戻る

モールプリンセス
ヒロイン・V
作:kagerou6


はァーいつまで居なきゃいけないんだ?」僕はため息をついた。
「・・・おねえちゃんかえっちゃやだ・・・・・・」後ろからめぐみちゃんが言い出す(・・・泣かないでくれー・・・)
「これも皆の為よ・・・・」伯母はそういってにこやかな顔をした。
春休みのことである。


練習も無く、家の手伝い(伯父の喫茶店・・・だって女の子だもん!)していた僕は伯母に買い物に誘われた。
「・・・・ここも寂しくなったわ・・・」駅までの道をそう呟きながら伯母は歩いていた。
「・・・昔はどうだったの?」僕は伯母に聞く。
「・・・ここは駅と住宅地の間で結構流行っていていつもにぎわっていたわ・・・」伯母は少し寂しそうな声で説明する。
「・・・・でも今は車の人が多くて、買い物は大きなデパートに行くから・・・・」モールを見ながら呟く。
「何とかならないかしら・・・」伯母は僕を見ながら呟くので「そーね・・・」と相槌を僕は打った。

「・・・待ってたのよ、その言葉・・・」伯母はいきなり顔を変え携帯電話を取り出した。

「・・・私です、これから伺います・・・」

伯母の豹変に驚いていたが伯母は僕の手を取り道を戻り出した。
そして商店街脇の小さな公民館に入っていった。


「説得に苦労しましたよ・・・・」伯母は中に入るなり話し出した。
「・・・理由を言ったら判って貰えて・・・・」などという。
「さ、恵入って」中から伯母が手招きをして僕を招き入れた。

「ありがとう恵ちゃん・・・・」いきなりの事に驚く僕を無視して伯母が話し出した。

「うちの恵です。お話の通り春休みの間協力してくれます・・・・さ、恵?挨拶して・・・」伯母は僕にささやく。
理由が判らなかったが雰囲気に負け挨拶をした僕だった。


「何なの・今の人達?・・・」僕は伯母に質問した。
「この街の商店会の人たちよ・・・」
「この街の商店が軒並み売上が落ちていてね・・・この間の会合で問題になって・・・・」
「うちは恵のお陰?で最近繁盛してるから・・・・逆に何でか聞かれちゃって」
「何とかお嬢さんを貸してくれないか懇願されて・・・・」
「・・・で、僕をハメた訳?・・・・」僕は口にした。
「・・・・ゴメンね、恵ちゃん。こんな事に撒きこんで・・・」伯母は神妙に話す。
「・・・いいよ、いまさら・・・」そんな伯母に僕はそう呟いた。


「直美、ゴメン・・・行けなくなった・・・」僕は帰ってすぐ直美に電話を掛け謝った。
「恵?如何したの急に・・・・楽しみにしてたの恵だったくせに・・・」直美が返事する。
「・・・実は・・・・」僕は昼の出来事を直美に話し、「・・・そんな訳でダメになっちゃって・・・」僕はいった。
「・・・・あんたってそんな事ばっかね・・・・」直美はあきれた声を聞かせる。
「恵の分まで楽しんで来るわ・・・頑張ってね」直美の声を聞き受話器を僕は置いた。


翌日朝から伯母と二人商店街に行き、何をするのか聞いた。
「今考えているのは全体の活性化です。その為には・・・・」会長は企画を説明する。
「・・・・そこでお嬢さんに商店街の真中で話題作りをして頂きたい」
「話題作り?ですか・・・」僕は尋ねる。
「ええ、幸い恵さんは街のイベントですでに有名ですから・・・・」会長は答える(・・・ポートレート見てね・・・)

「でも、私は向いてないと思いますよ?・・・」僕は会長の言葉に答える。
「なんで!・・・・」皆が声をそろえて僕に目を向ける。
「だって皆さんが気にしてるのは、この商店街の活性化でしょ。私が居ても人は集まらないと・・・・・」僕は答える。

「「「なんてこった!」」」皆が声をそろえて言出し、各々意見を言出す。

「皆さん、聞いてください・・・・」僕は声を大きくしていった。
・・・ピタ!・・・いきなり静かになる・・・なんだ、この親父は・・・
「・・・・この商店街にいつも人がくればいいんでしょ・・・・」僕は皆に質問する
「そーでーす・・・」皆が答える。・・・・いきなり餓鬼になりやがった・・・
「だったら、お母さんを連れてこなくちゃ・・・・・」

「恵ちゃんは何か良い案が有るの・・・」
「・・・え?・・・」僕は聞き返された事に戸惑っていた。
「・・・提案したんだからさ・・・・何かないとおかしいよ・・・」更に言われてしまった。
・・・・しまった・・・僕は言い逃れで言った事を後悔していた。
「・・・で。ですから・・・子供をまず集めないと・・・・」更に苦しいことをいう。・・・何とか、えーと・・・・
「・・・・こども・・・」皆は”何で?”と不思議そうな顔で僕を見る。
「・・・はい。母親は子供と一緒ですから・・・」
「子供が来たくなって、母親が安心して買い物が出来るところに出来たらと思いますが・・・・」


「・・・恵ちゃん・・・子供はどんな人に会いたがるんだい?・・・」・・・おいおい、いきなり採用か?・・・
「・・・・好きな子とか、遊び仲間・・・でしょ・・・」僕は自分だったらと考え答える。
「恵ちゃん・・・・・」
「なんでしょ・・・」

「子供の遊び相手になってもらえる?・・・・」

「え!」僕はいきなりの事に声を出した。

「「「お願い・・・恵ちゃん!・・・・」」」重低音サラウンドが僕の身体を四方八方から覆い付き抜ける。

余りの迫力に僕は引き受けた・・・・勝てないよー・・・・


「恵?,どうするの・・・・」伯母は帰り道、僕の意見が通った事に心配で聞いてきた。
「どうしよう・・・・・」僕は自分で言っていながらパニック寸前だった。
ああ言った手前,子供の遊び相手は良いが知り合いに子供なんて居ないからだ。
・・・子供って事は小学生かもっと下だろう・・・・僕はそんな事を考えつつ家に帰った。
「・・・伯母さん,この辺りに知り合いは居ないの?・・・」僕は食事の後伯母に話しかけた。
「・・・・そーね、この辺りは昔から商店街であんまり・・・・」伯母はすまなそうな声で答える。
・・・・子供かー・・・僕は思い付かないまま眠りについていた。


・・・・おねえちゃん・・・・おねえちゃん知らない人じゃないもん・・・・
・・・・!・・・・めぐみちゃん・・・・か・・・・
僕はそうだと思いまた寝てしまった。
”何だっけなー”僕の頭は夢を思い出す為にレブリミットいっぱいまで廻っていた。
僕は思い出せずに街に出かけた。・・・・何だっけなー・・・・あと少し・・・

「おねえちゃん?・・」小さな声と共に後ろから近づく音が聞こえる。
振りかえった僕に小さな女の子が飛びついてきた。
「ちょっと、めぐみちゃん!・・・・」僕は飛びついた女の子を受け止め,声に出す。(*・・・判っちゃいました?,作者)
「おねえちゃん♪}めぐみちゃんは久しぶりに僕を見つけたので、嬉しくなり飛びついてきたのだ。

・・・・そーか、めぐみちゃんをダシに・・・・僕はそんな事をつい考える

恵、この子を利用しないてはないぜ
いけないよ,こんな小さな子を利用しては・・・・
何、言ってんだ。この子しかいないだろ・・・・
可愛いめぐみちゃんになんて言うつもり・・・
今まで、この子には迷惑をかけられたろ・・・・
あなたはそんな事を気にしてないわよね


僕の中で天使と悪魔がそれぞれ言い分をいい、僕をけしかける。・・・でも、やっぱり。いや、しかし・・・・
そんな僕を救った?のは、後ろからの声だった。

「恵ちゃん?・・・・」低い重低音の声だ!

僕とめぐみちゃんは同時に振りかえった。
そこには商店街の役員がいた・・・・まずいところを・・・・

「めぐみちゃん?」その声にめぐみちゃんが反応してしまう
「恵ちゃん?この子もめぐみっていうのかい?」気付いた役員は僕に言い、めぐみちゃんの前に座って微笑んだ。
その顔は僕には神にも悪魔にも見えた。


「ねえ、めぐみちゃん。おねえちゃんのこと好き?」役員はそんな事を聞く・・・・こいつ、見てたな・・・・

「うん!」力いっぱいめぐみちゃんは答える。

「毎日会いたいよね?」僕に視線を送りながら言う。・・・この親父!・・

「うん!」ますますはっきりめぐみちゃんは答える。

「春休みはそこの商店街にいるから遊びにおいで!」役員は笑いながらめぐみちゃんに言っている・・・・おい!僕はどうなる?・・・・
「ほんと?めぐみ毎日いっちゃう!」笑みをうかべてめぐみちゃんは答える。
「お母さんと来るんだよ・・・・」・・・・この商人め!・・・・役員の声に心で怒鳴る僕だった
「うん、ママと来る。」めぐみちゃんは答え、僕から離れた。
「おねえちゃん、明日いっぱい遊びましょ・・・・」めぐみちゃんは微笑んで小指を出す。
「・・・わかったわ・・・」めぐみちゃんの指に絡め僕は答える。

「おねえちゃん、バイバーイ・・・」めぐみちゃんは笑顔を向けて帰っていった。

僕も手を振り見送っていた。・・・・明日から子守りか・・・・などと考えて
「恵ちゃんありがとう。これから明日の準備があるから・・・・」役員はそそくさといなくなる。
僕は疲労を覚え帰宅した。


朝から商店街にいき、役員達に”どうします?”と聞いて廻る。・・・お店の邪魔はできないよね・・・
「この広場に急遽ベンチとスタンドを置いた。アーケードの内なら何処でもいい・・・」僕の質問に答える。
「・・・邪魔・・・にはならないですか?」僕は聞き返す。
「客商売が客を邪魔にしてどうする?」僕は逆に、質問で答えを返された。


しばらくしてめぐみちゃんが何人かの友達と一緒に遊びにきた。しかも母親も一緒に・・・
「ラッキー」「アンラッキー」・・・・今いる人の心を表現するとこうなるだろう
大多数の大人は”客が来てラッキー””子供が安心に遊べてラッキー”になるだろう
しかし僕は”予定外の子供にアンラッキー”であった。

「おねえちゃん。あそんで?・・・」「ダメよ、私が先よ・・・」「めぐみがはじめなの・・・・」いきなり廻りを取り囲まれスカートを、袖を引っ張る。
そんな僕を見ながら母親達はいそいそと買い物に励み、店主達は商売に勤しむ。
いつしか、アーケードは客でにぎわっていた。


「さあ、皆、明日も頑張ろう・・・・」「おう!・・・・」体育会系のノリである。
久しぶりに客が来たことに、皆が舞い上がってしまったのだ。
「明日はもっと子供が来てもいい様に・・・・・」「・・・・だったらこうしない・・・・」役員はひそひそ話をしている。

「恵ちゃん、明日は少し早く来てくれないか・・・」役員は僕の所にきて明日の予定を確認する。
「・・・明日も・・・ですか?」僕は聞き返す。
「春休みの間何とかお願い・・・・」
「・・・でも・・・」・・・・僕は今しかリフレッシュできないんだー・・
「・・・・レンタルチケット20本分・・・・」・・・役員はそう言って僕にチケットを渡す。
それを眺めていた僕を”えた”とばかりに
「MDコンポフルセット!」段々たたき売りの親父と化し勢いが出てくる。

「ええい、テレ○デオもつけちゃお!」更に声を張り上げる。

「買った!・・・・あわわ・・・」勢いについ乗せられて答える僕。

「「「恵ちゃん、ありがとう!」」」店主達が買い物を済ませた母親を見送った後、話を聞いて僕の廻りに集まってきた。
「これでこの商店街も安泰だ」「いや、これからもっと恵ちゃんに協力”してもらわないと・・・」言いたい放題に言っている。
「「「これからも、恵ちゃんに子供の相手をしてもらえれば!・・・」」」皆は僕を見て包み込むようなサラウンドで言ってくる。

「「「お願い・・・恵ちゃん!・・・・」」」重低音サラウンドがバズーカとなり僕の身体を四方八方から貫く。

「出来るだけの事は・・・・・」僕は余りの迫力に負け、ただそう言うしかなかった。


翌日、商店街に来た僕は入り口で看板を見て呆然とした。

恵ちゃんと一緒に遊びましょ・・・・・・・子供を預かる下町商店街・・・

・・・・なんだ、このふざけた看板は・・・・僕は看板を壊したくなってきた。
「恵ちゃん、良い看板だろ・・・・」後ろから声が掛かる。
「子供を預けて安心して買い物が出来る。これが合言葉だ。これからも宜しくね恵ちゃん
僕は声を聞きながら、朦朧とする意識の中思った。

神様?僕、男だよね?このまま、おねえちゃんのままなのー!・・・・






今回の話皆さんの期待どうりでしたか?
さァ,恵さん?の運命はいかに・・・(^^;   なにも考えてないから
もちろん,これからもどんどんいっちゃいます
さて、恵ちゃんには何になってもらおうかなっと

戻る


□ 感想はこちらに □