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サマーキャンプ
ヒロインVIII
作:kagerou6




「・・・皆ここよ・・・・」部長は目の前の建物をさしてそう呟いた。
「・・・素敵なところねー・・・」「・・・海がきれい・・・・」皆が感想を言っている。

「・・・いい所でしょ!皆の為に伯父さんに無理言ったのよ・・・」部長はそう呟いた。
・・・ん?・・・僕は部長の言葉に引っ掛かるものを感じた。
・・・あの時も急だったしな・・・僕は思い返していた。


「皆、ちょっと・・・」練習が終わり帰ろうとした時、部長が呼び止めた。
「夏休みの間、何処かで合宿をしようと思ってるの・・・」部長は切り出した。
「・・・春の大会で入賞出来なかったから今度はしたいじゃない・・・・」
「・・・で、皆に意見を聞こうと思って・・・」部長は話をやめ僕等を見渡した。

「・・・いいですけど?今から場所とか決めるんですか・・・」直美が問い掛ける。
「・・・皆次第だけど、伯父が海の家をやってるから・・・」部長はそう答えると
「・・・・行きま・・・やりましょうそこで!・・・」男子部員が返事をした。
・・・こいつ等は・・・僕はついにやけた。
「・・・ちょっと、男子!勘違いしないでョ・・・」直美が彼らを振り向きそう言い出した。
「・・・直美ョー、せっかく部長がそういってんのにお前は反対か?・・・」そう男子部員が答える。
「・・・・でも・・・」直美は迫力に負け言い返せない。

「・・・春の雪辱をする為に海の家で合宿だー・・・」男子部員が声を上げる。

女子はただ見つめるだけだった。

たった一人、部長を除いて


「「「お世話になります」」」僕達は出迎えた部長の伯父に挨拶をした。
「・・・まあ、ゆっくりしてください・・・・裕子、ちょっと・・・」伯父は挨拶も程々に部長に声を掛ける。
「・・・伯父さん、ちょっと待ってて・・・」部長は伯父にそう言って僕等に向いて話し出した。
「・・・今日は練習はありません、長旅でしたから・・・」部長が言うと歓声が上がった。
「・・・今後の練習予定は後で配りますから・・・」いきなり静かになる。
「・・・でも・・・明日は一日遊びましょう・・・」またも歓声が上がる。
「・・・部屋割りは伯母に聞いてください・・・」部長はそう言って伯父と何処かに消えた。
「「「はーい」」」僕達は二人を見送った。


「・・・ねえ、まだ早いし海に行かない?・・・」部屋に荷物を置いて直美が皆に話しかけた。(僕は一応女子の方・・・)

「・・・今から?・・・」僕は聞き返す。
「・・・せっかく海に?来たんだから、勿体無いでしょ・・・」直美はそう言って準備を始める。

「じゃあ、男の子にも伝えてくるね・・・」同室の子が部屋を出ていった。

「・・・直美?そのバック・・・」僕は直美の準備しているバックを見てつい呟いた。
「・・・あ、これ!買ったの・・・」直美は振り向き笑って答えた。
「・・・でもそれ・・・」
「・・そうよ、恵とおそろい・・・」直美は笑う。
・・・なんで?わざわざ同じモノを?・・・僕はそう思った。

「・・・海に行くんだって・・・」克也が数人の男子と部屋に迎えに来た。
「・・・それだけ?・・・」克也達を見た直美がポツリ呟いた。
「・・・後の奴等は玄関で何か見てどこかに行っちまった・・・」克也が答える。
「・・・いいか!行きましょう・・・」直美が言い出して海へと向った。

「・・・克也さっき・・・」直美が克也に何やらボソボソ話しかけている。
「・・・あァ、他の奴等・・・」克也もボソボソ返答している。
「「・・・そーなんだ・・・」」二人は同時に笑い、僕を見た。
・・・どうしたんだ?二人して・・・そんな二人を僕はただ見ているだけだった。


「・・・克也はそっちをお願い・・・」直美は何かを頼んでいる。
「・・・判った・・・」克也は言って走り出した。
「・・・直美?何かあったの・・・」走り出した克也を見て僕は直美に聞いた。

「・・・いいことよ!・・・」直美は呟きながら笑っていた。

・・・?・・・・僕にはこの雰囲気が判らなかった。


「・・・海かー・・・」目の前に広がる海を見て僕はつい呟いた。
「何いってんの?恵、海が初めてって訳でもあるまいし・・・」そんな僕を直美がからかう。
「・・・女の子では初めてだもん・・・」僕はついムキになって言い返した。
言い返している僕を直美はまた笑って見ている。
・・・さっきから?変だぞ・・・何やら怪しい雰囲気である。


「・・・直美OKだ・・・」克也は帰ってきて直美にそう話す。
「・・・ご苦労サマ・・・後は任せて!・・・」直美は言っている。

・・・・何を"任せて"なんだ・・・直美の奴・・・僕はこの時二人の企みを知らなかった。


「・・・じゃあ着替えてまたここに・・・」僕等は克也達と別れ(・・・だから僕は女子の方・・・)更衣室に入った。
「・・・恵!バック私のと間違えてる・・・」直美はそう言っている。
「・・・え!ゴメン・・・」僕は自分の持っていたバックを直美に渡す。
「直美が同じの持ってくるから・・・」僕はそう言ってバックを受け取った。
「・・・ゴメン・・・」直美は笑っていた。


「・・・恵?何してるの・・・」更衣室の隅の方で着替えていた僕に皆が話しかけてきた。
僕は黙ったまま着替えを続ける。
「・・・恵、何恥ずかしがってんの・・・」一人が僕の顔を見ながら呟いた。
「・・・そんな訳じゃないけど・・・」僕はいってバックを開けて中を見て、手を止めた。


「・・・直美!バック・・・」僕は直美に顔を向けた。

直美はすでに着替えていて僕の水着を着ていた。

「・・・それ僕の・・・」僕は言ったが直美は笑ったままだ。

・・・直美・・・企んだな・・・今になって同じバックを持ってきた意味が判った僕は、また服を着た。



「・・・恵、着替えないの?・・・」着替え終わった娘が言い出した。

「・・・帰る!・・・」僕は言って更衣室を出ようとしたが後から押さえられた。


「・・・そんな事言わないで!恵ちゃん着替えましょ・・・」そんな事を言いつつ皆が迫ってくる。

「・・・だってこれ・・・」僕はバックの中を見ながら答える。

「・・・恵ちゃんのに選んだんだから・・・」そう言って一人が水着を取り出す。

「・・・だってそれ・・・」僕は目を逸らした・・・皆グルか!ちくしょー・・・

「・・・いいでしょ、黒のビキニ・・・・」呟いて皆が僕の服を剥ぎ取る。



パシャ・パシャ更衣室を出たとたんシャッター音が響いた(・・・あーヤな音・・・)

「「「直美!良くやった」」」カメラを向けていた克也達がそう叫んだ。

そんな克也達に直美は手を振って答えている。
・・・ちくしょーこいつ等全員グルかー・・・そんな風景を見て僕は力が抜けた。

「・・・恵?何やってんの・・・」そういって僕は手を引かれて浜辺に出た。
浜では何やら人が多く集まっていた。
「・・・違う所にしない・・・」僕は直美にそう呟いた・・・だってこんなの恥ずかしい・・・

「何いってんの、この為に来たのよ!」直美は言って僕を引っ張っていく。
何かの受け付けに僕を押し込み、自分で何やら書き始めた。
僕はそんな直美にただ呆然としていたが、脇の看板を見て僕は呼吸が止まった。

・・・恒例・・・サマークイーン・・・サマークイーンだって!

僕は震えながら直美を振りかえった。

「・・・直美・・・まさか・・・」僕はやっと言う。
「せっかく”初めての海”だし記念にと思ってさ・・」そうあっさりした口調で言う直美。
「・・・僕の意思は・・・」そんな直美に言い返す・・・言っても遅いが;;;;

「・・・イヤなの!恵は・・・」

直美は僕を睨みそう言った。

「・・・そんな事は・・・」余りの迫力につい言っている僕・・・情けなー・・・

「・・・じゃあ、行きましょ♪・・・」直美は手を取って会場に入っていった。



結果はいうまでもなく(お約束通りby作者)サマークイーンに選ばれた。
・・・なんでいつもこんなのばっかり・・・僕はステージで結果を聞いてそう思った(そんな話なんですby作者)
”・・・尚、佐々木恵さんには・・・・”スピーカーから流れる声を僕はただ聞いていた。
”・・・写真撮影を・・・”・・ん?・・今のは・・・僕は放送される声に集中した。

”再度連絡します、佐々木恵さんの撮影会は浜辺にて行います!”

・・・撮影会って・・・そんなー・・・僕はステージの上で座りこんでしまった。
僕は廻りの人達に浜辺まで運ばれ、撮影会が始まった



「・・・うまくいったみたいね、伯父さん・・・」部長は遠くから会場を見ながらそう話しかけていた。

「・・・助かったよ裕子・・・」伯父は座ったままそう言う。
「・・・夏に稼げないとウチ等は・・・」しみじみ言う伯父
「しかし、大丈夫か彼女?・・・」伯父は心配そうな顔をしている。
「・・・あの娘は大丈夫・・・いつもの事だから・・」部長は気にもしない。
「ならいいんだがな」伯父は呟いて立ちあがった。

「・・・さて彼女の企画を作らんと・・」伯父は呟き席を離れた。


・・・ゴメンね恵・・・部長は会場を見ながら思っていた。
・・・伯父さんを助けたくて合宿の計画を立てたの・・・

・・・ホントゴメン!貴方にだけ言わなくて・・・

部長は心の中で恵に謝った



会場では撮影会が続いていた。
僕は廻りを取り囲まれ写真を撮られていく。
・・・いいかげんに終われよ・・・そんな事を考えつつ微笑む僕・・・いかん、癖になってる・・・(ポートレート参照、宣伝(^^)
そんな中、放送が始まった。


”明日行われるビーチバレーにも佐々木さんは出場・・・”


いきなり歓声が起こる。
「・・・僕とペアを組んで・・・」「いや俺と・・・」いきなり騒がしくなった。
そんな声を聞きながら僕はまた座りこんでいた。



神様・・・僕男でしょ、何で男にもてるんだー






今回は”ヒロイン”らしく恵ちゃんが活躍?してくれてます
この後はなんになってもらおうかな
待てよ?合宿だったっけ今回・・・演劇部だよな・・・忘れてた(^^;;;
次は学園コメディかなっと
ではまた

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