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ピンクのランドセル
作: Marie


 千香子は、高校のグラウンドでラグビーをしている英悟を見ていた。
 女生徒に人気NO.1の英悟のガールフレンドであったため、他の女の子から嫉妬されることもあった。そんなときは笑顔で答えていた。
「私達は幼なじみで、親同士が将来の約束をしてあるの。両方とも父親はもう死んでしまったから、遺言みたいなものよ。あたしは、いずれ英悟のお嫁さんになるのよ。」

 英悟は、千香子と海辺にある叔父の所へ向かっていた。ここに来るのは何年ぶりだろう?

 昨日、産婦人科を経営している叔父が行方不明になったと連絡が来た。
 連絡をくれたのは、叔父の下で働いている看護婦さんらしい。
 母が風邪で体調を崩しており、替わりに様子を聞きに行くことになったのであった。
 ちょうど千香子も暇であったため、同行する事にしたのであった。

 産婦人科は、もう患者もいないからか、薄暗い雰囲気が漂っていた。
 ドアのベルを鳴らすと、20歳代後半くらいの看護婦が出てきた。
「英悟さんね? 先生から噂は聞いていました。どうぞ、お入りになって」
 泰子という名前の看護婦は、膝上15cm以上もあるミニスカートをはいていて、メイクも濃いめで妖艶な雰囲気の女性であった。
 千香子がいっしょにいることを忘れて、すっかり魅了されてしまった。

 叔父は、失踪する前に「私になにかあったら、甥の英悟を呼んでくれ」と言い残しておいたらしい。警察には連絡はせずに、しばらく様子を見ることになった。
 夕食の時にワインが出され、高校生の身であるにも関わらず、つい飲んでしまった。
 その夜は千香子は旅の疲れたのか早く寝てしまった。英悟は妙に興奮して寝付かれなかった。

 夜中になり、ドアが開いた。泰子がネグリジェ姿で立っていた。
 シースルーのネグリジェから盛り上がった乳房が透けて、目に焼きついてしまった。
 誘われるままに、泰子の手の方向へ進んでいた。
「英悟さん、大人の女の魅力をたっぷり教えてあげる・・・」
 泰子に服を脱がされて、ベッドに寝かされた。泰子は、舌で英悟の身体中を舐め始めた。
 ふだんの千香子とのセックスは、一方的に英悟が攻めまくるものだったので、初めての受け身の立場を味わって、陶酔感に浸っていた。その陶酔感は、やがて目眩に替わりいつしか意識を失っていた。まるで麻酔をかがされたように・・・。

 英悟が気がつくと産婦人科のベッドの上に寝かされていた。股間には、特殊な管がつながれていた。泰子が脇にある機械のボタンを押すと、管の中にピンク色の泡のようなものがあふれ出して英悟の股間の性器をそっくり包み込んでいた。
 英悟は、暴れてそこから逃げようとしたが、両手、両足がベッドに縛られていて口にも猿ぐつわがされており、声も出せない状態であった。

 そのころやっと千香子は目が覚めた。まるで睡眠薬を飲まされたように深い眠りであった。あら? 英悟がいないわ・・・。いったいどこへ行ったのかしら?
 まだ頭痛が残っているが、やっと立ち上がり各部屋を探し始めた。やがて、手術室に明かりがともっているのに気がついた。ドアを開けて、ベッドにくくりつけられている英悟の姿を見つけた。

「何をやっているのですか! 英悟をどうする気なの?」
「あら? 思ったより早いお目覚めね。睡眠薬の量がすくなかったみたい。
 見られてしまっったら、もうしょうがないわね・・・。
 私は、女性の若返りを研究していたの。永遠の美を求める女性はお金に糸目を付けないからね。世界中のどの国でも長生きしてるのは女性の方よ。
 私は、研究を重ねているうちに、女性の胎盤から取られる物質に特殊なエキスが含まれていることに気がついたの。そのエキスを分解して遺伝子を操作する物質を作り上げたのよ。その物質を身体に投与しているうちに、肉体が変性して身体中に女性ホルモンが流れ始めるの。そして、肉体を若がえらせることが出来るのよ。」
「それと英悟に何の関係があるの?」
「私は、研究資金を集めるために、お金が必要になった。それで、この薬品を戦争に利用できるのではと考えて、戦争ブローカーに声をかけたの。
 男性を女性に変身させれば、戦闘意欲がなくなってあっという間に国を占領出来るからね。それで、ブローカーが資金の提供をするのにモニターが必要になったの。もう、わかったでしょう?英悟さんは、これから女になるのよ。」

「そんなこと今の化学では出来るはずがないわよ!」
「ふふふ、目の前にいるでしょう?実験の成功例が・・・」
「まさか・・貴女は、英悟の叔父さんなの?」
「そうよ。私が失踪したはずの叔父よ。どこを捜しても見つかるはずがないの。
 もう私は別人に変身したのだから。美しい女にね・・・」
「これから英悟はどうなるのよ・・・・」
「薬品の量を調節したから、約1ヶ月で女の子に性転換するわ。たぶん、11歳の少女として生まれ変わってね。私も女性に生まれ変わってわかったの。
 女性になるって素晴らしいことよ。その幸せを英悟さんにも味会わせてあげる。」

 やがて機械が止まった。股間から管が取り外されたが、今のところは特に変化が見あたらないようであった。ただ異常に体力を消耗しているようであった。
 意識も朦朧としているようであった。

「英悟、大丈夫? しっかりして!」
 千香子が英悟の身体を揺さぶって話しかけている間に、いつの間にか泰子が背後に立っていた。腕には拳銃が握られていた・・・・。

「千香子さん?秘密を知ったからには、生きて返す訳にはいかないの。悪いけど死んでいただくわ。」
 ゆっくり銃口が千香子に向けられた。その時だった。突然、泰子の身体が震えだした。

「うう・・まさか、こんなに早く副作用が出るとは・・・。」
 泰子の姿がスロービデオを見るように変化していった。先ほどまでの熟れた肉体は今では、二十歳くらいの女性に見えるほど若返っていた。
「やっぱり、最初の実験の時の薬品の量を間違えたんだわ・・・。
 こんなはずではなかったのに・・・。くやしいわ。」

 泰子の姿は、女子高校生くらいの若さになっていた。

「私は、もうすぐ若返りが加速してやがて赤ちゃんになり、胎児となっていずれ消滅する運命らしいわね。やっぱり、神様の摂理に逆らったばちが、当たったのかも知れない・・・」
「英悟は・・英悟も同じように若返りが加速して死んでしまうの?」
「英悟さんは、改良を重ねた結果の薬品を使ったから心配はないはずよ。
 こんな結果になって残念だわ。もうこの研究も終わりね・・・。
 ねえ、千香子さん? さっき貴女を殺そうとして身勝手だとは思うけど、お願いを聞いてちょうだい。ここの施設をそっくり燃やして欲しいの・・・。
 こんな危険なデータが戦争ブローカーの手に渡ったら世界は終わりよ。
 今頃反省しても遅いけど、私は間違っていたわ。」

 すでに泰子の身体は、10代の半ばくらいまで、若返りしていた。声も若い女の子のように高い声になっていた。やっと意識がはっきりした英悟は、叫んだ。
「おじさん、いや泰子さん? 僕はこれからどうしたらいいんだ!」
「もしものことを考えて、あなたの母親に手紙を書いてあるの。そこの机の引き出しに、入っているから必ず渡してあげてね。それから英悟さん? あたし、女になってわかったの。
 女になるってとっても素晴らしいことなのよ。今までだれも私のことなんか振り向いてくれなかったのが、向こうから声をかけて誘ってくれるのよ。毎日鏡を見るのが楽しみで、男の時には出来なかったおしゃれやお化粧がうれしくって・・・・。
 女として死ねてうれしいわ・・・・・。」
 言い終わる頃には、泰子の姿は幼児となっていた。そして、見る間に赤ちゃんになり胎児のような姿を経て・・やがて消滅した。

 それから二人は、手紙を取った後、建物に火をつけて逃げた。帰りの電車の中で英悟は、変に身体が熱くなっていた。そして胸がこすれてくすぐったい感じがした。
 目の前で楽しそうに騒いでいる女子高校生を見て思った。もうすぐ、自分もあんな風になるのか・・・・。そんな不安そうな英悟を見て、千香子は英悟の手をぐっと握りしめた。
(いいこと、英悟? 私があなたをどんなことがあっても守ってあげるよ・・)

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 家に帰る途中、千香子と英悟はラブホテルによって抱き合った。もう男と女として愛し合うのは最後になることがわかっていた。二人は、セックスが終わったあともずっと抱き合っていた。
(可哀想な英悟。でもあたしがずっとついていてあげるわ・・)

 3日後くらいからTRANSが始まってきた。濃くなっていたヒゲがそっくり抜け落ちて、その後に美しい肌が現れてきた。ラクビーで鍛えた筋肉はもう目立たなくなっていた。
 肩は丸くなり始めて、身体全体が縮んでいくような錯覚を覚えた。
 一週間もすると誰の目にも変化に気がつくようになっていた。
 英悟は覚悟を決めて、千香子と二人で母親に手紙を渡した。

 母親は気丈な人でうろたえなかった。
「英悟ちゃん。今だからお話するけど、あなたが産まれた時は双子だったのよ。
 もう一人は、リカって名前の女の子だったの。産まれてすぐに亡くなったけど、
 いつか生まれ変わってまたお母さんの前に現れるんじゃないかって気がしてね。
 あの時、死亡届を出していないの。行方不明ということにしてあるから、まだ戸籍が残っているのよ。貴女は、これからリカちゃんになりなさい。生まれ変わってあたしの娘になるのよ。わたし、ずっと娘といっしょに料理を作るのが夢だったの。
 だから心配しないで、安心して性転換していいのよ。」

 英悟は毎朝、鏡を見るのが恐かった。手はどんどんきゃしゃになっていった。
 股間のものもどんどん小さくなっており、もう立って排泄をすることは不可能であった。
 母親はすでに学校に退学届けを出していた。英悟の頭の中も脳が若返って行くのか、テレビのニュース番組を見ても今では難しく感じていた。
 毎日変わっていく体型に服装が対応できないので、ずっとパジャマ姿であった。
 最初の頃は、抵抗して男の子用のパジャマを着ていたが、今はあきらかに少女用のパジャマを着せられていた。下着もユニセックスタイプの物から、ティーンの少女用の物についにはロー・ティーン用の下着しかサイズが合わなくなっていた。
 家に電話がかかってきても、もう出ることが出来なかあった。声がもう少女のような高い声に変わっていったからである。英悟にとっては、屈辱の毎日であった。

 そして1ヶ月後のある日。英悟は、依然として男の子として通していた。名前も自分は、英悟であることにこだわっていた。急に腹痛が起きて母を呼んだ・・・。
「お母さん、僕、おなかがいたいよ・・・。」
 男の子のようなしゃべり方であったが、声は少女の物であったので自分でも不自然な気がした。
「英悟ちゃん、下着をお脱ぎなさい」
 母は、ゆっくり木綿のパンティを脱がした。すると股間が震え始めた・・。
「お母さん、僕はいったいどうなってしまうんだろう・・・」
「いいこと、これからきっと女の子になる儀式が始まるのよ。」
 すでに小さなサイズとなっていた英悟のペニスは、震えながらおなかの中へ消えていった。
 あとには、くっきりと上から縦に筋が入っていった。その筋は、ゆっくりと体内にめり込み、やがて少女の陰部が生まれていた・・・。
「もうこれで貴女は女の子になったのよ、リカ・・。」
 英悟はもう覚悟を決めた。リカと呼ばれて、ゆっくりとうなずいた。

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 リカに生まれ変わった英悟と母は、それから自分たちの過去を捨てて、遠い町に引っ越しして新しい生活を始めていた。

「リカちゃん、こっちへいらっしゃい。お友だちのチカちゃんが来てるわよ」
 ママが下でリカを呼ぶ声がした。リカは階段を下りながら廊下の全身鏡で自分の姿を映した。
 もう変身してから3週間も経っていたのに、まだその姿に慣れていなかった。
 鏡の中には、ピンクのパーティードレスを着た可愛らしい11歳の少女がいた。
 リカは、かって自分が17歳の少年であったことを思い出していた。

 この3週間の間、ママは、それまでのことを忘れさせようとして努力していた。
 男の子時代の物はすべて処分した。部屋も女の子らしいピンクの壁紙が貼ってある可愛い部屋になっていた。タンスの中にもおしゃれなスカートやブラウスがしまってあった。
 これは一時的な物ではなく、これから一生この姿で過ごさなければならないのだ・・。

 リカは階段を降りる前にスカートの裾を撫でつけた。そのスカートは、とても短くてちょっとでもかがむとパンティが丸見えになるほどであった。
 すでに女性ホルモンが分泌され始めており、リカのお尻は優しい膨らみを持ちはじめていた。
 短いスカートをはくことは、リカが女の子になるためにいっそう拍車をかけていた。

 降りながらスカートとペチコートが膨らんでしまい、スカートの裾を押さえながらゆっくり降りなければならなかった。千香子は、リカの可愛らしい仕草に気がつき微笑んだ。

「こんにちは、千香子・・・・・お姉さん。」
「はーい、リカちゃん。貴女のそのドレスはとってもキュートでステキよ。
貴女のママは貴女にお似合いのスカートを選んでくれたわね。」
 その言葉は、リカの中に少しだけ残っていた男の子の心をうち砕いてしまった。

「今までは男の子といっしょに遊んでいたけど、これからは女の子として女の子の仲間といっしょに遊びましょうね。」
 彼女は、リカの手を取って庭に連れていった。千香子と並ぶとリカはまったく子供であった。
 今では、いっしょに並ぶとリカは20センチも背が低かった。
 千香子のタイトなスカートとシルクのブラウス、踵の高いヒールは歳よりも成熟して見えた。

「ねえ、リカちゃん? あなたのママから聞いたの。やっと女の子として生きていく決心ができたそうね。あなたは可愛らしい少女に変身しようとしている。
 今後はあたしがそのお手伝いをしてあげるわ。女の子としてはあたしのほうが先輩だから。」
「僕は、恥ずかしいよ・・・。こんな姿を昔の男友達に見られたら・・・」
「もうお友だちは、貴女のことを見分けられないわよ。こんな可愛らしい少女に生まれ変わったなんて誰も思わないわよ。リカちゃん、これから貴女は女性として生きて行くのよ。」
「・・・女の子の服がまだしっくりこないんだ・・・」
「ええ、自然と慣れてくるわよ。これからは、いろんなおしゃれを楽しみましょうね。
 おしゃれは女の子の特権よ。甘いケーキを食べながら、一晩中男の子のことをおしゃべりしたり素敵な女の子の生活を送りましょう。他の男の子が貴女を見てどう思うか楽しみよ。」
 突然、突風が子供っぽいスカートとペチコートをまくり上げた。千香子は、リカがピンクのパンティをはいていたのを見た。リカは、恥ずかしさで真っ赤になった。

 もう男の子に戻れないことを感じていた。先日の診察でお医者様から言われたことを思い出していた。
「これから胸が膨らんできて、そのうちブラジャーをつけることになるでしょう。
 プールに行くときも、ビキニの水着を着ていくことでしょう。そして、生理が始まり、悩ましい日を過ごすことでしょう。」
 突然涙が流れ始めていた。

 千香子はリカの、赤ちゃんのようなしなやかな腕を持ってベンチに彼を呼び寄せた。
 彼女は、リカのすすり泣きがつづくので、彼女のひざの上にリカを乗せて言った。
「女の子になるって、とっても甘く素晴らしい物なのよ。そのうちに慣れるわ。
 そして女の子であることをきっとうれしく思うよ。」
 彼女はバッグからヘアー・ブラシを取り出して、リカの長く伸びた髪を女の子らしく分け始めた。とても柔らかくて素敵な髪でああった。

「僕は、・・・女の子としてやっていけるかな?」泣きながら聞いた。
「ええ、あなたは素晴らしい美人になるわよ。あたしがずっとそばにいてあげるよ。」
「・・ねえ、僕の顔は、可愛く見える?」
「ええ、すごくキュートよ。それにそんな可愛らしい声で僕って言ったらおかしいわよ。
 もう、女の子なんだから、あたしでしょう?」
「わたし・・・あたし、自信がない・・・わ。これでいい・・・かしら?」
「あなたは、これから小学5年生の女の子として学校へ通うのよ。これから女の子として生まれ変わるにはちょうどいい年頃ね。学校のためにピンクのランドセルや可愛いお洋服をたくさん買ってもらえるらしいわよ。」

 道の向こう側にリカと同年代の男の子が自転車で通りすぎながら、リカに笑顔で手をふった。
 リカは恥ずかしそうに手を振りかえした。
「リカちゃん、誰なの? あたらしいお友だちかしら?」
「そうなの。光一くんっていうのよ・・・・」
「あら、リカちゃんたら、顔が赤くなってる。さては、ときめいているのね?」
「私・・あたしね、光一くんのことが・・・好きになっちゃったの・・」
「そうなの? いよいよ乙女こころがめばえてきたのね。これからお料理を作ったり編み物をしたり、女の子らしくするのよ。きっといいボーイフレンドに恵まれるわ。」
「あたし、バレンタインまでには、チョコケーキの作り方を覚えたいの。お姉さん、教えてくださる?」
「うん、いいわよ。おんな言葉がやっと自然に言えるようになったわね?」
「あら、あたしったら・・・恥ずかしいわ・・・」
 千香子は、照れているリカの膨らみ始めた胸に気がついていた。
「リカちゃん? ブラジャーを選ぶときは、お姉さんがいっしょに行ってあげるわね」
 リカは、年頃の少女らしくにっこり微笑んだ・・・・。


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