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ポートレート
ヒロイン・III
作:kagerou6


「恵さんこっち向いて・・・」「香さーん!・・・」「愛ちゃんかわいい・・・」シャッター音が響くたび僕達は手を振りにっこり笑った(まったく、もうこんな事・・・・・)
「皆さん。お疲れサマです・・・」キャンペーン委員会の人が時計を見ながら話しかけてきた。
「いえ、撮影はもう終わりですから・・・」僕は顔を向け微笑みながら答えると皆頷く。
「しかしこんなに人が集まったのは始めてですよ!・・・・」会場を見ながら役員は驚きを隠さず話してくれる。
「さすが選ばれた人達ですね!・・・」役員は僕達の顔を見ながらヨイショする。
・・・・たく。僕なんか撮って何処が良いんだか・・・役員に微笑みながら心でため息をついた。


伯母の夢(陰謀?)により街のキャンペーンにいつのまにか応募していた僕は知らないうちに選ばれていた(”コンテスト”読んでね・・)
何とか男に戻りたいが有名になりすぎて(伯母さん何考えてるんだー)なかなか出来そうに無い。
このままだと伯母さんにいい様におもちゃ(娘かな?やっぱ)にされそうだが変身した今、実家に帰る事も出来ず、女のまま伯父の家で暮らしていた。(こんなハズじゃなかったのになー)


「・・・ご苦労様・・・」カメラを抱えた(やけにいいカメラだなー?)優男が話しかけてきた。
「・・・・いえ、・・・凄いカメラですね・・・」僕は顔を見ずにカメラに興味がいき、ついそう答えた。
「・・・僕よりカメラが気になりますか?・・・・」男は笑って答えた。
「・・・そんな事無いです、でも?もしかしてプロかな?・・・」わざとらしく僕は首を傾げながら(このポーズが一番かわいいの!・・・)質問した。
「・・・うーん,プロといえばそうだし・・・・・」困った顔つきで男は答えた。
「一応僕はこれで飯を食ってるが売れてないから・・・・」つい小声になっていた。


・・・・やっぱりこの娘、何処か違う・・・・
・・・・この娘をモデルにすれば俺にもチャンスが廻ってくるかも・・・・
・・・・何とかこの娘を俺の専属に・・・・


男がこんな事を考えている事を恵は知らない


”なんだ、あいつ恵ちゃんになれなれしいな・・・・”
”あんなにやけた奴近づけるな・・・”
会場の一部の男達はカメラマンに対して敵意をあらわにしていた。


もちろん、こんな男達がいる事も恵は知らない


「・・・今回は街の企画ですので皆さんに取っていただいた写真がそのままポスターに成ります。」会場に委員長の声が鳴り響く
「選ばれた女の子、及びカメラマンには特典が用意されてます」声を大きくして”オメー達頑張れよ!”と言わんばかりだ。


・・・しまった・・・僕は街で用意された衣装を見て頭を抱えた。
・・・・なんで地味なんだ・・・着付けをされながらため息をつく。
・・・・せっかく地味にしてきたのに・・・逆に違和感無いじゃないか!・・・
アマリに似合う衣装に力が無く成ってきた僕だった。


衣装に着替えた僕にカメラマン(もどき?)達が付いてきた。
真剣に僕の表情を追いかけて来る。(賞品はとっても良いらしい)
・・・・・ヤバ,このままじゃ・・・僕は焦った。
「私なんかより香さんの方が・・・・」カメラマン(もどき)ににっこりして話しかける。


しかし動かない


「私なんかより愛ちゃんのほうが可愛いわよ?・・・」そんな事も告げた。


それでも動かない!


・・・・なんで?・・・・僕は悩んだ
”やっぱり恵ちゃんは奥ゆかしい””理想の娘だ・・・”そんな呟きが僕に伝わる。
・・・・しまった、こいつら・・・・僕は自分の言葉に嫌悪した。
・・・・後は・・・・僕はトイレに駆け込み廻りを見ながら時間をつぶした。
そんな僕に嫌気が差したのか一人二人と段々カメラマン(もどき)が減ってきた。
しばらくして誰もいなくなった事を確認した僕はため息を付きながら禁断?の場所から出てきた。


「・・・やっぱりね・・・」後ろからの声に僕は立ち止まった。
「・・・・変に思っていたが・・・・」男は僕に話しかけ「・・・・君は自分の立場をどう思っているんだ・・・・」男は僕に問いただす。
「・・・・私,コンテストなんて・・・・」僕は出来るだけ困った顔を向けて答える。(僕はおとこだー・・・いえないけど)
「・・・・では、君は?本意ではないと・・・・」トーンを変え男は話し出した。
「・・・・今度君のうちにお邪魔しても良いかな・・・・」男はいきなり話題を変えてきた。
「と,とんでもないです・・・ここにいるだけで私、皆に妬まれてますから・・・・」とっさに僕は嘘を言う。(・・・・こんな事伯母に知れたら・・・・)
「・・・・そうか、仕方ないね。・・・」そう言って僕に近づいてきた。
・・・・この娘ガード固いな、でもま・・・・男はいきなり僕を抱きしめ顔を近づけた。


「「・・・・何すんだこのタコ!・・・・」」


恵と廻りから同じ声が響く。
・・・・しまった,こいつら隠れてたのか・・・僕は男に抵抗し恥ずかしいそぶり(フリ)をしながら悟った。
廻りからゴキブリの様に出てきたカメラマン達は声を上げて男に掴みかかった。


「われらのアイドル(僕かな?)になんて事を・・・・」
「話せば判る・・・」
「問答無用・・・」
(センスねー*作者)
ドガ!
バキ!
チィーン・・・ナンマイダブ(あ,間違えた)
「天が許してもわれらが許さん!」


一枚のぼろ雑巾?を製作した男たちは僕の廻りに集まってきた。
・・・・こりゃ,逃げられないわ・・・・あきらめた僕はカメラマンを引き連れてイベントを楽しむ事にした。(一般向けのイベントだってあるから・・)
・・・・出来るだけシャッターチャンスを創らない様に・・・・僕は考えながら会場を歩き回ったが,しばらくする内にすっかり忘れていた。


そして事件が起こった。
子供がいなくなった親と遭遇したのだ(こればっか*ネタが無くて・・・作者)
「・・・黄色のワンピースを着た・・・・」親は行き交う人に声を掛けている。
「・・・・どうかしました?・・・・」僕は後ろから声を掛けた。
「・・・・子供見ませんでした?・・・」親は後5秒もしたら泣いてしまう顔を向けてきた。
「・・・私も手伝います・・・」そんな顔を見たらつい言葉が出ていた。
僕は後ろを振り返り


「お願い,皆も手伝って・・・ハート」


カメラマン達に懇願する(サ,サムイ・・・)


「ラジャー」カメラマン達はいっせいに散った。


僕も”黄色いワンピース”を頼りに各会場を捜して歩いた。
一通り捜したが見つからないので”もう,親に・・”そう考えもとの会場に戻ったがまだ捜している。
・・・何処に行ったかな・・・僕はジュースを飲みながら考えていた。
”黄色・・・目立つよなー”再び捜し始めたがやっぱり見つからない。僕は如何しようか悩んだ。


「こうなったら、迷子の放送をしてもらうしか・・・・」僕は役員に相談する為イベントテントに向った。
テントの近くに来た時、うずくまり泣いている女の子を見つけた。
・・・・はーん、この子迷子か・・・・?待てよ・・・・僕は女の子を見やった。
何処かで転んだのか女の子の服は黒く汚れていたが黄色いワンピースだった。
・・・・やっぱり・・・・僕は気付かない理由がわかった。
僕は女の子に近づき「どうしたのかな?・・・」話しかけた。
「・・・ママに・・・ママに怒られちゃう・・・・・・・」泣きながら女の子は答える。
「・・・じゃあ、こっちへ来て・・・・」僕はイベントテントに女の子と入っていった。


「・・・きれいになったね・・・・」僕はイベント用の衣装に着替えた女の子に話しかける。
「うん!」先ほどの表情などかけらも無い
「すみません,無理な事お願いして・・・」僕は役員に頭を下げた。
「いいよ、役にたてば・・・」笑いながら女の子に近づき
「もう、転ばないようにね・・・」話しかけ頭を撫でた。


「じゃあ,私この子を母親の所に連れて行きますね・・・」僕は手を取りテントを出ようとした。
「ちょっと待って・・・」役員はカメラを取り出してきた。
「せっかくだから,写真も撮っとこ・・・ね、お嬢ちゃん」子供に話かける。
「うん!」にっこり笑って女の子は答えた。
・・・・まあ記念だしいいか・・・僕は女の子と何枚か写真を撮った。


「ママー・・・」女の子は母親を見つけて走り出した。
・・・また転ぶぞ・・・・僕はそんな事を考えながら後ろをついて行く。
「・・・・有難うございます・・・でも」母親は僕を見て話しかけてきた。
「・・・・叱らないでくださいね・・・」僕は女の子を見つけた時の事を母親に伝えた。
「・・・そうでしたか・・・・裕ちゃんお姉さんにありがとうは」母親は子供に言う。
「・・・お姉ちゃんありがとう・・・」目をくりくりさせ女の子は礼を言った。
「気をつけてね・・・裕ちゃん」僕はしゃがみ頭を撫でながら呟いた。


「お姉ちゃんバイバーイ・・・」別れ際に手を振りながら女の子は帰っていった。
「裕ちゃん・・・バイバイ」僕も同じように手を振りながら考え事をしていた。・・・さて、あいつ等を何とかしないと・・・
振りかえった僕は目の前にカメラが並んでいるのに驚き,固まった。
・・・いつのまにこいつ等・・・・僕はまだ女の子を捜していると思っていたからだ。
「・・・いつからいたの?・・・」僕は恐る々々尋ねた。

「テントから・・・・いい写真撮れました!・・・」全員がはもって答える。

・・・やられた・・・僕は写真のことをすっかり忘れていたからだ。


「・・・では最後に最優秀の発表をします」主催者がマイクを手に語った。
「・・・・・」原稿を読んで表情が強張る。
「・・・・しばらくお待ちください・・・」なぜか壇上から降りてしまった。
しばらくして戻ってきたが、なぜか顔が笑っていた。
「・・・失礼しました、実は困った事が起きまして・・・・・・佐々木恵さん,壇上に来て下さい・・・」そう僕を呼んだ。
「最優秀に選ばれた作品は此方の佐々木さんを撮られたものですが・・・・」そう言って会場スクリーンに写真が映し出された。
「・・・どうした訳か皆さんが同じ写真を出していまして・・・・」苦笑いしながら説明した。
そこには女の子と一緒の写真が映し出されていた。
「なお、佐々木恵さんには・・・・・」僕の耳にはなにも聞こえてこなかった。


「恵オメデト」「やったね,ミスじゃん」学校に行った僕は朝から話題の中心にいた。
「今度はなにやるの・・・」クラスの女の子が聞いてくる。
「なにって,別に・・・」僕はなんて言ったらいいか判らずにいた。
「やっぱ、モデルでしょ・・・」
突然出てきた言葉に皆がまた騒ぎ出す。
「恵がモデルになったらファンクラブ作って・・・」「友人インタビューは私が・・・」いきなり話題が加速していく。
僕は静かに教室を出た。



神様・・・僕男だよね?このままじゃヤダョー




今回の話皆さんの期待どうりでしたか?
さァ,恵さん?の運命はいかに・・・(^^;   なにも考えてないから
もちろん,これからもどんどんいっちゃいます
さて、恵ちゃんには何になってもらおうかなっと

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