで答えた。これが俺の人生をおもいっきり狂わせることになるとは知らずに。
 
 
 
「おお、来ただらか! 与子の子ももうすぐでてくるべ! はよう側について安心させてやってくらだべさ!」
 父っちゃさんの必死な声が納屋から聞こえてきた。俺とナナリヤは納屋に入るとそこには牛(?)が横たわっていた。全身から脂汗が流れている。
 俺は牛の横につくと、安心させる為に頭をなでてやった。俺にすがりつくかのような目をしてくる牛。それを見てると何故か如何にかしてあげたいという気持ちになってくる。
「やばいっぺ。この子逆子だ。」
 父っちゃさんの言葉を聞いて俺はびくっとした。確か逆子って胎児が母胎内で頭を下にしている正常な姿勢ではなく、頭を上にした逆の姿勢になっていることだよな。それって母子共に危険なんじゃなかったっけ。
「足を持って引き出すだら。だから大作さ、与子の足を押さえてほしいだらよ。」
 父っちゃさんの声を聞いて俺は牛の足の方にまわった。すなわちそれは父っちゃさんのすぐ側によるわけで・・・・。それに気づいた途端に顔が赤くなった。
「それじゃ大作さ、引き出すだらよ・・・って大作さ、オラの顔に何かついてるだ?」
 はっ、どうやらいつの間にか父っちゃさんの顔をじっと見つめていたようだ。いかんいかん。これじゃまるで恋する・・・・ぶるぶる。
 俺は牛の足を押さえるのを確認すると父っちゃさんは作業にとりかかった。
 胎児を取り出す作業が進むたびに牛は暴れたりぐったりしたりしたがその度に父っちゃさんは牛を励ましていた。
 最初のうちは何をしたらわかんなかったけどそのうち牛の世話を必死になってやっていた。暴れる牛を押さえたり「ガンバレ」と励ましたりして一生懸命になって俺のできる事をやった。
 そして・・・・・
「ンメーーー」
「おお、声をだしたべよ!」
「はは、やったぁ。」
 生まれた。たいした事はできなかったけど確かに新しい命の誕生を手伝うことができたんだ。
 俺と父っちゃさんとナナリヤでみんなでお祝いした。嬉しかった。自分のやった事に対してこれほど嬉しいと感じたことは生まれて初めてだった。
 
 
 
 翌日。都会から来たお医者さんとやらの前に俺とナナリヤは並んで立たされた。これまたやたらと美人なお姉さんでして。妖艶というのはこういう方に対して言うのかな。
「どうだっぺさ。この二人元に戻るんだべ?」
 父っちゃさんの不安そうな言葉に対して医者は笑って受け答えた。
「あらん、大丈夫よぉん。こっちの世界にくる反動で入れ替わっただけだからぁ、こんどは人間界にいけば元通りに戻るわよん。」
 まるで父っちゃさんを誘うような言い方だ。なにさこの女狐、父っちゃさんを惑わす気かい。そうはいか・・・・何を考えてるんだ、俺は??
「じゃあ早速あっちに送るわねぇ。そ〜れ!」
 わわ、気持ちの整理がまだついて・・・・・あ〜れ〜〜〜〜〜〜。
 
 
 
 はっ。ここは、って俺の部屋か。
「はーーどうやら元に戻ったみたいだべさ。」
 おお、本当だ。胸に違和感ないし、股間には何かがある。うん、確かに元通りになっている。
 ・・・・・でもなんだろう。何故か物足りなさを感じてしまう。元通りになったのに・・・なぜ?
「すまなかったべさ大作さ。オラ迷惑ばっかかけちまったっだべさ。」
「いや、気にしてないよ。それに結構おもしろい体験もできたしな。」
 心底すまなそうにするナナリヤに対して俺は気にしてないふうにして答えた。
 そうだ。「ふうに」だ。実際は気にかかる事が2つある。でも俺はそれを気のせいだと思ってその思いを胸にしまいこんだ。
 そしてナナリヤは最後まで頭を下げながら帰っていった。本当に気にしてないのに。
 
 それから数日がたった。俺は悶々とした日々を過ごしていた。
 日に日に思いが募っていった。思いは2つ。
 あの人は今どうしているんだろう?
 あの子牛は今頃どうなってるんだろう。
 ずっと無視を続けた思いは日に日に強く、そして募っていく。
 そしてある日とうとう俺は思いをこらえる事ができなくなっていた。気がつくとPCを立ち上げて「Devilsummon.exe」をクリックしていた・・・・・。
 
 
 
「そったら今日から住み込みでここで働きたいだか? でんもここの仕事は都会のものと違ってえろう大変だっぺよ?」
「はい、わかってます。でもあたし、ここで働きたいんです。」
 父っちゃさんの前で俺ははっきりとそう言った。
 俺は再び魔界にやってきていた。そして今、ナナリヤの家に行って住み込みで仕事をさせてもらえないか頼み込んでいる最中なのだ。
 今、俺は頭に角が3本生えている。俺は悪魔になったのだ。俺が再度起動したアクぷろによってでてきたアスモデウスという悪魔に頼み込んで俺は悪魔に変態した。その際、「やめなさい、悪魔になっていいことなんてありませんですよ。」と悪魔に何度も忠告されまくったが俺の決意は固かった。
 そして現在、俺の胸には小さいながらも2つの塊が、逆に股間には何もついてない状態になっていた。ようするに俺は女悪魔になったのだ。赤いショートの髪に大きめな目、口から生えた八重歯と合わさって端から見たら俺はボーイッシュな17歳くらいの女の子に見えるだろう。
 俺はこの家で酪農をして暮らす事にきめた。あの子牛が生まれた時の感動は何者にも耐え難いものがあるからだ。そして・・・・父っちゃさんにいつか胸に秘めている思いを打ち明けるつもりだ。
 人間界にある全てを捨てて俺は魔界に来た。ううん、くる価値が魔界にはある。俺はそう信じている。
「まあ若い力があるってのはいいことだっぺさ。いいべ。今日から働いてもらうっべさよ。」
「ありがとうございます!」
 俺はOKサインをもらって喜び勇んで頭を下げた。俺の思いをつげるのに一歩前進したと言っても過言ではないだろうからだ。
「父っちゃ、お客様だか?」
「ああナナリヤ、今日から住み込みで働いてもらうナーゲラスさんだべさ。お前からもよろしく言ってくんろや。」
「はあそうだっぺか。よろしくお願いしますだべさ・・・・、あんた様、どっかで会ったことなかったっぺさ?」
「いいえ、初めてですよ。」
「そうだべか? うーん。」
 俺は心の中で苦笑しながら思い悩んでるナナリヤを見つめた。
 今日から俺の、ううんあたしの新しい人生(?)が始まる。そう思うと心の高鳴りを止める事ができなかった。



 <あとがき>という名の戯れ言
 
 悪魔シリーズ3作目をお届けさせてもらいます。
 
 今回は魔界の生活を書くぞ! といき込んでいたのですがどーもぐだぐだに。うーん駄目ですね自分。
 
 まあともあれ。作品として形にできてよかったと思います。思っておこう、うん。
 
 このような作品を最後まで読んでさりありがとうございます。あとがきから読んでる人、読んで下さい、お願いします。
 
 それではまた皆様とお会いできることを願いつつ筆を置かせていただきます。またお会いしましょう。
 
 by DEKOI


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