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春爛漫

第2部

 

作:HIKU

 


それから二日間は何事も起こらず退屈な入院生活が続いた。

実はあの日の翌朝、婦長さんに

「部屋の鍵は掛けっぱなしにしないように!」

と、注意されてしまいおとなしくしていたのだった。

躰の方も相も変わらずだったが、生理が一応終わってほっとしていたのだった。

これで暫くはあの鬱陶しい感覚に煩わされることもないなぁ〜と、ソファーに座り外を眺めていた。

やがて朝の回診時間が来て主治医がやってきた。

「どうかね、美津子君」

「看護婦から、生理が終わったと聞いているが・・・」

俺は、何故か恥ずかしい気持ちになったが、

 「一応、終わったようです。

 痛みも、憂鬱感もなく、それと下血もありません。」

「そうか、それは良かった。

そしたら、後で手術のことについて話があるから、回診が終わったらまた来るよ。」

そういって、主治医は次の病室に向かった。

後は、看護婦がいつもの血圧、脈、体温、食事の量、トイレの回数などをチェックして行った。

 「とうとう、手術かこれで躰だけは完全な女になってしまうんだなぁ〜」

と、また感慨に耽りながら外を眺めていた。

 

それから暫くして、インターホンが鳴った。

「大山さん、第7診察室へお越し下さい。」

何かなと思いながら診察室へ向かった。

診察室にはいると主治医がいた。

「すまんね、ここの方が説明しやすいんでね。」

そういって、主治医は模型を取り出した。

「これは、解るね、男性器と、女性器だ。」

一応女性経験は豊富にあったが、詳しいことは知らなかった。

>

「君の場合は、女性器のこの部分がほとんど男性器化していたんだ。

 これからは詳しく検査を行っていくが、簡単に言えば、

 余分な男性器を切り取って、女性器を作るだけだがね。

 性転換者と違って、君には膣はきちんとあるから、

 多分、2時間くらいで終わるだろう。

 これが、終わると、誰がみても君は完璧な女性になれるよ。

 後、手術までの検査だがMRIの検査と麻酔の検査だけだからね。

 手術は、3日後の午後から行うからね。

 ほかに何か質問はあるかね。」

いきなりの説明で頭が混乱していたが、

 「手術後はどうなるんですか?」

「そうだね、一週間は安静だね。傷口が落ち着くまで1週間は掛かるからね。

オシッコはカテーテルを通しておくから心配はいらないよ。

後は、経過次第だね。

暫くは大変だけど、これからの人生のためだからね。

他に質問がなければ終わるが、後の段取りは看護婦に話して準備しておくからね。」

 「・・・・・・」

「それでは、以上だよ、ご苦労さん。」

そういうと、主治医は、カルテにいろいろと指示を書き込んでいった。

俺は頭の中が真っ白なまま、

 「有り難うございました。」

とだけ言うと、病室に戻ったのだった。

 

そして次の日、検査が始まった。

まずはMRIからだった。

台に寝かされると、巨大なリングの中へと入っていった。

まず、全身をひととおり検査した後、下半身を念入りに検査しているようだった。

時間的には30分程度だった。

その後は、麻酔の予備検査と、凝血の検査だった。

耳たぶをちょっと切られ一定間隔で濾紙で血を拭き、止まるまでの時間を計っていた。

男から、女になるのだから、もっと色々な検査をするのかと思っていたが、検査はこれで終わりだった。

 

 「後は、手術を待つだけか。」

 

病室へ戻ると、する事もなく退屈な時間を過ごしていたのだった。

 

次の日も、退屈な時を過ごしていたが、また朋美ちゃんがお見舞いに来てくれた。

あの後、どうしたのか気になってはいたのだが・・・、

「先輩、どうですか?」

 「別に、もう退屈で退屈で早く退院したいよ。

 ところで、もう何ともない?」

と、聞くと顔を赤らめながら、

「もう、先輩の意地悪!、」

と言いながら「べー」をする朋美ちゃんだった。

「先輩、退屈なら、もう一度お相手しましょうか?」

そういって、猫なで声で擦り寄ってきた。

 「OK、頼むよ!

  今度は手加減しないぞ!朋美ちゃん!」

「先輩こそ、頑張ってくださいね。」

そういって、1ラウンド目を開始したのだった。

朋美ちゃんは、結構タフで、好きならしくて、その上旨いので俺はあっという間にダウンさせられてしまった。

「まだまたですよ、先輩!」

 「おう!、望むところだ!」

そういって、俺は2ラウンド目に挑戦したのだった。

次は、さっきより時間をかけて、俺は頑張った。

そして、3ラウンド、4ラウンドと時間をかけてやっていったのだった。

「もう、先輩弱いですね!

朋美の4戦4勝ですよ、まだ続けます?」

俺は意地になって、「もう一回!」

そういって、もう一度「オセロ」を始めたのだった。

 

いよいよ手術の前日になった。

その日の朝の回診で看護婦に聞かされたのが、

「今日、剃毛しますから、

 それと、夕食後以降絶食ですから。

 お茶等の水分補給はいいですけど、ジュース類はだめですよ。

 それと、今日はお風呂に入ってきれいにしておいてくださいね。

 何しろ、術後二週間はお風呂に入れませんからね。

 詳しいことは、紙に書いておきましたから。」

そういって看護婦はテーブルに紙を置いて行ってしまった。

俺は仕方なく紙に目を通した。

 「何々、

  昼食と夕食は、病院の食事だけをとること。

  それ以降、いっさいものを食べないように。って、そんなの耐えられるかよ!

  21:00に浣腸をしてから就寝すること。

  水、お茶のみ飲・可、

  明日9:00に再度浣腸をすること。

  手術の一時間前に予備麻酔しますので、安静に寝ておくこと。

  しかし、たまんねえな〜。」

そう言って、俺は紙を放り投げたのだった。

しかし、そうは言っても明日が手術だし、医者の言うことは気かなか仕方ないし、

 「女になる決心したんだから、仕方がないな。」

そう言うと、することもなくベットに戻り安静にしていたのだった。

やがて昼が過ぎ、

おいしくない昼食が終わり、

ぼーっとしていると、「ガラガラ」というにぎやかな音と共に看護婦がやってきた。

台車の上には、洗面器があり、下には、お湯の入ったバケツと、タオルが数枚乗っていた。

そして、

「さあて、大山さん剃毛しますからパジャマとパンツ脱いでくださいね。」

男の子でも、女の子でも、他人にあそこを見られるのは露出狂でもない限り恥ずかしいものだ。

ましてや思春期真っ盛りの俺、たとえHに慣れていても、きれいで若い看護婦さんの前ではやっぱり気恥ずかしかった。

そして、ぐずぐずしていると看護婦が「さあ、脱いでくださいねっ!」

そう言うと、部屋のロックをかけたのだった。

「誰かに見られてもいやでしょっ、」

そして、カーテンも閉めて、部屋の明かりを全部点けたのだった。

俺も、あきらめて看護婦の言うとおりにパジャマとパンツを脱いだのだった。

すでに、ベッドにはバスタオルが敷かれていた。

「さあ、大山さん、ベットに上がってくださいね。」

恥ずかしかったが、渋々ベットの上に寝ころんだ俺だった。

やがて、看護婦が熱く絞ったタオルを持ってベットサイドに来た。

 「いよいよか!」

そう心の中で思ったとたん、あそこが熱くなった。

看護婦が股間にそのタオルを広げたのだった。

そして丁寧に股間の周りを蒸して拭いてくれた

何ともいえない刺激に、俺の物が反応し始めてしまった。

しかし、そんなことにはおかまいなく毛剃りの泡を塗りたくっていた。

そして、ついに手に剃刀を持って、そのときが来た。

「では、剃りますよ。じっとしていて下さいね。」

そう言うと、おなかに冷たい感触が始まった。

剃刀の刃が当たったのだった。

まず、おなかの周りをきれいに剃っていった。

ちょっとくすぐったかったが、結構気持ちのいい物だった。

そして次に、俺の物を引っ張ると股間の周りををそり始めた。

その手の気持ちよさに、俺の物は益々硬度を増していった。

やがて、剃毛が終わると、また熱く絞ったタオルできれいに拭いていった。

そして、

「もう、やんちゃさんね!」

そう言って俺の物を「ピーン」と指で弾いたのだった。

そうして、

「はーい、今度はうつぶせになって、お尻をつきだしてね。」

今度は菊の門がさらけ出される格好になってしまった。

そうしてまたさっきと同じようにタオルで拭いて、きれいに産毛まで剃っていった。

「さあ、これでお終りよ。もうそのやんちゃさんをしまっていいわよ!」

そう言うと、カーテンを開けロックをはずして彼女は出ていってしまった。

 「俺は、何を期待していたんだ。」

そう、思いながらパジャマを着て、やるせなくベットに戻った。

 

さて、夕方になり、食事が来る前に最後の風呂にはいることにした。

もちろん、一般病棟とは違い特別室なので風呂もついている、おまけにキッチンもある。

風呂に入っていると、誰か来たようだった。

「お兄ちゃん、開けてよ!」

俺は、風呂からリモートロックを解除した。

「お兄ちゃん、お風呂?」

 「そうだ、良美!おまえも入るか〜?」

「そうね、クラブで汗かいちゃったし入るね〜!」

そうして、あたしは部屋の鍵をロックしてセーラー服を脱いで、まだ兄として入っている風呂へと入っていった。

 「おっ、来たな!」

「相変わらずね、お兄ちゃんも!」

 「何いってるんだ、おまえこそ!」

「あら、お兄ちゃん、きれいに剃られちゃって!

 そのとき少しは興奮した?」

 「まあな!」

そう言って俺は良美に抱きついていった。

一段落して、

「お兄ちゃんとも、今日でお別れだね!

 明日、手術が終わったら、完全にお姉ちゃんだもんねっ。」

 「そうだな、こんなことできるのも、これが最後かな?」

「大丈夫よ!お兄ちゃん!

 今度は女の子として色々と仕込んであげるからねっ!」

 「そうか、ちょっと怖い気もするが、そのときは宜しくなぁ!」

「ハイハイ、まかしといて!あたしを誰だと思っているの!」

 「そうだったな、バージン・キラーの良美だもんな!」

「もう、その名前は言わないでよっ!」

 「はいはい、解りましたよ!

  それじゃ、上がるとするか。」

「もう、出ちゃうの?」

 「もうじき、夕食も来るし、これ以上体力を消耗すると駄目だからな!」

「解りました、続きはまた今度までね、楽しみにしているわよっ!」

そうして、俺たちは風呂から上がり、躰を乾かし、俺はパジャマへと、良美はバックの中の私服に着替えたのだった。

「手術は明日の昼からだって?」

 「そうだけど、来てくれるのか?」

「あたしは、学校があるからお昼から来るけど、

 ママは、明日一日休むって言ってたよ!」

 「そうか!」

「何か伝えておくことある?」

 「別にない、」

「あー、あたしも久しぶりに汗かいちゃった、おなかもすいたからもう帰るね!」

 「あー、気おつけて帰れよ!」

「それじゃ、今夜はぐっすり寝るのよ!」

 「おう!おかげで今夜はぐっすり眠れそうだよ。ありがとな!」

「それじゃ、また明日ね、お休み!」

 「気をつけてな!」

そうして、良美は帰っていった。

 「あー、スッキリした、さて飯でも食って寝るとするか!」

そうして、良美の帰り際に来た夕食を摂ることにした。

 「しかし、不味いよな、俺みたいな健康人には普通の食事を出してくれよなぁ〜」

そう思いながらも、この後何にも食えないことを思うと全部食ってしまった俺だった。

やがて、夜の回診が来て、看護婦が浣腸を置いていった。

「最低10分は我慢してくださいね、できたら15分以上がいいんだけれどね。」

そんなに我慢できるものかと思った。

仕方なく、俺はパジャマとパンツをおろすと浣腸をしてみた。

 「あっ」

得体の知れない感触だった。

暫くすると、おなかがゴロゴロしだしてきた。

時計を見るとまだ5分しか経っていなかった。

 「おいおい、10分も我慢できるのかよ!」

こうなると時間の過ぎるのが遅いこと遅いこと、

6分・・・・・・

 7分・・・・・・・

  8分・・・・・・・・

   9分・・・・・・・・・

もう、我慢の限界だった。

俺はあわててトイレへと駆け込み、便器に腰掛けた。

しかし、まだ我慢していた。

それも、ついに限界が来て、

「p−−−−p−p−p−−−−−−☆☆」

「p−−−−−−☆」

 「ふうー、スッキリした、たまらんな浣腸ってやつは、」

そうして、お尻を洗い拭きおわると、ベットに戻り寝ることにしたのだった。

 「いよいよ、明日か・・・・

  考えても仕方がないな!寝るとしよう。」

そうして、電気を消すとあっという間に眠りについたのだった。

 

いよいよ手術の当日の朝が来た。

いつもと同じく気怠い目覚めだった。

お腹は多少空いていいる感じがする。でも食べてはいけないことになっている。

しかし、いつも朝はあんまり食べる気がしなかったので別になんて事はなかった。

そしていつものように、ぼーっとベットで起きていると、だんだん目が覚めてきた。

すると同時に尿意を催してきたのでトイレに行った。

そして、パジャマをおろして、逸物を採りだして洋式便器に座った。

 「あ〜ぁ、こいつとも、もうじきお別れか〜」

そう思いながら用を済ませていると、何故か涙が出てきたのだった。

 「え〜い、もう決めたことなんだからクヨクヨするな!」

そう言い聞かせて、トイレから出てくると顔を洗った。

暫くすると看護婦が来て、また浣腸を置いていった。

「わかっているとは思うけど、きちんとして於いてねっ。」

そう言うと、体温、血圧、脈拍をチェックすると行ってしまった。

 「あ〜、やだやだ!」

そうは言ってもやらなくちゃいけない。

 「さっさと、やっちまうとするか!」

そうして、俺は夕べと同じようにして、我慢してトイレに行った。

 「もう、お腹の中がスッカラカンだぜ!

  いくら何でも、これでは、俺でも腹が減るぜ!」

しかし、食べることは禁止されていたので、仕方がなく、お茶でお腹をいっぱいにした。

これが、間違いの元だった。

飲んで暫くすると、お腹が“グルグル”来てしまったのだった。

そうして俺は、トイレの往復を何回か繰り返して、最後には何も出なくなってしまったのだった。

そうして、お昼前になり、お袋と妹がやっと来た。

「どう、なんか変わったことある?」

 「もう、お腹がスッカラカンで腹が減って死にそうだよ!」

「もうじき手術だから仕方がないわね、終わったら食べれるわよ。」

俺も、そう思っていたのだが、説明を聞き漏らしたのか、後でとんでもない目に遭うのだった。

12時になると、看護婦やってきて肩に1本の注射をしていった。

「これは、予備麻酔ですからね。

 それと、この手術着に着替えてください。」

それから暫くして、俺は眠ったらしい。次に気がついたのは手術が終わった後だった。

 

「それでは、お母さん、今から手術室へ移動します。終わるまでこの部屋か待合室でお待ち下さい。」

看護婦たちは、俺をベットからストレッチャーへと移し運んでいった。

手術室へつくと直ぐに服を脱がされ、全身麻酔の準備がされた。

そして、脊髄に麻酔薬が通されたのだった。

そして俺は、産婦人科にあるような足を乗せて寝る台へと移された。

そして片方の腕に脈拍系と血圧計がセットされ、もう一方には点滴が刺さっていた。

「先生、用意が出来ました。お願いします。」

「では、始める。」

そうして俺は、完全な女の子へと作り替えられていった。

「これで、立派女性になったよ。良い出来だ。」

そう言ってドクターは手術を終えた。

後看護婦たちがてきぱきと後の作業をこなしていった。

尿道にカテーテルを通し、手術着に戻しストレッチャーに移し部屋へと戻っていった。

「お母さん、手術は無事に問題なく終わりました。」

「有り難うございます。」

「後で先生が詳しく結果を報告しますので、」

そう言って、俺をベットに移し終えると看護婦たちは戻っていった。

 

やがて、俺は痛みと寒さで一時的に意識を取り戻したが、

 「寒い!寒い!」

と震えていた。手術で体が冷え切っていたのだった。

やがてまた、ぬくもってきたのか眠ってしまった。

やがて、麻酔が切れたのか意識が戻ってきたのだった。

意識が戻ったのは6時頃だった。

「美津子、目が覚めたのね。」

俺は、お袋と良美の姿を確認しすると、

 「お腹が空いたよ。」

とだけ言った。

「暫く、食事は出来ませんよ。」

聞こえてはいたが、俺はまだ薬が効いているためボーっとしていた。

「尿道と傷口が安定するまで、点滴とスープだけだって。」

 「・・・・・・」

結局その日は、そのまま眠ってしまったらしかった。

 

次の日の朝、鈍い痛みと、尿意を催して目が覚めたのだった。

俺は看護婦を呼んだ。

 「トイレをしたいんだ。」

「そのままで結構ですよ、尿道にカテーテルが入っていますからトイレへ行かなくても用は足せますから。」

そう言われた物の、尿意か大きくなるばかりで一向に出てこなかった。

暫く、そんな状態が続いたが体をちょっと動かしたときに、流れ出ていくの感じられた。

その状態が暫く続いた、結構長い時間に感じた。

その後、俺は布団をどけて自分の体を見てみた。

左手には点滴が刺さっており、背中からはチューブが出ていてその先にはモルヒネの容器につながっていた。

そして、股間の部分には包帯がグルグルとミイラのごとく巻かれていて、2本のチューブがつながっていた。

そして、その先はベット横へとつながっていた。

俺は体を少し浮かしてベットの横を見てみると、一方には赤黒い液体が少したまっていて、

もう一方には、黄色い液体がたまっていた。

そして、俺は布団を頭までかぶった。

暫くすると俺は泣いていた。

一応決意して、この状況を選んだ物の今までのことを思い、これからのことを思うと泣けてくるのだった。

 「これで、俺も完全な女の子か・・・」

 「・・・・・・」

 

やがて、回診の時間が来て担当医が来た。

そして看護婦に、「包帯を外してくれたまえ。」と言った。

看護婦は黙って足下から俺の顔を隠すように半分に布団をおって包帯を外していった。

やがて包帯がほどかれると担当医が俺の下半身をのぞき込むようにして点検し、消毒を終えて言った。

「手術は完璧です。一週間ほどすると、傷口も安定します。そうしたらカテーテルを外します。

 食事もその後から出していきます。それまでは、点滴とスープだけです。

 飲み物も、お茶かお水だけにしてください。果汁は一切いけません。」

俺はお腹が空いていたがこの状態が暫く続くのかと思うとものすごく気が重たかった。

そして、看護婦が包帯を替え終わると担当医は出ていった。

そしてお昼になると、ゼリーと具の無いスープが運ばれてきた。

俺は、そんなものでも仕方がないので食べることにした。

 

そう言う状態が一週間続いた次の日、

回診の時間になって担当医が来て診察を終えると言った。

「手術の痕もだいぶ安定してきました、この後カテーテルを抜きます。

 そして、食事も始めます。まずはお粥からですが段々と普通の食事へとなりますから。」

そして暫くしてから看護婦が来た。

「大山さん、カテーテルを抜きますからね。今日からトイレで用を足せますよ。」

そして包帯か外されカテーテルが抜かれたそのとき少し痛みが走った。

その後消毒が終わるとT字帯が着けられた、ふんどしのような物だった。

「トイレは必ず座ってしてくださいね、

 それからオシッコの出る向きが安定しませんけどそのうちにきちんと出来るようになりますから、」

そして看護婦は治療が終わると行ってしまった。

 

やっとカテーテルが外され自由になったのはいいが、やはりとまどいがあった。

もっとも外す前にオシッコは出して於いたので暫くトイレに行く必要はなかったのだが・・・

 

 「どうしたもんかな?

  俺の・・・・・・

   僕の・・・・・・

    私の・・・・・・

     あそこはどうなっているのかなぁ?」

暫く思案していたが、急に立ち上がると、ヘアの鍵をロックした。

そして、お袋が置いていった荷物の中から手鏡をとりだしパジャマを脱いだ。

おもむろにベットに上がり鏡で見てみたが、まだ1週間しかたっていなかったので

まだ赤黒く腫れていて、とても綺麗には見えなかった。

ただ、男の証は綺麗さっぱりに無くなっていた。

 「ふぅー」

俺はため息を付き、鏡を枕元に放り出してパジャマを着た。

そして、する事もなくいつものように寝ころんだままであった。

 

暫くして、昼食が運ばれてきた。

ノックがあったので、鍵を開けに行きトレイを受け取った。

お椀が二つと、お皿が一つだけだった。

やっと少しはましな食事ができると思って期待していたのだが、見事に裏切られてしまったのだった。

しかし、お腹が空いていて仕方がないので俺は食べることにしたのだった。

一つ目の椀はお粥だった。といってもほとんどスープ状であった。

2つ目の椀はみそ汁で、豆腐がふたかけらほど入っているだけ。

そしておかずは、野菜の煮たものだけだった。

しかし、この一週間から思うとましな方だった。

 一杯のスープとゼリーが一つ。

そのおかげで体重は5キロほど落ちてしまった。

取り敢えず、全部を食べ終えたのだが、それだけでお腹が一杯になってしまったのには驚いたのだった。

 「なんか胃袋まで小さくなったようだな。

  まあいっか、こんな状態でしっかり食べていたら、太ってしまうからな。」

そうしてトレイを返しに行った。

そして、俺は他の病室の患者がどんなのかを少し覗くようにして部屋戻って行くことにした。

どの部屋も、女性ばかりであった。しかしほとんどが年輩ばかりで同世代の子は見かけなかった。

ところが、隣部屋の前を通りかけたとき、ドアが開いて一人の少女が出てきたのだった。

かわいい子だった、俺は少し会釈をすると相手も返してきたのだった。

部屋の壁のネームプレートを見ると「相沢 理恵」と書いてあった。

二人部屋のようだった。

しかしプレートには彼女しか入っていなかった。

俺は、後ろ髪引かれる思いで部屋に戻ったのだった。

そして部屋に入るとき振り返ってみると、彼女もこちらを”じっと”見ていたのだった。

そして俺はもう一度会釈をして部屋に入ったのだった。

そしてベットに上がり今会った彼女のことを考えていたのだった。

 

暫くして、困ったことが起きたのだった。

それは、

尿意を催してきたのだった。

今日からは、普通にトイレに座ってしなければいけなかったのだが、ものすごい恐怖心があったのだった。

今まで、竿をつかんで自由にできたが、もう何もないし、

看護婦がなんか言っていたような気がしていたのだった。

 「何だっけな?

  必ず座ってして下さいね、っと、終わったら洗って下さいね、っと

   それから、・・・・・・・

    えーい、忘れちまったぜ!」

そうこうしているうちに、益々尿意が高まってきたのだった。

 「このままではやばいぜ!」

仕方なく、トイレに入り便器に腰掛けた。

しかし、全然出てこない。

5分・10分・15分が経過していった。

益々尿意が高まってくる。しかし全然出ないのだった。

段々苦しくなってきて、俺は一度大きく深呼吸をした。

そのとたん、腹筋がゆるんだのか「チョロチョロ」と出だしたが、

傷口に沁みるとお腹に力が入り止まってしまうのだった。

そんなのを数回繰り返していたが、やがて勢いよく出だしたのだった。

出たのはよかったのだが今度は竿が無くなっているので方向が定まらず、

スプリンクラーみたいに出てビショビショになってしまったのだった。

まだ洋式でよかった、和式だったらどうなっていたことか。

 「えーと、洗うってどうすればよいのかなぁ〜」

俺は仕方なく、トイレからインターホンを押した。

暫くして看護婦が「どうなさいました?」と聞いてきたので、

トイレをしたけどどうやって洗うのか聞くと、「直ぐに行きます〜」と、返ってきた。

やがて足音がして、部屋の戸が開きトイレのドアがノックされた。

「開けますよ〜」

 「ちょっと待って下さい!」

て言ったときには、もうドアが開かれていた。

「やっぱり、随分濡らしましたね。

 まずは、パジャマを脱いで下さい。

 そして、これであそこを流して下さい。」

といわれて、なま暖かい容器を渡された。

 「どうすればいいのですか?」

「あっ、初めてだったわね!

 ノズル先をあそこに向けて、そうそう!

 それから、片手であそこをひらげるようして、うん、いいわよ!

 そして、容器お腹を押して下さい、すると洗浄液が出ますから。」

俺は、言われるままに容器を押した。少し傷口に沁みたが洗い終えると、

「そしたら、バスタブに移って下さい、シャワーを流してあげますから。」

もう、恥ずかしいも減った暮れもなかった。

看護婦の言われるままに、行動していった。

そして俺は下半身を流され、綺麗に拭かれ、着替えさせられ、ベットへと追いやられた。

看護婦は、トイレを綺麗に掃除してから濡れたパジャマを持って、

「洗って持ってきますからねっ。」

そう言うと、部屋を出ていったのだった。

そして俺は、又ベットの住人となったのだった。

それから数日間というもの苦汁の日々を過ごしたのだった。

出来る限りトイレに行く回数を減らすようにしていたのだが、

出物腫れ物で生理現象は押さえようがなかった。

しかし、毎回そこら辺にオシッコが飛び散るのでトイレに行くときは必ずパジャマの下を脱いでいくことにしていた。

しかし、3日もたつと次第になれてきて少しずつ出していけば何とか濡れないようになっていた。

それには、体を前屈みに倒してするようにしていた、それによりいくらかは後ろの方にオシッコが飛ぶからだった。

 

カテーテルを抜いて1週間たった回診の日、やっとシャワーの許可が下りた。

「手術の後の経過もいいし、縫った糸も融けているし、綺麗になってきているね、

 腫れの方も治まってきているし、今日から短時間のシャワーはOKですよ。」

俺は心の中で「やったー!」と叫んでいた。

時々看護婦さんに体を拭いていてもらっていたが、もう限界だったのだから、

 「長かった、やっとシャワーが出来るのか!」

その日の夕方が待ち遠しかったの何のって。

夕食を食べ終え、休憩が終わると俺はバスタブへと向かった。

そしてシャワーを出して温度を確かめるとパジャマを脱いでシャワーを思いっきり浴びた。

気持ちよかった、もう最高の一言だった。

人生今まで、風邪で2日間ほど入らないことはあったがこんなに長く入らなかったことがないからね。

まだ治りきっていない傷口にお湯が僅かに沁みたがそんなことが消し飛ぶほどに気持ちがよかったのだ。

しかし、久々のシャワーのせいだろうか、今までとは何か違う気がしていた。

 「なんか変だな?

  妙に皮膚が敏感になっているな〜

  それに、あちらこちらがくすぐったいような、

  胸の周りはぴりぴりするし、

  あれ?なんかしこりがあるな〜

  まあ、いっか!とにかくいい気持ちだ〜」

こうして俺は全身をきれいに洗って、しばしシャワーにうたれていたのだった。

それからは、変わったこともなく単調な日々が続いていた。

手術の後も日に日に癒えて行き、痛みもほとんどなくなっていた。

そして、手術から3週間がたった。

食事も完全に普通の人と同じ物になっていた。

そして、今日からは普通にお風呂にも入れるようになった。

後、一週間ほど退院できるらしかった。

 「もうじき退院か〜、長かったなぁ〜」

そうして俺はソファーに座って外を眺めていて、ふと思い出したことがあった。

 「そう言えば、隣の娘どうしたのかな?最近見かけないなぁ〜」

いったん気になると、どうしようもなくなった俺は思いきって彼女の病室を尋ねることにした。

しかし、ネームプレートには何も入っていなかった。

病室を覗いてみても部屋は綺麗に片付けられて次の入院患者を待っているだけだった。

 「もう、退院しちゃったのかな〜」

仕方なく部屋に戻ると、 妹のやつが来たのだった。

「どう、お姉ちゃん変わりない?」

 「あー、別に。」

「そう、今学校の帰りなの、お風呂に入っていい?」

 「いいよ、俺も入るから。」

「えっ?、お姉ちゃんお風呂には入れるようになったん?」

 「あー、やっと今日から入れることになってね。」

「それじゃ久々に一緒に入りましょうか。」

 「いいぜ!」

「それじゃ、私がどれだけお姉ちゃんになったか確かめてあげる!」

 「おいおい、あんまり無茶はしないでくれよ!まだ完全じゃないんだから!」

「わかってるわよ!うふふっ!」

 「おいおい!」

こうして俺は、女の子になって最初のお風呂で、とんでもない目に遭うのであった。

 

「良美のやつには参ったな〜」

そう言いながら、俺は昨夜の手術後最初のお風呂を思い出していた。

「お姉ちゃん、早くおいでよねっ!」

良美のやつは、お風呂がたまったのを確認すると、さっさと制服を脱いで入ってしまった。

仕方がなく、俺もパジャマを脱ぐとお風呂に向かったのだった。

「それじゃ〜お姉ちゃん!

 女の子のお風呂の入り方、教えてあげる〜!」

そう言うと、俺は良美にシャワーの洗礼を受けたのだった。

「は〜い!まず足下からお湯をかけていって、

 徐々に上まであがっていってね!

 そう、そうやって全身を流してから、今度は足を少し開いてね。」

俺は、もう良美の言うなりだった。

「そうして、女の子の大事な部分にお湯を当てて、

 そうそれでいいわよ!

 そしたら、ボディソープを手にとってよく泡立ててねっ!

 決して、そのまま付けて洗わないこと、

 しみると、結構痛いわよ〜!」

痛いと聞いた俺は、念入りに両手で泡立てたのだった。

「もう、そのくらい泡立てたらいいわよ!

 そしたらその泡で、まず大事な部分の周りからねっ!

 そうそう、大事な部分は優しく丁寧に洗うのよ!

 駄目、そんなんじゃ!

 指先で、そ〜っと撫でるように洗うのよ!

 そして段々内側まで洗って、

 はい、そこまででおしまい!

 後は、お湯をかけてよく流してねっ!」

大事な所を洗い終えた俺だったが、その頃の気分は最悪だった。

だって、心はまだまだ完全に男だったからである。

しかし、良美はそんな俺にお構いなしだった。

「そしたら、ゆっくりとお風呂に浸かって・・・

 お姉ちゃん!後色々なこと教えるからしっかりと覚えていってね!」

そうして、俺は女の子のお風呂の入り方の一から十までを教わることになったのだった。

 

さて、それから一週間が過ぎ経過も良く退院する日が決まった。

「良かったわね!お姉ちゃん!」

「まあ、とりあえず退屈な日々から解放されるのはうれしいよ!」

「その日は、ママと一緒に来るからね〜

 後、2日間の辛抱よ!

 うちに帰ったら、ビックリするわよ〜!」

「なんかあるのか?」

「それは、帰ってからのお・た・の・し・み!」

そして、良美は帰っていった。

「何なんだろうか?」

そう思いながら、受付を彷徨いていたら見たことのある女の子にあった。

「そうだ、隣に入院してた娘だ!

 確か、相沢理恵だったよな〜」

そう、思って見つめていると、そんな俺に気がついたのか、こちらに向かってきた。

「こんにちは〜」

「あっ、こんにちは!」

「まだ入院されていたんですねっ。」

「明後日退院なんだけどさ。」

「良かったですわねっ!」

「うん、ありがとう、

 ところで、今日は?」

「定期検診。」

「聞いてもいいかなぁ?何で入院してたのか。」

「腹膜炎だったけど、こじらせちゃってて・・・」

「そっか〜、それは大変だったね〜

 あっ、俺の名前、

 大山 美津子、よろしく!」

「私は〜」

「知ってるよ、相沢理恵  だろ!」

「まあ〜、

 え〜と、美津子さんは何で入院されていたのか聞いてもいいですか?」

「俺か?俺はね〜」

本当のことを言うのはと思い、

「あそこに、腫瘍が出来ててね、それを取ったんだよ!」

「そうなんですか〜

 それは、私より大変でしたわね〜」

「別に大変じゃなかったけどね・・・・・・」

そう言いながら、俺は下半身を撫でていたのだった。

「相沢 理恵さん〜、会計窓口まで〜」

「あっ、私だわ、それじゃ美津子さん、すいません。」

そして、彼女は会計窓口へと行ってしまった。

会計を終えた彼女が戻ってきて、

「そう言えば、美津子さんは明後日退院するんでしたねっ。」

「そうだけど、何か?」

「それだったら、綺麗にしないといけないわねっ!

 丁度いい物持ってるからお部屋にいましょう!」

そう言うと、彼女は俺の手を強引に引っ張って病室に向かったのだった。

「さあ〜美津子さん、そこのソファーに座ってくださいな。」

そして彼女は、バックからポーチを取り出すとその中から毛抜きを取り出した。

「じっとしていて下さいねっ!今から綺麗にしてあげますから!

 入院中ほったらかしにされていたのですね。

 眉毛を綺麗に整えてあげますわよ!」

そう言うと、俺の眉毛を次々と毛抜きで引き抜いていった。

「痛てっ、てててててっ!」

10分後、

「さあ〜て、出来ましたわよ!」

鏡で見せられたが俺の眉毛は細く柔らかな弧を描いた物になっていた。

その所為か、一段と少女らしい顔立ちになっていたのだった。

「どう?、気に入っていただけました〜?」

俺は、どう返事していいかわからず、ただ鏡を見つめているだけだった。

やがて、

「眉一つだけで、こんなに変わるんだな〜」

と言うと、彼女はうれしそうな顔をして俺に近づいてきた。

そして背後に回ると、後ろから俺を抱きしめたのだった。

これには俺もビックリしたが、なぜか払いのけようとする気がしなかった。

暫く俺は、そのままじっとしていると彼女は、

「可愛いわよ、美津子さん!」

そう言って、俺のまだ膨らんでいない胸を撫でるようにしてきたのだった。

後は、なるようになったのだが、一線を越えることはなかったのであった。

そして、帰り際に彼女は住所と電話番号書いたメモをおいて帰っていった。

住所をみると、隣町にすんでいるのがわかった。

2日後、

いよいよ退院の日だ、家族が来るのを今か今かと待っていた。

朝の回診が終わり、看護婦がこれからの飲み薬を置いていった。

もっとも薬の方は先週から飲んでいるものだったが・・・・・・

先生に聞いたら、この薬は女性化の促進剤でエチニルエストラジオールの0.5mgの錠剤で朝晩飲んでいたものだ。

やがて、お袋と良美が迎えに来た。

「美津子、ごめんなさいね。なかなか来られなくて。」

「いいよ、お袋は会社があるんだから。」

「お姉ちゃん、その分私が面倒見てきたものね〜!」

「良美ちゃん、ご苦労様!」

「あれ、お姉ちゃん、可愛い顔になってるわねっ!」

「ぎくっ!」

「ほんと、美津子、美人だわよ!」

「なるほど、眉をそろえたのね、似合うわよ!お姉ちゃん!」

「それじゃ、美津子、着替えて帰りましょうか。」

そう言うと、良美のやつが紙袋から、色々と服を取り出したのだった。

「おいおい、それは・・・」

出てきたのは、春物の淡い色のワンピース、キャミソールにランジェリー、ストッキングにレースの飾りの付いた靴下、そして、カーディガンだった。

俺は、それを見て固まってしまった。

「これを、俺が着るのか!」

「美津子、“俺”なんて言わないの!

 “私”か、せめて“僕”って言いなさい、いいわね!」

と、お袋は社長の顔をして俺をにらんだ。

「はいはい、わかりましたよ!」

「はい、それじゃ着替えなさい。」

「でも、どれから?」

「もう、お姉ちゃんたら、いつも何を見てきたの?」

「何を見てきたのって・・・」

「いいわ、私が手伝ってあげる。」

こうして、俺は良美に手伝ってもらって着替え終わった。

鏡で見てみたら、そこには可憐な少女が映っていた。

「これが・・・俺・・・僕?」

「後は、ヘアースタイルね、お姉ちゃん。」

「美津子、こっちへいらっしゃい、」

そう言って、お袋は、ウイッグを取り出した。セミロングのストレートヘアの物だった。

それを俺にかぶせると、丁寧に整えて最後にカチューシャを付けて終わった。

「後は、お顔だけね。

 今日は、ローションとリップだけでいいわねっ!」

そして、すべての用意が終わって、病室のロッカーを片づけると詰め所に挨拶をして帰ることにした。

「色々と、お世話になりました〜!」

「あれっ?美津子ちゃんね!見違えたわよ〜

 それじゃーお大事にね、1ヶ月後の検診忘れないようにね、

 薬も、忘れずに飲んでいってね。」

そして、看護婦たちに見送られて詰め所を後にして退院したのだった。

 

つづく

 


やっと、美津子ちゃんを退院させることが出来ました。

しかし、美津子ちゃんの周りには、危ない娘たちが沢山、これから家での生活がどのようになっていくでしょうか?

さあ、これからはもっと色々と楽しいデンジャラスなことが起きることでしょうねっ。

それでは、みなさんまたねっ。

 

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