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 「〜♪〜〜♪」

 コツコツコツ…


 「…あ!」

 「きゃ!!」



 「いたたた…。ごめん!大丈夫だっ………げ!秋菜…!」

 「ごめんなさい!ちょっと余所見してて。…あれ?あたしのこと、知ってるんですか?」

 「え……あ…いや… テレビで何度か見たことあったから…」

 「わぁ〜!ありがとうございます! あなたのお名前は?」

 「へ……あ、ああ…俺の名前は雪野ひ…じゃなくて!」

 「あれ〜?あなたとどこかで会ったことありませんか?なんか初対面って気がしないんですけど…」

 「(ぎくっ!)ハ、ハハ……ど、どこにでもある顔だから…。 あ!俺はもう行かないと…!!」

 「あ!……」

 タッタッタッ… パタン!

 「そんなに急いで行かなくても…。まだ名前、聞いてないのに。

 あの人、そこの楽屋に入っていったわね。楽屋のプレートは…
……!! まさか!雪野潤って…!!






The voice of ours

作者 : 水無月

ACT . 6  Disclose a secret






 焦った。マジ焦った! まさか、ここで秋菜に会うとは…。

 ここは都内某撮影スタジオ。俺はここに、あるCMの撮影に来ていた。 そしてここは、俺に割り当てられた楽屋。

 いや、秋菜と会ってもおかしくはない。秋菜達の『キズナ』は、『シオン』と違って積極的に活動をしているんだから。 むしろ当然だと言える。

 ば、ばれてないよな、俺が雪野瞳だって…。

 一応、ばれないという自信はある。 事務所の受付のお姉さんにもばれてないんだぞ!

 ヘタに意識しない方がいいだろう。気にしていれば余計に怪しまれる。 いつもどうりでいよう。俺は少し肩の力を抜いた。

 コンコン! 「雪野くん!そろそろ時間だよ!」

 若林さんが呼びに来た。ドアの向こうの若林さんに返事をする。

 さぁ、行くか! 最後に鏡で確認し、楽屋を出て、俺は若林さんとスタジオへ向かった。




 「雪野くん、仕事だ」

 社長にそう言われたのは数日前のこと。

 「『シオン』には、とあるCMに出てもらう」

 「CMですか…。 社長!そうは言っても、俺が潤であり瞳なんですよ。いっしょにCMに出たところで…」

 「誰がいっしょに≠ニ言った?! 潤と瞳には、それぞれ別々に出演してもらう」

 …へ?

 そんな俺に、若林さんの説明が入る。

 「そのCMにはね、雪野潤バァージョンと瞳バァージョンの2タイプがあるんだ。別々の撮影だから、雪野くんのことがばれることもない。
 そして、それに伴って、『シオン』のセカンドシングルの曲を抽入歌として流すんだ」

 「そうだ。 ただし、ただ同じ曲を流すのではない。それぞれ別の曲を流す」

 ほー。 なるほどな、と聞いていた俺だったが…

 ……別の曲?

 違う曲ということは、今康祐と作っている曲の他にもう1曲作れってことなのか?

 「そういうことじゃ無いんだよ。 曲は共通で、潤と瞳で歌詞とアレンジを変えるだけなんだ。
 そして、それぞれを別のシングルとして売り出す。 そう、潤と瞳のソロデビューだ」

 …は?

 …え゛ー?!

 「わっはっは!!まぁ、そういうことだ! それぞれがソロデビューしてしまえば、番組でも単品で扱ってもらえる。潤と瞳、同時に出演させなくてもよくなる。 …まぁ、君には、人の二倍…文字どうり二人分働いてもらうがな」

 …おいおい! そんな勝手な…!

 「しっかり宣伝活動をしてくれたまえ。 君の、雪野潤の敵は、『キズナ』であり、雪野瞳だ!」




 …回想終了。

 そんなわけで、この先のスケジュールをビッシリ詰め込まれた俺は、まず最初の仕事であるこのCMの撮影に来たわけだ。

 「社長もすごいよね。どこからともなく、仕事をポンポン持ってくるんだから…」

 今日の俺は、瞳ではなく潤だ。 瞳の撮影はまた後日とのこと。

 「一応言っておくけど。 この仕事からは『シオン』のこと知ってるスタッフ、いなくなるからね」

 『シオン』のこととは、潤=瞳ということ。

 「バレないように気を付けてよ。特に、瞳の時とか…」

 「はいはい、わかってますって!」

 「………」

 「大丈夫だって、そんな顔で見なくても! 事務所の人にだってバレてないんだから!」

 「…ホントに気を付けてよ! 特に今日の共演の女の子なんか…
……おっと、ここだここだ! じゃあ、がんばってね」


 少し重いスタジオの扉を開け、薄暗い中へ入る。奥の撮影セットだけが、明るく照明を佩びていた。

 「ほー!きみが噂の『シオン』だね。プロデューサーの山口だ」

 スタッフと挨拶を交わし奥に進むと、このCMのプロデューサーに話し掛けられた。慌てて俺も、よろしくおねがいしますと頭を下げる。

 プロデューサーを名乗る男はまだまだ元気そうなメガネの似合うおっさん。

 「聞いていると思うが…。このCMはただこの商品を売り出すためのものではない。君たち『シオン』のPRCMでもあるのだ。是非、がんばってくれたまえ! …おー!君の彼女(恋人役)も来たようだ」

 今の時代、そのCMが話題を呼び、それに出演するタレントや抽入歌が注目され、そしてその商品が売れる。やはり、その商品の売り上げにCM効果というのはかなり大きいものだ。

 さて。どんな可愛い共演の女の子が来るのかと、後ろを振り返ってみると…


 「水越香奈枝です〜。よろしくお願いします」


――香奈枝だった。(笑)

 っていうか、なぜに香奈枝!(汗)

 そーいや香奈枝、この前新しいCMの仕事が入ったって言ってたっけ! まさかこのCMだとは…!

 …いや、絶対ヤバイって!!

 俺は思わず香奈枝に背を向け、若林さんの影に隠れた。肘で若林さんをつつく。

 「わ、若林さん! 絶対ヤバイって! バレるって!!」 若林さんに俺は小声で呟き、手で小さく×サインを送る。

 最初いったい何を言っているのか頭を捻る若林さんだったが、「ああ、雪野くんはあの子と同じレッスンを受けているんだっけ?」と思い出す。

 「ダメだよ。今更変更はできないよ。 だから言ってるじゃない! ばれないように気をつけてって!」 …いや、だからヤバイって!!

 そして、香奈枝はこちらに気づき、

 「あなたが雪野潤さんですね? ホント瞳に、妹さんにそっくりですね〜! よろしくお願いします〜」

 「よ、よろしく…」

 無難に返事を返す。一応、バレてはいないらしい。

 俺は腹を括った…。



 このCMは、とある携帯電話のCM。

 全三話構成、十五秒のミニドラマ形式のCMだ。第一回放送からおよそ二週間で第二話へ移る。 俺は、雪野潤で三話、瞳で三話の計六話分の撮影となる。

 「本当は、そんなつもりは無かったのだが。キミ達『シオン』は兄妹だというじゃないか!さすがに兄妹で恋人役はマズイということで、二パターン作ることになったのだ。どうやら、キミらにとっても都合がよかったらしいな」

 そう言うプロデューサー。潤と瞳のソロデビューのことを言っているのだろう。

 確かに都合がいい。というか、二パターンに別けてくれなければ、俺に仕事がまわってくることも無かったのだが…。



――CM 雪野潤編 第一話

 第一話撮影はスタジオのセットで。彼氏(潤)の部屋という設定だ。

 彼氏の部屋に来た彼女(香奈枝)は、彼氏の浮気を疑う。

 「ちがう! 俺は浮気なんかしちゃいない」

 彼女は、彼に自分のケイタイの動画を見せる。

 「そ、それは…」

 そこに写る画像は、街を別の女と歩く彼の姿。

 チッと舌打ちをして、苦々しい表情の彼氏を見て、彼女は部屋を飛び出そうとする。

 「いや、ちがうんだ! 話を聞いてくれ!」

 腕を掴む彼を振り切って、彼女は飛び出していってしまう。

 一人部屋に残された彼は、クソッ!と言って部屋の壁を力いっぱい叩く…。



 こんなストーリー。

 初めての撮影に少し緊張していた俺だが、何度か取り直し、撮影は無事に終了した。 まったく、たった数秒のシーンになんであんなに取り直すんだよ!?

 「コーヒー、飲みますか?」

 撮影の途中、休憩時間に、俺は香奈枝にコーヒーを手渡された。

 「あ、ありがとう。香奈枝」

 「………」

 なぜかスッと目を細め俺を見る香奈枝。

 だが、すぐにいつもの笑顔に戻り、

 「やっぱりご兄妹でソックリなんですね〜。妹の瞳さんとは同じレッスンを受けているんですよ。 ホント、ソックリですね」

 「…ハハハ……」

 「いつも瞳に会ってる所為かな〜? 潤さんとはなんか初めて会った気がしないんですけど…」

 「よく言われるよ…」

 言われません。言われたのは、さっきの秋菜が初めてです。(笑)

 「潤さんとは瞳と同じで仲良くなれそうですね。さっきも名前で呼んでもらえましたし〜」

 ……しまった〜! ついいつもの癖で名前を!(しかも呼び捨てで) 今更気づいた俺だった。

 背中にいや〜な汗が流れる…。 ヤバイ… コレ以上はヤバイ!

 俺が悲鳴を上げかけた頃、俺達はプロデューサーに呼ばれ次の撮影に入り、なんとか事なきを得たのだった。







 翌日。今日は瞳の方の撮影。

 「いや〜、キミが瞳さんだね。プロデューサーの山口だ。よろしく」

 瞳としては初対面なので、俺も昨日と同じように挨拶をする。

 「このCMはただこの商品を売り出すためのものではない。君たち『シオン』のPRCMでもあるのだ。是非、がんばってくれたまえ!」

 どっかで聞いたことのあるセリフを聞き流し、俺は他のスタッフの方達に挨拶をする。

 おもしろいな〜! 昨日だと若い女性スタッフの方が「キャー!」という感じだったが、今日は男性スタッフの方が「オオー!」という顔。同じ人間が観察しているとは、夢にも思わないことだろう。

 「おっと! キミの彼氏(恋人役)も来たようだ」

 一応男である俺としては、男と抱き合うなんてかなり嫌なのだが、そこはあくまで仕事だと自分に言い聞かせている。

 やってきたのは、なかなかのイケメンの男だった。…どっかで見た顔だな。年は25・6歳。

 「初めまして。青木和馬(あおきかずま)です。雪野瞳さん、よろしく!」

 そうだ、思い出した! 青木和馬だ! 最近、人気がかなり急上昇しているタレントだ。

 「この子も可愛いのよねェ〜♪」と、母さんがテレビを見ながら呟いていたのを覚えている。なるほど、確かにこうやって見てみると、母さんの好きそうなタイプだ。

 「俺の顔に何かついてる?」

 「あ、いえ! 別に…」

 この和馬は、役者としてだけではなく、CDを出したりバラエティーに出演したりと、幅広い活躍を見せるタレントだ。そして、コイツにはもう一つの顔があるのだが…

 ただ俺としては、「コイツ、遊んでそうだなぁ!」という第一印象を受けたので、瞳としてはあまり近づかないようにしておこう。(笑)



 そして、休憩中。 和馬に話し掛けられた。

 「瞳ちゃんって、なかなか可愛いね!」

 「あ、ありがとうございます」

 「彼氏とか、いないの?」

 「いませんけど…」

 「じゃあ、俺、彼氏第一候補ね!」


 ………は?


 「よかったらさ〜 今度の休み、二人でどっか遊びに行かない?」

 オイオイ!こんなところでナンパか?!

 さっき、彼氏いるって言っておくんだったな。そう言っても、誘いは受けていただろうということは、ひとまずおいといて。

 すると、後ろから…

 スパーン!!

 …と、和馬は頭を叩かれた。

 「和馬! こんなとこまで来て、ナンパまでするんじゃない!! 今度の休みって、アンタに休みはないの!」

 「いって〜な! 軽い冗談だろ!?」

 「アンタのは冗談になってない! ごめんねー、瞳ちゃん。このバカには、後できつ〜く言っておくから!」

 和馬の女性マネージャーさんが出てきて和馬を叱ったり俺に謝ってくれたり…。な、なんか、コントみたいでおもしろいぞ。

 後で若林さんに聞いた話によると、この和馬と女性マネージャーの漫才(笑)も業界ではなかなかの噂になっているらしい。

 「…それから! 社長の話によるとこの青木和馬、かなりの食わせ者らしいから十分気を付けてね!」 と警告をされた。

 だが、はっきり言って今日の俺の印象では、五年後の黒崎健二にしか見えなかった。(笑)







 今日の撮影は近くの噴水のある公園でロケ。

 俺が…雪野潤がロケ現場へ向かうと、そこにはすでにプロデューサーや香奈枝の姿があった。

 「おはようございます」

 「ああ!おはよう、潤くん。 この前の撮影でキミの妹にも会ったが。キミと同じでなかなか可愛い子だね」

 「はぁ…」

 曖昧な返事を返す俺。 瞳はともかくとしても、今の俺(潤)まで可愛いなんて…。このおやぢ、ちょっと危ないんじゃねーか?

 「潤さん、おはようございます〜」

 話し掛けてきたのは香奈枝。 う… さすがにやり過ごせないか…。

 「お、おはよう」

 前回の撮影の後何度かレッスンもあり、瞳として香奈枝に会っていたのだが、香奈枝の反応は特に何も無かった。「お兄さんに会ったわよ〜」とは言っていたものの、それ以上は何も無い。

 「…潤さん、私のこと、嫌いなんですか? なんか避けられてるみたいで…」

 嫌いじゃないけど避けています! …と、正直に言うわけにもいかないので、

 「あ、いえ! そんなことないですよ! 今日も撮影、よろしくおねがいします」

 「はい! がんばりましょう!」

 それとなく話は流れ、撮影は開始された。



――CM 雪野潤編 第二話

 舞台は公園、噴水の横の一本の木のもとで。

 彼と彼女は、その一本の木を挟んで背を向けて立っている。

 彼女は彼に一通のメールを送る。

―何がちがうのよ!―

 彼は彼女にメールを返す。

―ちがう!俺は浮気なんかしちゃいない! アイツは俺の…―

 彼女は彼の前に回り込んで、彼の頬を思いっきり叩く。


 パンッ!!


 ………いって〜!!

 香奈枝のやつ、フリじゃなくて本気で叩きやがった!

 だが、あくまで俺は痛そうなフリをして(ホントに痛いのだが…)

 そして、彼女は彼に一言「いくじなし!」と呟いて…

 「ウソつき!」

 …え!

 香奈枝は台本とは違うセリフを俺に向かって叫んだ。

 呆然と佇む彼を残し、彼女は走り去った。



 「カット!! …うん、なかなかよかったよ。頬を叩くシーンも本当のように見えてよかったよ」 だからホントに本気で叩かれたんだよ! さり気なく、俺は叩かれた左頬を摩る。

 「香奈枝くんのセリフが台本とは違ったようだが、まぁこれでもよいだろう。 ただし、これ以後、こんなミスは許さないからな! 香奈枝くん、いいかね!」

 香奈枝は素直にプロデューサーに謝る。

 香奈枝に限ってセリフを間違えることなんて無いはず。 香奈枝のやつ、いったいどういうつもりで…。

 そして俺とすれ違い様、他のスタッフ達には聞こえぬよう俺だけに聞こえるように、香奈枝は一言囁いた。

 「…瞳、覚悟しなさい!」

 サーッと血の気がひいていくのがわかった。

 …バ、バレてる……。





 ここは俺の、雪野潤の控え室。

 若林さんには先に行ってもらい、今いるのは俺一人。

 コンコン!

 …来たか。 ノックの後、扉を開け入ってきたのは香奈枝。

 「説明してもらえますか? 雪野潤さん…いえ、雪野瞳!」



 「どういうことかな? 俺には、何のことかよくわからないんだが」

 「まだ、誤魔化すつもりなのね…」

 香奈枝は、一つ一つ説明を始めた。

 「何か、おかしいと思ったのよ! 潤さんとは、初めて会った気がしなかったし。 雰囲気が、どう考えても瞳と同じなのよ! それで、調べてみたら…」

 香奈枝は一呼吸おき、俺の顔を勝ち誇ったような目で見る。

 「潤さん、あなたの左手と首筋のホクロは、瞳と全く同じものよ! これを、どう説明するつもり?!」

 う…! レッスンの時、何をジロジロ見てるかと思えば…。 しまったなぁ、ファンデーションで隠しておくんだった…。

 しかし、俺もこれぐらいで認めるわけにはいかない。

 「たまたま瞳とは同じ所にホクロがあっただけだよ。珍しいだろ?」

 「まだ、とぼけるつもり?!」

 珍しく声を張り上げた香奈枝に、俺は少し驚いた。

 「お、俺が瞳のはずがないじゃないか! 第一、声が全然違うだろ?」

 「そう…。あくまで、しらを切るつもりなのね…」

 そう言って、香奈枝は諦めたように一度溜息をついた。だが、明らかに香奈枝の目はまだ諦めてはいない。むしろ確信に満ちたような瞳で…。

 そして、香奈枝はスッとケイタイ電話を取り出した。

 「…そう、私もそれだけがどうしてもわからなかった。 だから…」

 ピルルルル――ッ!!

 げ! 鳴り始めたのは、テーブルの上に置いてあった俺のケイタイ。

 「どういうことか、説明してもらえませんか?」

 香奈枝が俺に差し出したケイタイのディスプレーには、雪野瞳呼び出し中 の文字が。

 「兄妹で同じケイタイ使ってるなんて、そんなことはないわよね? 瞳!」

 これでもかと言うように突きつけられた証拠。

 そして俺は白旗を上げた。



 「どうしてわかっちゃったの? 香奈枝」

 ニヤリと笑って俺は女声で、いつもの瞳の口調で話す。

 予想以上に驚いた様子の香奈枝だった。

 「驚いたわね…。まさか、そこまで声を変えられるなんて…」

 「声が違うってことで、なんとか誤魔化せると思ったんだけどなぁー」

 俺は男声で呟きながら、鞄からゴソゴソとあるものを取り出す。――カツラだ。 それを俺は被り、髪を整え…

 「香奈枝、騙していてごめんね!」

 俺は再び、女声で香奈枝に謝った。




 「兄妹っていうのもウソ。CDも合成。 歌っているのは、私一人」

 カツラを被った俺は、瞳の口調で話し続ける。香奈枝とはいつも瞳として話しているので、正直、こちらの方が話しやすい。

 「『シオン』がテレビに出ないのも、当然ね! 同一人物じゃ、いっしょに人前に出られるはずがない! それで今回のCMの企画にソロデビュー…」

 「…そういうこと」

 俺はこんなことするつもりはなかったのだが、社長の思いつきの所為でこうなってしまったことを香奈枝に説明。香奈枝は、それを笑って聞いていた。

 だが…

 「だが、どうやらそれもここまでみたいだな」

 俺はカツラを外し、男声…地声に戻して話す。

 「バレてしまった以上、俺はこれ以上活動ができないらしいな」

 「ねェ、ちょっと…!」

 まぁ、いつかはバレてしまうこと。それがちょっと早くなってしまっただけ。 俺は素直に諦めることにした。

 「ねェ、ちょっと! 私、他の人にバラすつもりなんかないわよ!」

 そして、日本中の人に知られ、俺はめでたく覗きの容疑で刑務所へ………って、えー!

 「バラすつもりなんてないわ! 私はあなたに、まだまだ歌を歌い続けてほしい」

 香奈枝は、俺の外したカツラを手にとり、再び俺の頭にのせる。 …?

 「勝手にもうやめるだなんて言わないで! わかった? 瞳?」

 ………。

 一瞬、俺には意味がよくわからなかった。 そして、理解した俺には、こうするしか道はなかった。

 「……はい」

 俺は女声で小さく頷いた。







――CM 雪野潤編 第三話

 アパートの一室。夜にも関わらず、彼女は自分の部屋で明かりもつけずに泣いていた。

 薄暗い部屋の中、光り続けているのは、着信を告げる彼女のケイタイ。

 ゆっくりとした動作で、彼女はケイタイをとる。着信は彼からだった。

 「…もしもし」

 『…ごめん、俺が悪かった。直接会って謝りたいんだ。 俺と会ってくれないか?』

 「………」

 返事をしない彼女。 電話の向こうで、彼は辛抱強く彼女の返事を待つ。

 『キミに……キミに会いたいんだ!

 その彼の言葉を聞いて、彼女は、彼と繋がったままのケイタイを握り締め、部屋を出ようとドアのところへ急ぐ。

 ドアを開けると、そこには彼がいた。

 壁にもたれて、寒そうに右手をポケットに入れ、左手には彼女と繋がったままのケイタイを耳に当て…。

 少し驚いた様子の彼。

 そして、彼と彼女は…二人は抱き合った。




 ここは、雪野瞳の控え室。このあと、「CM 雪野瞳編 第三話」の撮影があるのだが。

 俺はちらりと隣で笑いつづけている香奈枝に目をやる。

 「あのさ、香奈枝…。そんなに笑わないでよ…」

 「だって〜! まさか、瞳の恋人役をやることになるとは…!!」

 香奈枝はこの業界での生活が長い。幼い頃からしていたこともあり、香奈枝は観察力も鋭く、こういったことには勘がいい。そのせいで俺のこともバレてしまったのだが。

 しかし、香奈枝の勘は一つどこかが抜けている気がする…。

 「まさか、女同士で抱き合…!」

 …そう。香奈枝は、俺のことを完全に女だと思い込んでいる。

 おかげで助かった。 若林さん達以外にも協力者ができた。そう考えれば、香奈枝に知られたことも利点になるのだが。

 男の、素の俺を見て、それでも俺を女だと思っているなんて! 俺ってそんなに女っぽいのか?! 俺は何気に傷ついている…。

 「わざわざ、髪も短くしていたとはねェ〜!」

 と言って、香奈枝はひょいっと俺のカツラをとってしまう。

 「と、とらないで〜! 今から落ちないようにセットするんだから…!」

 今の女物の服を着た姿だとカツラが無い方が恥ずかしい俺。

 香奈枝! そんなに気安くとらないでくれ! 今の状態でもし誰かが突然入ってきたりでもしたら、とても言い訳もできないような事態に……


 バンッ!!

 「やあ! ヒトミちゃん、い…る………」






 部屋には完全なる沈黙。

 部屋に突然入ってきたのは和馬。 入り口のところで、爽やかな笑顔のまま固まっている。

 このバカぁー!! ノックぐらい、しろーー〜!!

 最初に硬直の解けた和馬は、何も言わずに廊下の方へ出ていった。おそらく、部屋のプレートを確認しに行ったのだろう。

 その隙に、俺は香奈枝からカツラを受け取り頭につける。

 そして、再び部屋に入ってきた和馬に、

 「うふ♪ 和馬さん、何か用です…か……」

 俺の目の前まで歩み寄ってきた和馬は、グワシ!と俺のカツラを掴み取ってしまう。

 「…あちゃ〜!」

 まいったわと額に手を当てる香奈枝。俺は目には見えないはずの冷や汗が俺の額を流れていくのを感じた。

 「オマエは…! 雪野潤か…。 そうか、そういうことだったのか!!」




 「おねがい! このことは、誰にも言わないで!」

 俺より先にそう言ったのは香奈枝だった。

 「私はまだ歌を歌いたい! どうか…!」

 カツラをつけ直し、俺は和馬に頼む。

 そんな俺と香奈枝をニヤニヤと見ていた和馬は…

 「黙っていてあげるよ。 ただし、一つ交換条件がある!」







 ここは、都内某所録音スタジオ。CD化するための録音などを行うところだ。

 「若林さん、今日はどうしてここへ来たんですか? 例の、潤と瞳のソロのCDの収録は、この間やったじゃないですか」

 その曲は、社長に急な〆切を告知されたため、康祐達とかなり急ピッチで作り上げたのだ。 急いで作った割に、思っていた以上の出来だったので、俺としてはかなり満足している。

 「うん、それはそうなんだけどね。あのCMプロデューサーが、CM用にもう少しアレンジを変えてほしいと注文をつけてきてね。 今日はそれの録音だよ」

 「…若林さん、アレンジを変えるんだったら、俺達に言ってくださいよ!」

 そういうことは前もって言ってほしいものだ。 とゆーか、今日俺、練習してないけど、いいの?

 「ごめんごめん! あのプロデューサーもかなりの頑固者だからねー。あんまり注文が多いから、CM用はこっちで変えさせてもらったよ。康祐くん達とは、連絡とってる時間、無かったんだよ」

 俺はそれでもいいけど。 康祐のやつ、そういうのけっこう怒ると思うぞ!



 来る度に思うんだが。 やっぱここの機材って、すごいんだよな。 康祐連れてきたら、目の色変えそう…。

 今日の俺は男の格好。一応、女装セットも持っている。女声の、瞳の録音もあるからだ。やっぱこういうのは、まず格好からでしょ!

 俺達が行くと、スタッフらしき人達が慌しく動いていた。

 「…どうやら、キミの前に録音していた人が、長引いているみたいだね」

 さすがに丸一日貸切と、そういうわけのもいかないので、こればっかりは仕方がない。

 いったい、誰が録音してるんだろ? こういう所で、思わぬ大物アーティストと出会ったりすると嬉しいんだけどな。

 そして、しばらくして中から出てきたのは…

 「あ! 雪野潤!」

 げ! 秋菜!! と、もう一人の男。

 録音していたのは、なんと『キズナ』の二人だった。

 「潤さん、この間はどーも! 名前ぐらい教えてくれたって、よかったじゃないですか!!」

 …そういえば、言ってなかったっけ?

 「じゃあ改めて。『シオン』の雪野潤です。よろしく」

 「あ… じゃあ、あたしも! 松岡秋菜です。よろしく!」

 「秋菜、いつの間に会っていたんだ?」

 不思議そうに秋菜に尋ねるこの男は、例の秋菜の兄だろう。どことなく秋菜に似ている。 年は、22・3ってとこか。

 「兄の久志(ひさし)です。潤くん、お手柔らかに…」

 「あれ? 瞳はいないの?!」

 なぜか秋菜の獲物を探すような視線。

 「あ、ああ… 後から遅れてくるみたいだよ」 そういうことにしておこう。

 「ふ〜ん…」

 そして、秋菜はなぜか俺を見たまま固まっている。 う… ま、まさか、またバレんじゃないだろうな!(汗)

 「オイ!! 秋菜、行くぞ!」

 「あ、うん…。 潤さん、またね!」

 久志に促され、秋菜達はスタジオを出ていった。

 とりあえず、瞳の時とは違って、秋菜達に嫌われていることは無いみたいだなと、少しホッとした俺。

 「さぁ、雪野くん! 急いで録音を始めよう! 時間が無いから、出来るだけ一発で終わるよう、頼むよ!」

 俺は若林さんに促され、スタジオ入りする。

 …で、若林さん。俺、今日のアレンジした曲の練習やってないんだけど、ホントにいいの?







 女装した俺――雪野瞳は、隣にいるサングラスの男――雪野潤とともに歩く。

 スタッフの方々と挨拶を交わし、俺と潤はスタジオへ、和馬のいるスタジオへ向かう。

 「おーい! 瞳ちゃん瞳ちゃん!」

 俺を呼んで手招きするのは、和馬のマネージャーさん。

 「あ、こんにちわ。今日はよろしくおねがいします」

 「瞳ちゃん、ごめんねー! こんな番組に出演させたりしちゃって」

 「構いませんよ」

 …仕方ないのだ。俺には出演する以外の選択肢はない。

 「それにしても…。和馬もよく、交渉できたわよね〜! あれだけ余所の番組の出演依頼を、全部断ってきた『シオン』を…」



 青木和馬のもう一つの顔。それは、ラジオのDJとしての顔だ。

 この『バトルフィールド』という生放送のラジオ番組。これはその名の通り、戦いの場だ。 和馬の交換条件とは、この番組への出演だった。

 和馬は、毒舌…その巧みな話術によって出演アーティストを追い込んでゆくのだ。 これによって消えた新人も数知れず…。

 「普段の軽い男というイメージでいくと、…潰されるぞ!」

 社長から、警告を受けた。

 だが、社長に言わせると、コイツは根は悪い奴じゃないので、約束した以上『シオン』の秘密をバラされることはないとのこと。

 「まぁ、あの番組によって大物になった者も多い。キミにはいい機会だ。 しっかり絞られてこい! わっはっはっ!!」

 社長、人のこと散々脅しておいて、笑ってたからな…。

 「和馬はね。気に入った子は、いじめるのが好きなのよ。 あなた、気に入られているみたいだから…。気をつけてね」

 和馬のマネージャーさんにはそう言われる。

 マネージャーさんに見送られ、俺と潤はスタジオ入り。

 「…驚いたな! まさか、別人だったとは…」

 俺達を見て驚いた様子の和馬に、俺は、

 「そうだと話は楽なんですけどね…」

 「チーッス! 雪野潤で〜す!」

 隣の雪野潤――いや、雪野潤に変装した健二は、他のスタッフ達には見えないようにサングラスをずらして和馬に挨拶をする。

 「っ!! なるほど…」

 和馬以外の他のスタッフ達にまでバレるわけにはいかないので、カモフラージュとして健二を連れてきたのだ。



 「青木さん、まず一つ、言わせてもらいますけど…!
 乙女の部屋(←控え室)に入る時は、ノックぐらいしてください!!

 香奈枝がいて、カツラだけでまだ助かったが、もし着替えの途中だったら…

 「な、何を言っているんだ! ノックしちゃ、マズイだろ?!

 突然彼が部屋に入ると、彼女は着替えの途中。
 『きゃ〜! バカァ〜! 出てってよ!!』
 『ご、ごめん! そんなつもりじゃ…!』

 しかし、彼に見られて胸が熱くなる彼女。
 『あぁ… でも、彼に見られるんだったら、アタシ……

 …的な、一大イベントが起きなくなるだろ? ノックしないのが常識だ!

 バカだ! コイツ、絶対バカだ!! しかも、ノックしなかったのは、確信犯かい!!

 健二! オマエも、ウンウンと頷いているんじゃない!!

 「でも、そのおかげで、キミにはこの番組に出演してもらえることになったんだからな…」

 ニヤッと笑う和馬。 コイツ、近い将来、絶対チカンかセクハラかなんかで捕まるぞ!

 (※ 注 ノックはするのが常識です…)

 その時、そんな和馬の顔を見て、俺は思った。

 第一印象、コイツは25歳前後と思ったが… コイツ、絶対30超えてるって!!(笑)

 そして…

 「和馬さん! 潤さん、瞳さん! まもなく、本番入ります!」

 さぁ、試練の時だ!





――――『Battle−field/Music』 ON AIR ―――


 「今日も始まりました! バトルフィ〜〜〜ルド!
  DJはもちろん、自称『芸能界抱かれたい男NO.1 戦場の貴公子 青木和馬〜〜〜!!

 「………自称かよ」

 「お! 今週のゲストは、いいツッコミしてくれるねェ〜
 なんと今週は、今、巷を一番騒がせている、噂の『シオン』のお二人に来ていただきました!」

 「こんにちわ、雪野潤です――

 ――どうも〜! 雪野瞳です!」

 「なかなかメディアに顔を見せないという噂を秘めた彼ら。今日は、その噂の真相に迫ってみましょう! 彼らへの質問・メッセージなどは、いつもと同じで、ファックスナンバー……」



 「3月にリリースしたファーストシングル『蒼の願い』で、見事オリコンチャート1位を獲得した彼ら。実力も然る事ながら… いや〜 キミ達も運がいいねェ〜!」

 「運って… 運だけじゃありません!」

 「大丈夫だよ! 運も実力の内って言うからね。がっはっはっ!!」

 「運だけで勝ち取ったかどうかは、2枚目3枚目とCDを出していけば分かることです。話題性だけで1位を勝ち取ったのではないことを、証明してみせますよ」

 「お! 言うねェ〜!!
 その期待のセカンドシングルは、彼らの出演するCMの抽入歌となっているんですよね〜! なんと、そのCMには、俺も出演させてもらっています」

 「潤バージョンと瞳バージョンの2パターンあるんですよ。公開は来週からです」

 「来週から、俺と瞳ちゃんの愛の物語が公開されるわけか!
  瞳ちゃん、暖かかったなァ〜! …胸はあんまりなかったけど」

 「…そういうことは電波使って言わないでください!」

 「で、セカンドシングルにしてソロデビューなんだって? キミ達兄妹、実は仲悪いの?」

 「いえ、そんなことはないですけど…」

 「なんだったらさー、瞳ちゃん、俺とユニット組んでみない? こんなの放っておいて」

 「こんなのって…」

 「その方が、ある意味、キミ達にとっても都合がいいんじゃないのかな〜(ニヤリ)」

 「え、遠慮しておきます…」

 「つれないねェ〜! あんなに愛し合った仲じゃないか♪

 「ドラマ(CM)の中の話としてね…」

 「そんなこと言うなよ! 楽屋の戸を開けた瞬間から、俺達はもう、運命共同体じゃないか!(笑)

 『だ、だめよ、和馬さん! こんな私とじゃ…』
 『大丈夫! 僕は気にしないよ! 僕がなんとかしてあげるから』
 力強い彼の言葉を聞いて彼女は思う。
 『あぁ… この人だったら、アタシ……

 ……瞳ちゃん、せっかくだから今ここで 俺達付き合ってます宣言! しちゃおっか?」

 「ありもしない話をするなー!」

 「がっはっはっ! 軽いジョークだよ!」

 「アンタのは、ジョークになってない!!」




 「…え〜っと、次のコーナー愛の電話相談室≠ヘ、リスナーと電話が繋がっています。もしもし〜! まずは、名前を教えてもらえますか?」

 「○○市のMです。 …あの、さっきの青木さんと瞳さんが付き合ってるって本当なんですか?」

 「付き合ってませんー!!」

 「そ、そうなんですか。 瞳さんって、意外に元気な方だったんですね…」

 「う… あの、これが地なもので…」

 「がっはっはっ! Mちゃんが最初聞きたかった質問はそれじゃないでしょ? いいから、言ってみな!」

 「あ、はい! 実は私、潤さんが好きなんですけど、あの…好みの女性のタイプとか教えてもらえませんか――?」

 「おお!電波使って愛の告白! なかなかやるねェ〜! それで潤くん、どーだい?」

 「俺の好みのタイプですか…。そーですね、包容力のある大人の女性がいいですね」(笑)

 「うんうん、大人の魅力ってやつだな! じゃあ、瞳ちゃんは、どんな子がタイプ?」

 「わ、私!? …かっこよくて優しい人、かな?」

 「なんだ〜! やっぱり俺のような…」

 「間違っても、青木さんのような方ではありません!」

 「うぅ…嫌われちゃったねェ〜…。 瞳ちゃんは、お兄さんのような方がいいのかな?」

 「そんなことはないですけど…」

 「ふ〜ん。 瞳ちゃんから見て、お兄さんってどういう存在?」

 「へ… ど、どーかな? 肉親としていつもいっしょにいたからよくわからないけど…。大切な人です…」

 「じゃあ、潤くんから見て、妹の瞳ちゃんってどんな存在?」

 「う……」

 「あ! 同じ答えで逃げようったって、ダメだよ!」

 「俺から見た、瞳という存在ですか…

  ……………」

 「……あれ? 潤くん、止まっちゃったよ? どーしたのかな? これじゃ番組にならな…」

 瞳は!! …瞳は俺にとって、大切な片割れ…分身のようなものですけど、歌手としてどうしても負けられない、俺の最大のライバルです!」

 「…ほう! 次のシングルは、キミ達の戦いでもあるからね」



 「ライバルとしては、先週のゲストだった『キズナ』のお二人が同じ兄妹バンドとして名が上がっていますが。 『シオン』としては『キズナ』の二人をどう思いますか?」

 「ライバル視ってのは確かにありますけど、私としては『キズナ』の秋菜さんが公言しているほどのライバルってわけでは…(汗)」

 「はははっ! 秋菜ちゃんは、闘志をメラメラ燃やしてたからね! では、潤くんはどうですか?」

 「あー、そうですね。俺としては…

(ドスッ!!)

 ……っ!!」

 「あれ〜? どーしたのかな〜?
  おっと! っじゃ、そろそろ時間なので、曲紹介いってみましょう! 潤くん、どーぞ!」

 「…シ、シオンで『蒼の願い』です……」



―――― シオン『蒼の願い』+ CM ―――





 いって〜な!! ケン…じゃない!潤! 足を踏むなー!!」

 がっはっはっ!! 瞳ちゃん、元気だねェ〜!!」

 うるせー! 健二も笑うなー!!

 健二が俺の耳もとで囁く。なになに? もっと落ち着けって!?

 「いや〜、キミもがんばるねェー!!」

 ニヤニヤと、俺を見る和馬。

 「フン!」 こんなとこで、潰されてたまるか!

 「でも、もっと楽しくなるからね〜♪」

 ぐっ… くっそ〜!

 「あと10秒でCM終わります!」

 「さぁ、構えた構えた! …後半戦は、容赦しないよ!!





 そして、この日俺は『シオン』としてのラジオ出演はもう絶対しないと心に誓った…。









〜あとがき〜

 こんなカタチで芸能活動してもらうことになりました。

 ソロデビューにともなって、別々にTV番組に出演。それぞれ活動を行い、イザとなったら健二を身代わりに。(笑) いえ、もう、彼らには(というか私自身)これが限界(^^;

 香奈枝にはあっさりばれてしまいましたけど…。 あのCMは、あくまでCMっぽいものを準備してみました。瞳編については聞かないでください。

 青木和馬…。 このラジオ番組、後二話ぐらい話が進んでからやるとスキャンダルな話題でもっと『シオン』を追い込むことができたんですけど、芸能界での活動の浅いこの時点ではこれくらいで… ということで。

 『キズナ』の二人の話は、次回に持ち越されました。(笑)

 何度も番外編を挟んで申し訳ないような気もしますが、がんばって本編の方も進めていきたいと思います。気長にお付き合いください…

    水無月


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